DF陣とGには強力な上級生メンバーがいるが、如何せんOFが薄い。加えて、柱だった選手が怪我に倒れるという不運にも見舞われた。泣きっ面に蜂な事に去年エースだったAT Jack McBrideは去年は怪我でシーズンを棒に振り、今年は卒業して大学院生(ビジネススクール)としてUNCでOF MFとしてプレー...
鉄壁DFで得点を許さず、でも得点出来ず、のロースコアな試合連発しまくりそう...
現役選手のMFの皆さんに是非注目して頂きたいのは、#22 MF Tom Schreiber(トム=シュライバー) (2年)。去年一年生ながら突出した活躍。特に、ラクロスIQの高さ、ボールを貰う前の視野と判断、両方に抜けて両手で鬼シュートを少ないステップ/クレードル数で打てる技術等、DF等、参考にすべき点が多い。
やはり注目はDF。#9 Chad Weidmiaer (4年)は鉄壁。MLLドラフトでは7位でHamilton Nationalsに指名。
G #6 Tyler Fiorito (4年)は鳴り物入りで加入したBill Tierney時代の申し子ゴーリー。MLLでは10位でChesapeake Bayhawksに。SyracuseのJohn Gallowayが卒業した今年は大学最強ゴーリーか。
オフェンスが大苦戦。
#22 MF Tom Schreiber (2年)は去年一年生で明らかに一人突出してハイレベルなプレーを見せた。
2008年は#22 AT Mike Leveille、#44 MF Steven Brooksに率いられ、準決勝でVirginiaを劇的逆転勝利で破り、決勝では#9 Paul Rabil、#24 Kevin HuntleyのHopkinsを破って優勝。2009年は#22 AT Dan Hardy、#3 Matt Abottら4年生が決勝でCornellをこれまた終了間際の同点、延長でのCody JamiesonによるSudden deathゴールで劇的優勝。高い期待値の下、新たに#22を継いだJamiesonと共に三連覇を掛けて挑んだ昨年は、まさかのArmyによるupsetで一回戦敗退。全スポーツを含めたNCAAトーナメント史上最大のupsetとも言われ、ラクロスファン以外にもそのニュースは伝えられた。91年以来のホームCarrier DomeでのPlay offに於ける敗戦。試合終了後の無言で顔面蒼白のSyracuseの面々が未だに忘れられない。
Chris Bockletも53 goalsと去年2年生として爆発。GBでの本能的強さ、オフボールの巧さ。
Matt WhiteとConor Englishも全然点取れる。
MFはひたすらスピード。Bratton兄弟と、2年 #44 Chris LaPierre。Rhamelはちょっとnorth-southで直線的に抜くのではなく、east-westでちょこちょこ動いて抜けないという悪い癖があったが修正されてきた。Bratton兄弟は常に相手DFにとっては頭痛の種。いくつかのチームはLong pole 2枚をBratton兄弟に付け、AT 1枚を捨ててShortyに着かせるという作戦を取ったが、Shamelはpole相手でも問題無く抜いて来るし、Shorty ATからも抜かれて止められなかった。
ATの#4 Billy Bitterは現NCAAで最も爆発力とスピードのある選手(COP: Change of pace, COD: Change of directionだけでトップクラスのDFを簡単にかわすそのダッジ力はMark Millonの後継者とも言われる)。2年前に2年生で既にNCAA最高のATだった。が、去年は怪我に苦しむ。スポーツヘルニア、脳震盪でボロボロに。シーズンを通して本調子ではなかった(相手チームのDFは早いスライドを飛ばしまくり、時として悪意を感じるlate hit/cross-checking to the headを当てて負傷退場を狙って来る)。もしシーズンを通して健康を維持出来れば、MVPも有り得る。
にしても、このブログでも再三述べて来ているが、本当にNCAA Div 1は(というか、Div 2/3、MCLAも含めて)この5年で間違い無く中堅校/下位校のレベルがぐんぐん上がり、どんどんcompetitiveになって来ている。ジュニア/高校レベルでの爆発的普及は間違い無く多くの大学に恩恵を与えている。10年前にはOhio Stateなんて「中西部のラクロス僻地の弱小チームだろ?」という感じだったのが、今やハードコアなcontenderになり、UNCを食ってしまう。上位校のコーチがよく「昔と違い、今のNCAA Div 1に消化試合/楽勝試合なんてもう存在しない。15試合全てがシーズンを変え得る。毎週全力でスカウティングし、準備しないとマジでやられる。厳しい時代になったよ」という話をしているが、正にそれを如実に表す結果だ。アメリカのラクロスは益々面白くなってきている。
今週末はビール飲みながら奥さんと犬とまったりNBA All Starをテレビで観戦。Slam Dunk Contestでは先日の記事でもちょっと触れたLA Clippersの次世代ヒーローBlake Griffinがその身体能力を遺憾なく発揮し堂々の優勝。個人的には一発目の360が一番カッコいいと思う。最後の車を飛び越えてはファン投票のルールとファンの心理をよーく理解した上でのプレゼンテーションとして非常に賢く、クリエイティブな選択。にしても、でかい(高いだけじゃなく分厚い)上に、飛べるし走れるし、超ボディコントロール/ボディバランスいいし、器用。これは多分これから彼が10年掛けて築いていく伝説の1ページ目という感じなんだろう。
ちなみに、その前に行われたLive eventは、開催地LAらしく、地元Korean Town出身のFar East MovementによるRocketeer。Far East Movementは日系/中国系/韓国系American達の混成チーム。去年のLike A G6辺りからよく耳にするようになった。この曲自体は所謂(別に悪い意味じゃなく)チャラいelectroどポップだが、何故か物凄い耳に残った。LyricsにはTokyoとかスーマリとか出て来るし、見た目は日本人/韓国人/中国人だし、 非常に印象に残った。
America's Best Dance Crewなどで一気に知名度を高めたJabbawockeezなどもそうだが、アメリカでガチの実力でこうやって評価/尊敬されるアジア人を目にする機会が時々あり、自分も頑張ろっと。と思わされる。
エースは何と言っても去年 2年生でBest AT賞を受賞している#3 Rob Pannell。シーズン29得点もさることながら、51アシストというのが突出した数字。スピードがある上、DFにとっては嫌ーな、ジグザグのダッジ、Re-dodge(一回止められてもステップバックして隙を見てまたダッジしてくる)でゴリゴリ抜いて来る。He's got eyes on the back of his head(後頭部に目がある)のようにいつでもどこでもオープンな見方を見つけて正確なフィードを入れて来る。周りの選手、特にカット出来る選手にとっては最高の味方。(ちなみに、そんなPannellも、高校では遅咲きで、Cornell入学前に一年浪人を経験している苦労人。)
(その好循環に乗れているのは、やはりSyracuseだろうか。毎年確実に有能な選手を塊で抑え、加えて上級生でのトランスファー(転校)も集まって来る。築き上げたブランドと立地(CanadaとUpper state NY、Long Islandへのアクセス。若干昔の石油等の天然資源争奪戦のGeopolitics/地政学を連想させる...)も影響している。今年の1年生レベルのパイプラインを維持出来ればNorth Carolinaもそうなって来るかも知れない。TambroniのPenn Stateも近くそうなるだろう。逆にその常勝サイクルが回らなくなっているのがHopkinsとIvy League。)
去年、同じく全米制覇を成し遂げたDukeのバスケ部は、今年何人かの主力が抜けたにも関わらず、残った下級生と強い新人のパイプラインにより、今年も再び優勝を狙えるポジションにいる。現NCAAバスケ最高のコーチ、US代表も率いるCoach KことMike Krzyzewski [マイク=シャシェフスキー]の名コーチたる所以だろう。Coach Danowskiには、この劣勢と、「今年はダメっしょ」と言う世間の見方を跳ね返せるだけの「何か」を感じる。去年だってプレーオフであれだけ無敵だったDukeも、シーズン前半はボロボロだったが、シーズンを通して成長し、ビタッとプレーオフにピークを持って来た(逆にUNCは前半独走、後半消耗して一気に失速)。個人的にシーズンを通して見守りつつ、応援させて頂きたい。今年は4月3日にNYで行われる集客試合イベント、Konica Minolta Big City ClassicでDuke-Syracuse戦を会場で観戦予定。今から楽しみだ。
#50 4年 LSM Andrew Irving (33位: Denver Outlaws)は小さい(175cm)が機動力があり走れる。(Team USAとの試合では強いMFを抑え、GBも着実に拾い、ブレイクも発生させ、最も高い評価を受けていた)
Close defenseは2枚の強力DF。去年はNo.1 DFと言われながら怪我で試合に出ていない#32 Sam Barnes (190cm, 29位: Long Island Lizards)、去年Cornell Rob PannellやDuke Ned Crottyを封殺してその名を轟かせた#35 Kevin Ridgeway (198cm: 18位: Hamilton Nationals)。でかくて、DFの基本姿勢がしっかりしてる立ち姿が二人ともえれえカッコいい。というか、見るからにDFが超堅そう。こんなん2枚いたら相当泣きそうになる。(しかし、去年は大黒柱のBarnes抜きであの堅いDFだったということ...いかに強力なdefenderのパイプラインを確保出来ているかを物語る)
二人ともチェックでボールを奪えるだけじゃなく、ポジショニングも素晴らしい。
OFは何と言ってもMFの2枚。#28 Zack Brenneman (190cm/100kg, 5位: Long Island Lizards)。決勝でのNorth-south dodgeでぶち抜いて、ゴールを吹き飛ばさんばかりの鬼シュートをぶち込んでいたのが記憶に新しい。本ハイライトでもクリアで相手をペシャッと潰すダッジ(?)を見せている。相手Dとしては相当厄介。
#33 David Earl (13位: Hamilton Nationals)も何でもやりつつ得点源。
何と言っても目玉はCanada代表で主力として活躍し、先月のMLLドラフトで全体1位指名された、Gary Gaitの跡を継ぐ大型Versatile Canadian MFと言われる、Kevin Crowley。Virginia戦での獅子奮迅の活躍、そして脅威のリーンからのロングレンジのBTB (Behind the back)に、全米のラクロスファンが度肝を抜かれた。
VirginiaのHC Dom Starsiaもインタビューで彼の30年のラクロス人生の中でGary/Paul Gaitの次に印象的な選手として彼の名前を挙げていた。ほとんどフライせずにフィールドに残ってプレーし続けるという魂とスタミナに感銘を受けたと。他のコーチのコメントで、「John Grant Jr.がもしMFをやっていたらこんな感じになっただろう」というものも。193cm/90kgと大型。身体能力も高くて技術的にもCanadianならではのstick skillを持ち、Canadianには珍しくDFやトランジッションも含めてマルチに何でもこなせる。恐らく今後5年10年、MLL、Canada代表の顔として活躍するかも知れない。今年のTewaaraton(MVP)候補の最有力候補。
悲しいかな、長年続く伝統的強豪校ではないため、ESPNの放映でレギュラーシーズンの試合はカバーされていない...(この辺がアンチHopkinsファンが、「大して強くねえHopkinsの試合放映が多過ぎだろ!つか贔屓だろ!」とムカついてる理由の一つだったりもする)去年同様Kevin Crowleyをテレビで見られるのはPlay offまでお預けか...Strength of Scheduleが緩く、強豪との試合が少ないため、tournamentに出るためにはほとんど負けが許されない。レギュラーシーズン中に格下に足下を掬われない事を強く祈る。
去年もNCAA Tournament一回戦でMarylandに一回戦負けするも、可能性を見せてくれた。今年も、オフェンスを中心に主力が残留し、例年に無く強いっぽい。Pre-seasonではPrincetonやHopkinsよりも上の順位。特にオフェンスがスティックスキルが高く、華があり、去年の試合も非常に見ていて楽しかったと共に、top of top校以外にもこんなにレベルの高いチームがゴロゴロしてるとは、やはりNCAAは懐が深いなーと思わされた記憶がある。オフェンスの見た目のカッコ良さ、という意味ではVirginia、Syracuse、Marylandに並ぶと個人的には思う。
(最後に、当たる保証ゼロの僕個人の予想。このチームは結構ガチで行く気がする。レギュラーシーズンの順位で5-8位に入って来て、場合によってはFinal 4が視野に入って来ても驚かない気がする。経験値がある。オフェンスが間違い無くトップレベルに強い。Strength of schedule [SOS]的には、実は強豪との試合がレギュラーシーズンでは入っていない。CornellとDelawareぐらい。全勝シナリオも全っ然有り得る気がする。)
恒例の一瞬脱線。先週末の日曜は家で飲んだくれながら毎年恒例のイベント、NFL Super Bowl観戦。Green Bay Packersが悲願の優勝。QBのAaron Rodgersは3年間スーパースターBrett Favreの控えを経て、その才能を存分に開花させ、NFL最高のQBの一人としての地位を不動のものにした。08年にFavreの後がまとしてスポットライトが当てられたとき、多くのファンが「あんなパッとしねえ奴で大丈夫か?」と心配したが、彼は極めてdown to earthで「批判があるのは解ってる。でも僕は自分のやるべきことをやるだけだから」と、極めて淡々と自分、今、自分がコントロール出来る事に集中し、揺らがぬセルフイメージを維持し、徐々にパフォーマンスを開花させて行った。
さて、試合とは別に毎年話題になるのが、CM。アメリカでは年に一度のお祭り。1億人が生で放送を見る。各企業はここぞとばかりに金を突っ込み、一発勝負の一回限定のCMを力を込めて作り込んで来る。僕が行っていたKellogg Business Schoolはマーケティングを強みとしている学校である事もあり、当時取っていたAdvertisement Managementの授業で、Super BowlのCMを一つ一つ、どのオーディエンスに向けた、どういう意図の、どういうメッセージの広告かを分解/分析するという事をやっていたりした。その時の記憶もあり、今回も試合よりもむしろCMに注目してしまった...いくつか特に印象に残ってるのが、以下。
強みは、明らかにDefense。全米トップレベル。層も厚い。3年#9 Chad Wiedmaier(ウィードマイヤー)、3年#28 Jonathan Meyers、3年#3 John Cunningham、4年#41 Long Ellisと、All American級の選手が揃う。(なので、DFの選手はDVDを見て参考になることが多いはず。)
弱みは、ShortyのD。Long stickの強さもあり、相手からスカウティングされ、相対的に弱いshortyからガンガンisolation 1 on 1/invertを掛けられまくった。(激しいcompetitionの中にあるNCAAでは相手をスカウティングしきって、データに基づき弱い所を徹底的に攻める合理的なアプローチを取って来る。弱みがあるとこうやってえげつなくやられる訳だ。大事です、穴の無いチーム力と層の厚さ...)
Chris Batesのピックを多用する、2 on 2重視のユニークなオフェンスシステムが、昨年前半はワークしたが、後半強い相手と対峙した時に機能しなくなった。恐らく今年は2年目で、そのオフェンスシステムはより効率的に機能することを期待したい。
4年生エースAT Kyle Whartonはいいcatch & shotのロングシューターとして知られているが、彼が本当にチームを勝たせたいなら、選手/リーダーとして一皮剥けたいなら、その得意分野から勇気を出して一歩踏み出してもっと(抜いたり、フィードしたり、オフェンスをコントロールしたり)いろんなことを出来るようにならなくちゃだめだ。相手も得意技を潰して来るし。(最初に試合に出るためには一芸に秀でる必要があるし、強みを伸ばし続けることは必要だが、長期的に成功し、選手/リーダーとしてもう一歩抜きん出るためには、やはり居心地の良い得意技に安住する「だけ」ではダメで、それを敢えて一歩踏み越えて、"get out of your comfort zone"しなくちゃいけないという話として非常に印象的だった。世界の舞台で闘える経営人材/経営リーダーを目指す上で、一日本人、一プロフェッショナルから、敢えて踏み出して、Global general manager/Value-based leaderへと脱皮/成長することが求められる、という自分自身のビジネスパーソン/経営人材としてのキャリアやチャレンジにも非常に重なる部分があり、心に刺さるコメントだった。)