2011年2月12日土曜日

NCAA 2011 Season Preview #9 Hofstra


NBAもAll Starが近づき、シーズンの折り返し。いよいよプレーオフの出場枠争いも佳境に入って行く。ここ数ヶ月、ある新しい世代の選手が毎朝のESPN Sports CenterのNBA Highlightを席巻しつつある。LA ClippersのBlake Griffin。Oklahoma大学で爆発的な得点力を見せつけ、昨シーズン全体1位指名で大物ルーキーとして入団するも、怪我で一年目のシーズンはお預け。実質デビューの年となる2年目で、その才能を遺憾なく発揮しつつある。でかくて、走れて、ボディコントロールも抜群で、跳躍力が物凄い。柔らかくて上手さもある。明らかに頭(basketball IQ)もいい。滞空時間と最高到達点が異次元。トップアスリート軍団のNBAの中にあって、「雑魚を蹴散らす感」満載。基本、跳びさえすれば、他が先に地面に着くので、勝手にフリーが作られるパターン。特に、この「跳んだら勝ち」、という点に於いてはMichael Jordanを彷彿させる。ダンクの派手さではLeBron並み。



ちなみにClippersは元々同じくLAのLakersの陰に隠れ、ひっそりとマイペースでやって来た球団。毎年下位の成績のため、ドラフト上位指名権を手にし、Griffinを獲得し、ここに来て急激に注目を浴びつつある。敢えて金の掛かるFAのスターを取らずに、コストを限界まで抑えることで、弱小/人気もいまいちながらもビジネスとしては黒字というスポーツ経営学的には面白いチームだった。が、今後数年でGriffinを軸に全うに闘えるチームになっていく可能性を感じる。勝敗に関係無く、彼のプレーを生で見たいという観客を会場に呼び込める希有な選手。




Chi
cagoのDerrick Roseといい、Oklahoma City ThunderのKevin Durantといい、ここ数年でLeBronやCarmeloやDwight Howardのもう一歩次の世代のスーパースター達が台頭して来つつある。NBAも目が離せない。

#9 Hofstra Pride(リンク


NYの東側、第二のラクロスホットベッド(苗床)、ロングアイランドにあるHofstra Pride。Prideは誇と共に、「獅子の群れ」の意味。'02 & '06 US代表のMF Doug Shanahan ('01卒)やDenver Outlaws/Colorado MammothのBrian Langtry ('98卒)といった高い攻撃力を持ったOffense選手に加え、Nicky Polanco ('01卒)やBrian Spallina ('00卒)と言ったアグレッシブDFなど、強力な「個」を輩出している。鼻っ柱の強い、時にちと意地悪な、生粋の東海岸っ子というイメージだろうか。(ロングアイランドは伝統的にイタリア系移民の子孫が多く、イタリア系の苗字が多い。カテナチオディフェンダーを多数輩出しているのも文化由来か。)特に地元Long Island Lizardsとのパイプが強い。現Duke HCのJohn Danowski (Mattの父)も'06年にDuke HCに就任するまではHofstraで指揮を取っていた。

去年もNCAA Tournament一回戦でMarylandに一回戦負けするも、可能性を見せてくれた。今年も、オフェンスを中心に主力が残留し、例年に無く強いっぽい。Pre-seasonではPrincetonやHopkinsよりも上の順位。特にオフェンスがスティックスキルが高く、華があり、去年の試合も非常に見ていて楽しかったと共に、top of top校以外にもこんなにレベルの高いチームがゴロゴロしてるとは、やはりNCAAは懐が深いなーと思わされた記憶がある。オフェンスの見た目のカッコ良さ、という意味ではVirginia、Syracuse、Marylandに並ぶと個人的には思う。

ちなみに、年明け前のILのランキングでは9位だが、開幕直前の2月10日現在、Quintは自身のランキングで6位にランクしている。Quintの場合は主力のほとんどが卒業したDuke、未だ光の見えないHopkinsを10位以下に置き、早くも怪我に苦しんでいるUNCやコーチ体制の変わったCornellをHofstraよりも下と見ている。冷静にHype(噂や過剰な盛り上がり)を排除して客観的に見る彼のランキングは往々にして露出度/スターバイアスに引っ張られ勝ちなメディア/コーチポールよりも正確。先週の練習試合でSyracuseに勝っている点も勘案している。実際にどうなっていくかに注目。

  • オフェンスが相当選手層厚く、強い。3枚の4年生ATがガンガンに引っ張る。2枚のスナイパーAT、MLL上位指名のCanuck #20 Jay Card (11位指名: Long Island Wizards), #8 Jamie Lincoln。加えてQBの#14 Stephen Bentz。
  • MFにはLafayetteからのトランスファー、大学院生の#5 Steve Serling (9位指名: Denver Outlaws)、DFMFの#27 Steve DeNapoli (30位指名: Chesapeake Bayhawks)のMLL指名選手も。
  • MFは層が分厚く、3セットで回して来る可能性がある。
  • Dは、まあ、悪くない
  • 問題があるとしたらGか。去年はそこそこのG 2枚でどっちがスタートするかを探りながらだったため、どうしても安定しなかった
如何せん超名門ではないため、試合のTV放映数は相当限られる。残念...多分トーナメントまでお預けか。

HCでHopkins出身のSeth Tierneyのインタビュー(リンク


(最後に、当たる保証ゼロの僕個人の予想。このチームは結構ガチで行く気がする。レギュラーシーズンの順位で5-8位に入って来て、場合によってはFinal 4が視野に入って来ても驚かない気がする。経験値がある。オフェンスが間違い無くトップレベルに強い。Strength of schedule [SOS]的には、実は強豪との試合がレギュラーシーズンでは入っていない。CornellとDelawareぐらい。全勝シナリオも全っ然有り得る気がする。)

いたる@13期

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