彼程の実力があり、Syracuseも伝統的強豪でありながらここの所ATの強力な柱に欠いており、加えて去年Tommy Palasekらが卒業して経験も不足している事から、正にお互いに取って相思相愛、Win-Winの移籍と言う事だろう。
ちなみに、その前に転校を決めた直後の彼のインタビュー記事があったので紹介。いくつか今回の意思決定の裏事情や、今のNCAAの事情を知ることができるコメントがあったのでかいつまんで紹介。(リンク)
彼のしっかりした人間性、そしてエリート高校生プレーヤーへの強豪校からの狂った様なリクルーティング攻勢、UNCで一年生として大活躍しながらも二年生として怪我で出られなくなり、下級生にどんどん追い越される中で感じた後悔や葛藤など、胸を打つ物があった。
高校時代のリクルーティング
- 高校時代はほとんど全ての強豪校のコーチから勧誘された。それは楽しいし、素晴らしい体験だった。
- ただ、一方で、学校選びは簡単ではなく、全ての選択肢の学校に実際にvisitすることは出来なかった。今考えると、もっと多くの学校をちゃんと検討して実際にvisitしておけば良かったと感じる。
- 14-16歳の少年に深いレベルでの人生の意思決定を迫るのはやはり難しい
- 自分自身はUNCに行った事は全く後悔していない。素晴らしい体験が出来た。
UNCでの2年間はどうだった?
- 素晴らしかった。コーチや仲間と掛け替えの無い絆を築く事が出来た
去年の開幕前の膝の怪我と、そこからシーズンの半分をベンチで過ごすという経験を経て、それは今回の転校の意思決定にどのくらい影響を与えた?
- ぶっちゃけ相当与えた。今考えると、Redshirt(怪我によるシーズン棄権/登録抹消で、5年生としてもう一年プレーする権利が得られる)せずに無理矢理回復を待って出場するという意思決定は、僕自身、コーチ自身の大きな大きな過ちだった。
- 今考えると自分は明らかにRedshirtするべきだったと後悔している。
- 怪我でコンディショニングが完全に狂い、体重が無駄に増え、本来の動きが全く出来なかった。試合に出られず、出ても脇役でスポット出場で、ベンチで他の選手たち(特にATで大エースに成長したMarcus Holmanや1年生でダイブレークした二人のちびっ子ルーキーJimmy BitterとJoey Sankey)が華々しく活躍するのを見て、精神的に苦しい思いを感じた。(「俺、去年はこのチームのエースだったのに、今こんなところで何やってるんだ?」「あいつら来年もいるのに、俺試合出られるのか?」)
- 怪我から完全に解放された今年、トレーニングによって12kg絞れた。今の自分は信じられないくらいtop shape(最高のコンディション)にある。今年こそはまた活躍出来ると思う。
- ただ、今まで起こった事や、今年の分厚い選手層を見た時に、「UNCでやるべきじゃないな」という気持ちになった。別の学校で新しいスタートを切ろうと思った。
- 自分を支え続けてくれている父親も賛同し、転校の意思決定をするに至った。
という話。僕自身、一昨年のNYでのBig City Classicで、一年生の彼が試合の中で司令塔としてUNCの大黒柱として活躍する姿を見て衝撃を受けた。そして、去年一年間、Chapel Hillの試合会場でUNCを見る中で、ベンチにいる彼が、明らかにプレーでも、そして精神的に苦しんでいるのを見て、「大丈夫か?乗り越えられるか?」と応援する気持ちにさせられた。
彼程人生を通して王様扱いされて来た選手が、目の前で下級生に追い越されて行くのを見るのは、そして頑張ろうにも怪我で頑張れないという状況が続いたのは精神的に相当応えたはず。加えて恐らく今年も上記の3人を軸にチーム作りが進んでいた筈で、「このまま行ったらマジで試合出られないかも/脇役で残りの2年終わるかも」と感じ始めていたんだろう。
まあ、ぶっちゃけUNCはOFのタレントが余ってる。彼程の人材がNCAAのフィールドに立てず、才能を無駄遣いする事になるのは正直馬鹿げている。Syracuseでエースとして出直した方が彼の為だし、何と言ってもラクロス界全体の為にもなる。将来的なMLLでのプレーを考えると尚の事。
今回の意思決定は間違い無くUNC、Syracuse、Galasso自身の全員にとってポジティブな意思決定だったんじゃないかと個人的に感じる。来年以降のGalassoのSyracuseでの活躍に期待。
もう一つ感じるのは、こうやって本人の状況や希望に応じてflexibleに転校して出場機会を求められるというNCAAの柔軟な姿勢/仕組みはやはり素晴らしいなという点。長い歴史を経る中で試行錯誤しながら仕組みを進化して来た賜物だろう。
もう一つ感じるのは、こうやって本人の状況や希望に応じてflexibleに転校して出場機会を求められるというNCAAの柔軟な姿勢/仕組みはやはり素晴らしいなという点。長い歴史を経る中で試行錯誤しながら仕組みを進化して来た賜物だろう。
時々拝見させてもらっている関西のラクロッサーです。前々から気になっていたのですが、YouTubeで「kento nakano lacrosse」で検索すると高校生ラクロッサーの動画が出てくるのですが、この選手は日本の方なのでしょうか?それとも日系の方なのでしょうか?
返信削除海外のラクロスに詳しい方がまわりにいないので質問させてもらいました。よろしくおねがいします!!
ごめんなさい。コメントセクションを見ておらずずっと頂いたコメントに気付かずにおりました。
返信削除申し訳無いです。Zero ideaですね。正直全く存じ上げてなかったです。もしNCAA Division 1にリクルートされるレベルの選手の方であれば情報いろいろ出て来ると思うので、追ってもうちょい解って来るかもですね。