2012年3月17日土曜日

最短最速の上達法:"wall ball" vol.03

過去記事再掲シリーズ3発目。極めて大事な話だと信じるので。リマインドの意味も込めて。


2011年1月25日火曜日

Wall ball第三弾(はこちら)。まだまだしつこく刷り込んで行きます。例えくどいと言われても。なぜならそれだけ大事だと信じるので。

(大学4年間に限って言えば)日本の大学ラクロスの競争も成熟し、基本的な戦術や練習方法、フィジカルなど、ある程度の強豪校であれば一通りのことは共通する知識として持つようになり、情報の非対称性が薄れつつあると耳にする。これまであった戦略変数が飽和し、組織がしっかりしている/知識が蓄積しているといった既存の競争力の源泉が力を失う中、まだ余り手を付けられていない白地をガンガン開拓してしゃぶり尽くしちゃおう!の精神で。まだ見ぬ競争のフロンティアを真っ先にゴリッゴリに切り開いて行くcutting edgeなパイオニアチーム/選手を目指して行こう!ということで。

1. 壁が無いというボトルネック

散々これまで壁打ちの重要性を提示してきたが、「つかそもそも壁ねえし!」または「壁はあるけどボールぶつけてたら怒られるよ!」という問題があるかなと感じていた。学校内に壁建てるってのも、そもそも国の土地だからそう簡単にも行かないだろうし。相応のコストも掛かるだろうし。アメリカでも、皆がみんなそうそう近所に壁のある環境に住んでる訳でもない。住宅街に住んでいれば尚更。

2. Lax wall、またの名を"Rebounder"

そんな問題をある程度解決してくれるツール。ポータブルタイプのwall ball用lacrosse wall、またの名を"Rebounder(リバウンダー)"。(というか、情報収集力のある今の現役の選手達はもしかしたら既にこんなのご存知で持ってるかも。そうだとしたら付加価値ゼロです。ごめんなさい。)

もし、まだだったら、導入検討して下さいな。例えば、駒場に壁が無くて1, 2年生が練習出来ない状況であれば、これをまとめて10-20個くらいドカッと買って導入しちゃえばいいし。ラクロス始めたての一年生が授業の合間に毎日これでガツンガツンwall ballし続ける光景が繰り広げられれば数年後のチームの戦力が目に見えて変わるだろう。折りたたみ&持ち運び可能なので、倉庫に保管すれば迷惑も掛からない。本郷のグラウンドに導入して授業の合間に上級生がガンガン練習するもよし。足の怪我で練習出来ない選手が練習中にコートの横で一人でガシガシ壁打ちするのにも使える。

値段的にも数百ドル(数万円)と、グラウンドに大きな壁打ち用の壁を建設するのに比べれば一気に現実的なレンジに入ってくる。円高の今はタイミング的にもベスト。

3. 動画
以下、実際にどういうものかご紹介。

動画①

2000年のSyracuse優勝メンバーで元MLL(New Jersey Pride, San Francisco Dragons, Chicago Machine)のLiam Banksのキャンプ、LB3 Lacrosseでのwall ball instruction。使っているwallに注目。結構サイズがある。若干上向きに角度が付いているため、距離を取って上にボールを投げなくてもボックスにボールが返ってくる。また、テニスコートの横に有るような防球ネットやフェンスに投げるのと違い、ある程度のスピードの球が返ってくるためキャッチの練習にもなる。
「自分は別に大きくも無いし、大して速くない。でも、stick skillだけは負けた事が無い。ラクロスの素晴らしい所は(サイズや身体能力といった先天的に与えられる要素ではなく)stick skillが最も大事であると言うこと。そして、stick skillは練壁打ちによって、努力によって後天的に上手くなれるということ。」とのこと。BTB (Behind the back)やAround the worldなどもやっている。滑らか。幼少時から相当繰り返していることが解る。実際にこうやって練習する事でサイズのハンデを乗り越えてラクロス選手として身を立てて行った彼の言葉には説得力がある。

動画②

続いてこちら。ご存知CPことCasey Powell。Brineのrebounderを使ってガンガン速い球を投げている。なるほど、こうやって連続でやるのねと。更にゴールへのシュートと組み合わせることで一人でパスを受けてシュートの練習が出来る。足下のバケツにボールを100個入れて、100本連続でパス投げて-捕って-シュートとか。実際にこれを見てCPに憧れて狂ったように毎日裏庭で壁打ちをしてるような子達が毎年NCAAに入って来る訳だ。

動画③

Kidsがやるとこんな感じ。球威が無くても上向き角度のバウンドで戻ってくるように設計されてる訳ですな。

動画④

こんな感じで裏庭でゴールと組み合わせて使っているkids/juniorの選手が多いっぽい。

動画⑤

こちらはまた別のタイプ。伸縮性のあるネットで出来ているもの。サイズも大きく、返ってくる球もソフトになるので恐らくビギナーにはこちらが向いているはず。強度的には落ちるんじゃないだろうか?速い球をぶつけ続けるとネットが破れる気がする。初期の一年生の練習用にはこっちの方が向いてるのかも。
他にもいくつかネットタイプの例。

4. メーカーのウェブサイト
  • Brineのwebsite。正式名称は"Lacrosse Wall"みたい。
  • 上記の動画でLiam Banksが使ってたのはこちらの無地バージョン
  • 直感的に、無地のものよりもschoolものを買った方が、ロゴの一点をターゲットに出来るので便利な気がする。Virginia, Syracuse, UNC, Hopkins, Dukeと5校揃えてみてもよし。一番人気のSyracuseで統一するもよし。又は、チームカラーの整合性を取ってDukeで行くもよし(但しDukeは数年低迷する気がするので悲しい気持ちになるかも...)。
  • STXからもBounce back targetという名で出ており、Accessoryのページで見られる。(リンク)。写真を見た感じ後ろのパイプが透けて見えるので、もしかしたらBrine Lax Wallのような固いプレートではなく細かいメッシュなのかな?また、大型のメッシュタイプのものも"rebounder"として売られている。
5. オンラインショップ
  • Google shoppingで、「lacrosse wall」や「lacrosse rebounder」と入れて検索すると、いくつかヒットする(リンク)。海外からも買える店もあるんじゃないかな?店検索しまくってコンタクトしまくれば海外に売ってくれる店はあるはず(僕が現役だった頃はそれでアメリカの店からちょくちょくWarriorのバッグなどを買った記憶がある)。
  • ついでに直接店かBrineに掛け合って、チームで大量購入してvolume discountするって余地もあるんじゃないかな?
  • Amazonで普通に売ってますな。日本には送れないみたいだけど(リンク
  • それか、日本のラクロス用品を売ってるお店(QB Clubやプルータス)にチームとして頼んで輸入して貰う?
  • Sports Unlimitedのonline shoppingの、lacrosse training aidsのページにいくつも出ている。(リンク
  • ユーザーレビューを見ると「鬼シュート打ったら壊れた」と書いてあったので、恐らくシュートは厳禁なんだろう
  • と、思ったらLax.comにreplacementが売っていた。要は使い続ければどこかで壊れるんだろう..消耗品として何年かに一度買い替えなくちゃ行けなくなるのかも(リンク)。それでも尚大きな壁を建築するよりは遥かに安上がり。
  • Chemical/Material science/Polymer engineering系の学部の選手がreverse engineeringして素材を突き止めて、東急ハンズやその上の材料メーカーまで遡っていろいろ材料を組み合わせて独自に作っちゃってもいいし
もし僕自身の現役時代にRebounderが売られていたら、間違い無く速攻でカテキョーバイト固め打ちして個人でSyracuse versionを即買いしていた気がする...こんなの校庭にあったらそれこそ猿のように一日中ボール投げて遊んじゃうだろう。

てなわけで是非導入検討してみて下さいな。

または、代替手段でこんなんとか...

いたる@13期



(最初見た時はなぬーーー!?と吹いてもうたが、実は3本目からは合成...)

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