2010年5月17日月曜日

NCAA 2010 Game Review vol. 25 Tournament 1st round④: Maryland-Hofstra

古豪Hofstra。何人か有名なMLLの選手も輩出しており、毎年比較的いいチームを作ってくる。
しょっぱなからMD名物#37 LSM Farrellの怒涛のオフェンス参加。この人はガチだね。ホント毎試合点取るし、Oになった時の視野とパスの正確さが尋常じゃない。あとクリースへの居残り方も尋常じゃない。東大のLSM陣もこのくらいになれたら相当楽しいはず。

2Q終了間際、Hofstra 3点目、昨年All Americanの3年AT #20 Jay Cardのボール貰い際のDのかわし方、さらに肩でチェックを受けて、体でStickを守りながらのシュートが教科書。1 on 1チーム、Shootチームは必見。

あと、両Goalie共にすばらしいSaveを連発してるので、Goalieは是非チェックしてみて下さいな。
MD8点目のFast breakからの得点が美しい。その後の乱闘が熱い。やっぱラクロスはこうじゃなきゃ!得点率6割を誇るMDのEMOが引き続き凄い。速く正確なパス回しで簡単に確率の高いシュートを打てる状況を作り出す。(そしてもちろんシュートもLaser Beam。)10点目のYoungの裏からのSubmarineのシュートがただひたすら単純に、クソかっけえ。こんなん試合でやりてえええ!と皆思うはず。

しかし、この試合見てると、HofstraのO、シュート、EMOを見て分るように本当にレベルが高い。Stick skillやLacrosse IQに関しては本当に目を見張る。そんなHofstraもリーグ戦ではランク外(25位未満)。LoyolaやTowsonやGeorgetown、USBC、UMass辺りも似たような感じで、基本的には、上手くていいチーム、だけど優勝には絡めないチーム。この国のラクロスの懐は本当に深く、層が厚いと思い知らされる。

「上手いな!凄いな!」ってチームが30~40チームひしめいてるということ。そんな中でも上位5チームはやっぱり頭ひとつ抜けてるイメージ。ガキの頃からほとんどの子達がNCAAでプレーすることを夢見てラクロスと共に育ち、各地の高校のエースみたいな選手100人が毎年NCAA Div 1の30校に散って行き、「地元強豪校でも何年かに一度の天才選手」みたいな選手がVirginiaやSyracuseに行くイメージか。単に運動神経が凄く良くて上手い、くらいではDiv 1には行けてもTop 5には行けなくて、その中でも本当にとち狂った様に上手いか、加えてサイズがでかくて、身体能力も驚異的な選手たちがTop 5-6校に行くと。(例えば195cm 110kgのCatalinoと同じくらい上手い選手は他校にもちらほらいるが、このサイズでこの上手さと機動力はレア)。日本と比べた時に、歴史や文化やインフラや蓄積された知見の違いもさることながら、実はこの辺の裾野の広さ(競技人口の多さ)、Competitionの熾烈さ、選り抜きと絞り込みの仕組みとその厳しさこそが、実はアメリカの強さの根源じゃないかとも思わされる。

何が言いたかったかって言うと、それを考えると、たかだか高校や大学からたまたま始めた、別に大して選別も受けてない選手(もっと生々しいこと言うと他の競技で一流にならなかった落ちこぼれ組)が相手の学生リーグで優勝することなんて、NCAAで戦うことから比べたら無茶苦茶簡単に見えない?なんて。クラブチームでさえそのタレントの層の深さでNCAAと比べたら、かわいいもんに見えてきたりしちゃったりして…しない?

ハイライト

いたる@13期

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