2012年3月12日月曜日

NCAA 2012 Game Review vol.07 Lehigh @UNC

おいおい。9-8でまさかのアプセット。4位のUNCがランク外の伏兵、Philadelphiaの西の方にある中規模校Lehighにやられてしまった。会場で観戦。ショック。がっくし...(記事スコアボード


ただ、冷静に考えるといくつかの示唆が。
  • Lehigh、全然弱くない、いや、結構強いぞ、と感じた。5年前から元MLL/US代表選手&コーチのKevin Kassese氏がHCに就任(Duke 03のMF。まだ31歳とかだろうか。若い。が、相当有能なコーチである事は一目瞭然)。去年ぐらいから、Canadianの有力選手を数人獲得し、上り調子にあると聴いていた。が、実際に見てみて、for realだと感じた。
  • まず、Face offが鬼強い。目を疑ったが、ここまで勝率80%のUNC #25 FOGO RG Keenanが全く歯が立たずにことごとく負けていた。途中で遂に交代させられたが、最後までやられっぱなし。UNCはこれまで弱いDFをFOの強さで補って来たが、そこが途切れると一気にDFの不安定さを露呈させてしまった。
  • UNC Turn over多過ぎ。悪天候(雨)で、人工芝のフィールドが異常に滑っており、パスの軌道もおかしくなっていた。が、にしてもパスミス多過ぎ。ボール失い過ぎ。せっかくの限られた攻撃機会が「ほへっ?」という形で終わるケースが相当数あった。UNCのオフェンススタイルは、物量&機動力とスティックワーク/シュート力に物を言わせた、めまぐるしく走ってポジションを入れ替えつつ、抜いて、ボールをガンガン移動させて、どフリーからクイックモーションでえげつないシュートを打つという見ていて超楽しい&クソ盛り上がる「スーパースピーディーダイナミックラクロス」。が、ここが「転ける/滑る」&「パスミス/キャッチミス」という形で切られると、一気にシンプルなオフェンスよりも見劣りしてしまう。シュートにすら行けずにオフェンスが秒殺で終わってしまう...まあ、晴れの日にもう一回見たいな...って感じか。
  • DFどうにかならんかね。個人のぶつかりあいでそこまで負けてる感じはしないが、コミュニケーション/連携/カバー...。まだまだ修正/改善する必要満載。まあ、幸いまだシーズン前半。これ何とか後半までにfixしないと...でもUNCのDFって(DukeやHopkinsと違って)あんましシーズンを通して改善していくイメージが無い...このチームは乱打戦でクソオモロい試合を提供してくれるけど、結局被弾しまくってやられるいい感じの優勝校の引き立て役になっちゃうリスクを相当感じる。
  • Lehighいいじゃねえか...。完全に舐めていた。まず、サイズと身体能力がそこそこあるイメージを受けた。加えて、OFのCanadian及びNY州出身者を含めた数人の技術、特にシュート力は秀逸。あと、Goalieもかなり固い。①Face Off勝率高い、②Goalie手堅い、③Canadian/北NY出身者が超クラッチで(勝負所に強く)決めまくる、の、定番の「番狂わせ三種の神器」が全部揃っている(去年のDenverもこのパターン)。安定して勝つかどうかは解らないが、tournamentに絡んで来る可能性も感じなくも無い...長期的にはKevin Kassese Head Coachの下、安定して強いチームを作って来る可能性も高い。リーグ全体のレベルが底上げされ、どんどん競争が激しくなり、上位校が結構足元を掬われるという今のNCAA Lacrosseを象徴するようなチームだ。
試合後、ロッカールームに引き上げるUNCの選手たちとすれ違ったが、文字通り葬式のような雰囲気。無言。苦虫をかみつぶした様な表情。まさかこんな所で負けるとは思っていなかっただろう。まあ、NCAAのいい所は、こうやってシーズン前半に負けても長いシーズンを通して立て直し、最後に優勝する事が出来ると言う点。切り替えて、しっかり修正して、前を向いて今後に生かそう。

次戦はFace Off Classic @BaltimoreにてPrinceton戦。危険な相手だ。

(ちなみに会場の観客席の隅にはDukeのHC John Danowski氏とアシスタントコーチ達の姿が。PC片手にがっつりUNCのスカウティングをしていた。)

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