2010年8月1日日曜日

Under Armour High School All America 2010 Review (2)

引き続き Under Armour High School All America 2010。DVDは今週か来週か再来週くらいに梅ちゃんに送るだす。(WLCの決勝とUS-MLLは、すまぬ。先週一週間出張で送ってなかったので、明日くらいに送るっす。)

マニアック度はグッと上がるように聞こえるHigh School All Starだが、恐らくこのメンバーがそのまま3年後、4年後のNCAA All Americaになり、この中の多くがMLLにドラフトされていくことになるはず。Tewaaraton (MVP)もこの中から出るだろうし、8年後には確実に誰かがUS代表になってくるはず。正に将来のエリートの見本市。

以下、試合の見所

試合開始前、最初の注目選手紹介のシーンでの各選手のstick trickがsmoothでかっけえ。今の若い選手たちはPowell兄弟の流行らせたスケボー的なと言うか、剣玉的なと言うか、X-sportsとしてのLacrosseに存分に触れて育った世代。Youtubeで小学生の頃からMikeyのsickな技に酔い、真似しようとしてきた連中。この手のstick trickが本当に上手い。面白いのがLong stickの選手でさえ軽々と滑らかにspin trickを決めている点。選手の紹介での「2歳からLacrosseをプレーしてた」というコメントが印象的。

前半

試合では、Northが黒、Southが白。

South 2点目、#14 Frederick (Ohio State入学予定)のXからの1 on 1、Jump shotが巧い。

1Q残り2分でのSouthのクリア、GoalieのGreg Dutton (Ohio State)のクリアでのダッジ力とstick skillの高さ。ほぼショートスティックの動き。左手にサクッと持ち替えてビシッとパス。short stickのfield playerをある程度若い頃に経験してからGoalieになるとこういう副産物が。

South 6点目、Duke commitの# 9 Jordan Wolfが今年卒業した得点王Max Quinzaniを彷彿させるquicknessとシュートを見せる。jumping over hand shotで高低差のある軌道が効果的。彼は間違いなく主力がごっそり抜けた来年以降のDuke再建の鍵を握ることになるはず。

後半

3Q North 10点目、MF #7でPrinceton commitのThomas Schreiberのトップからのdodgeのスピードとその後のバックハンドショット。でかくて速くて巧い。間違いなく一年目からPrincetonの核になってくるはず。

3Q以降登場したNorth #22のGoalie, Eric Shneiderが66%という高いセーブ率に恥じない好セーブを連発。特にゴール前での1対1で勝負強さを見せる。Goalieの層が薄いJHUでの早くからの活躍が期待される。

South AT #9 Jordan WolfがまたしてもXからのスピードある1 on 1で3得点目。彼のスピードは本物。Dukeでも1年目から活躍の予感。

4Q South 9点目#17-#1 Quint Haley (Maryland committed)の美しいfast break. HaleyのOff ballのDの裏を取る動き、ゴール前での落ち着いた得点など既にベテランの風格。

North 11点目、Syracuse #4 4年MF & Iroquois Nationals代表で、プレー中の姿や動きが優雅でカッコ良くて有名なJeremy Thompsonの弟、Albany commitのMiles Thompsonのリバウンドをゴーリーからサクッと奪っての得点が巧い。このAnticipationと事前のポジション取り。弟の彼もJeremyと同じ三つ編みの後ろ髪を垂らし、やっぱり動きがカッコいい。なんでだろ、滑らかだから?なんか、Styleが出てるんすよね。カッコいい匂いが漏れ漂う。これがX-gameのスノボやスケボーのfree style/slope styleやone-makeだったら彼が優勝する気がする。(ちなみに兄貴のJeremyは今月のInside Lacrosseで、最もカッコいい選手に与えられるSweetewaaraton賞を受賞...やっぱ皆カッコいいと思ってんだな!と思った次第)

更に12点目、またしてもThompsonの1 on 1からのシュート、そのリバウンドを片手で拾ってbehind the backでの得点など、MLLでハイライトになるレベルのプレーを見せる。信じられん。兄貴やIroquoisの先輩のCody JamiesonがいるSyracuseに行くと思われていたが意表を付いてAlbanyに行くという意思決定にラクロス界に衝撃が走ったと言う。結構兄弟って意外とライバル校に行ったりする。なんか気持ち悪かったり、ライバル意識が働いたりするんだろうか。

13点目、MF #5 Mark Cockertonのシュートもスローブレークから意表をつくタイミングでのシュート。スクリーンを使っての速くて正確なシュートをゴール角に突き刺す。本日3点目。彼も頭一つ抜けた印象で目立っている。Canada出身のMF。去年の主力がフルに来年、再来年と残るVirginiaのAT/OFMFの層をさらに厚くする事になるはず。Cockertonは4得点でこの試合のMVPを獲得。

終了間際のNorth 17点目、CathersからThompsonというIroquoisの従兄弟同士によるno look pass & behind the back shot。こりゃもはやプロの世界...彼らのstick skillはやはりこの高校生トップレベルのメンツの中にあっても際立つ。

Inside Lacrosseの10 who impressedの記事。

Casey Ikeda選手を将来の日本代表候補にどうでしょ?

最後にオマケで一点。SouthのDに#5 Casey IkedaというPensylvania出身の選手がおり、Marylandにコミットしている。名字と見た目から判断するにLacrosseでは珍しくJapan backgroundっぽい。試合前から注目選手に挙げられており、今回の試合でもDにクリアにGBにと大車輪の活躍で目立っていた。身体能力も高く、サイズもあり、stick skillに加え、賢い選手だなという印象。ぶっちゃけDFでは最もimpressiveだったんじゃないだろうか?

機動力とstick skillがある一方で、サイズ(体重)とパワーが若干落ちる(もちろんMarylandでがっつりweight trainingを積んでtrainerによる食事管理を受ける中で一回り大きくなると思われるが)ので、直感的にボトムではなくLSMで出るんじゃないかという気もする。

4年後にちょうど卒業することになり、さすがにその時点でUS代表に選ばれる可能性は低いだろうから、もしeligibleなのであれば日本代表に引き込むっていうのはありかな?と思った。(完全に素人の思いつき以外の何者でもないですが...見当違いなこと言ってたらごめんなさい。)EnglandやItalyは実際にその国の国籍はなくても2世、3世のNCAA選手/卒業生を出場させており、即席で実力を底上げすると共に、本場の風を吹き込ませる手段として有効活用している。バスケでは一昔前の高橋マイケル(元いすゞ)の例など。総合格闘技のBrazilian, Lyoto Machidaを日本人とカウントするみたいな。

彼を土台にしてMarylandと日本のパイプを作っていけば将来の日本のラクロスに間違いなくプラスになると思うし。Marylandのコーチは先日7年契約での就任が決まった若き頭脳派HC Tillman。長期的な関係を築くには持ってこいな気もするので。Marylandは元々Australiaから選手を輸入する伝統があり、今年は卒業直後のMF Adam SearがAUS代表で出ていた。そういう意味ではある程度理解もあるはず?

ハーフで3世くらいだと日本語一切話せなかったりして、口頭でのコミュニケーションの重要なDだと難しいかな?LSMやるならまだピンポイント使いし易い?そもそもUSとの差が大きいstick skillの比重が相対的に低いDだとあんましプラスにならないか...

いたる@13期

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