これ、是非、現役チームの選手/スタッフ/コーチの皆に見て欲しいと感じた。特にコーチとスタッフ/マネージャー/トレーナー/スタッフの皆さん。試合のDVDと違い、実際に裏でスタッフの皆さんが何をやっているのかを見る事が出来る。そして、世界最高峰の大学ラクロスチームのスタッフ達がどういうことをやっているのか、どういうプロ意識/コミットメント/徹底度合いでやっているのかを見て学ぶ事が出来るので。
ちなみに、個人的な見立てとして、今のNCAA Lacrosseで注目するべきコーチって誰かをバッと挙げると...
- 既に実績も残している、現時点での最も優れたコーチ: DukeのJohn DanowskiとDenverのBill Tierney
- 凸凹はあるんだろうけど、自分のスタイルを貫いて特にオフェンスでクリエイティブで魅力的なチームを作っているコーチ: SyracuseのJohn DeskoとVirginiaのDom Starsia
- 別のスタイルで、徹底した規律と統制でこれまた強力なチームを作って来るコーチ: HopkinsのDave Pietramala
- 中堅だが今後第一線で優勝チームを作って来るであろうコーチ: 元Cornellで今年からPenn StateのJeff Tambroni、North CarolinaのJoe Breschi、MarylandのJohn Tillman
- 若いし実績もまだ無いが、今後確実にNCAAに足跡を残して来ると思われる昇り竜コーチ: LehighのKevin Cassese、(期待も込めて...)MichiganのJP
Denver
一言で言うと、徹底っぷりが凄い。これがNCAA Div 1のトップレベルのチームなのかと。
そして、確実に、このDenverは、real dealだなと。今年レギュラーシーズン4位に入って来ているのは偶然じゃない。そして、このチームは間違い無く今後5年で真の強豪/名門への仲間入りを果たして来ると確信させられる。
コーチBill Tierneyがやはり凄いコーチだと言う事が解る。
ビデオの分析、戦術/ゲームプランの徹底。所謂視聴覚質で繰り返し相手や自軍のビデオを見て、徹底的に分析/分解。
- その後にコーチ陣で議論を繰り返し、ゲームプラン、及びそれに向けての練習での指導内容を詰めている。相手の○番のdodgeがムチャクチャ凄いが、wideなので恐らくスライド行かせずに流して打たせても確度が薄いので恐らく大丈夫、みたいな議論を繰り返している。
- 「お前ら、今まで見た中でも最悪クラスのDFだぞ」
- まずいプレーがある度に止めて、「何でここでスライド行っちゃってんの?全く説明付かねえだろ?」と個別に徹底的にゴリゴリ分解して詰めている。
- かなり手厳しい。でも、間違い無くムチャクチャ効果的。
- 選手個々人のコンディション管理、トレーニング/リハビリのプランニング/マネジメント、試合前のテーピングまで
- IQとEQの双方が極めて高いレベルでバランスしていると言う点。
- 特にEQサイド。選手個々人に「自分が必要とされている、大事にされている、だからこそ厳しい試練を与えられている」という事をよーく解らせている気がする。
- 練習中も個別の練習にガンガン入って行って、大きな声を出している。「ボーッとしてんなよ!アジェイスントならアジェイスントでちゃんと動けや!」とか「お前そこで何やってんの!?意味全く無いぞ!?別に虐めたくて言ってるじゃないよ。ちゃんと考えてやれよ。」
続いてDuke
Physical trainerを付けてのウェイトトレーニングの徹底っぷり。科学的にラクロスに必要な動き、それに必要な筋力、それを鍛えるために最適なトレーニング、それを最も効果的に行うための方法論。(でもってもちろん全米チャンピオンのバスケチームも使っている、NCAAトップクラスのトレーニング設備)
ACL(十字靭帯)を損傷した選手のリハビリの映像。スポーツドクター/トレーナーの指導の下、非常にしっかりしたリハビリを行っている。
試合前に相手の映像を分解しまくって、ゲームプランと、それに備えての指導方法を作り込んでいる。
- Denverの強力なCanadian 2枚の対策として、必ず両手で来て、持ち替えずに、100%利き手に戻って来るから、そっちを切り続けろ、等
Dukeの映像のリンク。
あともう一つ。二人のコーチに共通することで、非常に重要だな、と感じたのが、ユーモアの存在。厳しさや真剣さの中にも、常にバカな事を言って笑いを生む心を忘れていない。これもスポーツ心理学的に言えば、右脳を動かし、柔軟なセルフコンセプトと、大きなセルフイメージを生む上で極めて大事で正しい事。
あともう一つ。二人のコーチに共通することで、非常に重要だな、と感じたのが、ユーモアの存在。厳しさや真剣さの中にも、常にバカな事を言って笑いを生む心を忘れていない。これもスポーツ心理学的に言えば、右脳を動かし、柔軟なセルフコンセプトと、大きなセルフイメージを生む上で極めて大事で正しい事。
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