2017年2月25日土曜日

注目選手#2 Loyola #7 AT Pat Spencer (So./2年)

昨シーズンの活躍を踏まえて、今シーズンもう一人個人的に非常に注目しているのが、Loyola Grayhoundsの#7 AT Pat Spencer (So./2年)

1年生のATで上位校相手にここまでゲームを支配出来る選手がいるんだ!と衝撃を受けた。シーズン89 Points、IL Freshman of the Year獲得、1年生にしてNCAA Division 1 2nd Team All Americanに選ばれている。

以下のHighlight動画を見て頂けると解るが、強みは、「でかくて、動けて、むちゃくちゃ器用」。
  • 堂々たるサイズ(6'2"/188 cm、190 lbs/86 kg)
  • 機動力高い
  • Lacrosse IQクソ高え
  • 左右使える、非常に柔らかいタッチのStick Skill
  • DFとの間合いの取り方と、相手を翻弄するジグザグの動きのステップワーク
  • 2-on-2の圧倒的な巧さ。Pickの使い方、2枚目のDFの引きつけ/引き出し
  • 視野の広さとフィードの早さ/正確さ。スペースに投げて走りこませるリードパスの巧さ
Loyolaの司令塔、Point Guard、Quarter Backとして完全に支配していた。元々Basketballの選手として優秀で、ずーっとバスケの2-on-2をやっていた関係で、ピックの使い方、二人目のDFの引きつけからのフィードなど、2-on-2の動きがむちゃくちゃ上手い。

「分かっちゃいるけど止められない」の典型。DFとしては相当厄介な相手。1-on-1で確実に抜かれてシュートを決められるリスクがあるので、スライドを飛ばしたいが、飛ばしたら飛ばしたでむちゃくちゃいいタイミングで素晴らしいPlacementのフィードを決められ、いずれにせよ確度の高いシュートを打たれる事になる。

今年からの3年間、ATとしてはCollege Lacrosseのトップに君臨し続けると思われる。MLLでも間違いなく活躍してくるはず。US Lacrosse界の「宝」の一人になっていくのでは。

元々Maryland州のラクロス名門高校Boy’s Latin出身。Recruitingが行われたタイミングではさほど身長が大きくなく、卒業時に大きく伸びたため、またチームメートにSuper StarのAT Shack Stanwickがいた関係で、最も注目されていた訳ではなく、結果としてLoyolaに行く事に。去年のシーズン開始時まではノーマークだったが、シーズンを通しての大活躍で一気に注目される事に。

まあしかしこのHighlight見ても、ゲロ吐きそうになるくらい上手え…もはや右利きか左利きかも良く判らん。ラクロスってこんなに簡単だったんだっけ?と思わされる。

バスケも上手い。3-Pointサクサク決めて、パシッとダンクしている。

2017年2月20日月曜日

注目選手#1 Syracuse #48 MF Sergio Salcido (Sr./4年)

2017年のシーズンを迎えるに当たって、去年の活躍を踏まえて、何人か非常に楽しみにしている選手がいる。その一人が、Syracuse #48 MF Sergio Salcido選手(Sr./4年)。

去年Syracuseの試合を何試合か見る中で、文字どおり度肝を抜かれた。ここ数年のNCAAの中でも最もキレと爆発力のあるダッジ。ズバッとDFを切り裂く音が聞こえるかのような、ターボ音が聞こえるかのような、この動き。明らかに他の選手と比べて数段上のギアを持ってる感じ。

全ての試合で、確実に相手を置き去りにし、自ら得点するか、スライドを発生させて、アシスト、またはアシストのアシストを生んでいた。ダッジだけで観客を沸かせられる数少ない選手。彼がボールを持つだけでワクワクさせられてしまう。

主に左に抜いてくるとわかっていても、LSMをつけても尚、かなり高い確率で抜いている。

身長5-7 (170 cm)なので、巨漢揃いのNCAAの中ではかなり小さい選手。元々はLacrosse先進地域ではなかったが、ここ数年特に身体能力の高いMFを中心に優秀なアスリートを輩出し始めているFlorida出身。MLLでも活躍しそうな予感感じまくり。



2017年2月19日日曜日

NCAA 2017 #01 Lehigh @North Carolina

今年の観戦1試合目、University of North Carolina vs Lehigh。UNCの地元North Carolina州Chapel Hillにて。家から会場まで車で5分なんだが、いろいろ忙しかったので、自宅でインターネット放送のWatch ESPNにて観戦。

15-8で手堅くUNCが勝利(Box Score)。

いいっすね。UNCはこれで3勝0敗で無難な出だし。現時点ではMedia Poll(メディアの投票によるランキング)ではDenver、Marylandに続く3位。来週はHopkins、再来週はDenverと強豪との連戦なので、シーズン序盤にして早速一つの山場を迎える。

UNCは、結構いいですな。手堅い強豪校という感じ。

いやー、いろいろ不安定だった2012年の頃と比べると、だいぶいいチームに変貌してきたなという印象。最終的に優勝したものの、シーズン序盤にかなりギクシャクしてた去年の2016年のチームと比べても、一段安定してる感じ。
  • そもそも去年の優勝チームのメンバーのうち、ほとんどの主力が残っている。特にAT 2枚、FO、G、MFの半分以上、DFのほとんどが同じメンバー。やはり明らかに経験値の高いベテランのチームという印象。
  • 相変わらず土台となるFOとGが安定。二人とも去年のシーズン終盤のV字回復の立役者。
  • 去年シーズン序盤に機能していなかった、チームOFが明らかにきちんと機能してきている。Princetonで6度の優勝を成し遂げ、優勝請負人の異名を持つOF CoordinatorのCoach Metzbower氏が就任して3シーズン目。明らかにチーム全体が彼の哲学やセオリーを信頼し、理解し、実行できるようになってきており、かなりシンプルに確率の高いシュートを打てるようになってきている。
  • DFもいいっすね。基本的に。やはり数年前に比べて明らかにでかくてAthleticな(身体能力の高い)DF陣が揃っており、そもそも1-on-1で抜かれる局面がほとんど無い。加えてチームのCommunicationや統制も明らかに2012年の頃に比べても格段にいい。去年の前半に比べても明らかにいいですな。
  • あと、1年生のMF二人がいきなり1st Setで主力として活躍している。Las Vegas出身の#6 AT Justin Andersonは元全米No. 1の高校生MF。いや、それだけの事はあるなと。でかいし、走れるし、身体能力高いし、うまい。抜けるしシュートも上手い。1年生でいきなり強豪校でOF MFとして活躍する1年生ってなかなかいないが、彼は数少ないそのパターン。ここまでシーズン5得点。あと、Conneticut出身の#16 MF William PerryもいきなりMF 1枚目で活躍している。OF力高く、抜けるしシュートも上手い。両手使えてる。同じく初戦3試合で5得点。1年生とは思えぬほど自信満々で堂々とプレーしている。二人とも末恐ろしいっすな。今後4年間UNCのOFの屋台骨のMFになってくる事間違い無し。