2012年2月3日金曜日

NCAA 2011 Game Review vol.01 Team USA vs Denver

日曜日に、毎年恒例のChampionship Challengeが行われ、FloridaのDisney Worldの近所にある、ESPN World of Sports Complexにて、今年のUS代表対Denverの試合が行われた。(リンク)(ちなみに去年はNotre Dame。)

2年後のWorld Lacrosse Championshipにも恐らく一部が残って来るであろうUS代表のRosterは以下。

パッと見て思うのは、
  • 例年通り、Paul Rabil (MF)やBrendan Mundorf (AT)、Drew Westervelt (AT)など、一部のNLL(インドア)でプレーしている選手たちは既にシーズンが始まってしまっているため参加していない(でもMax Seibaldは入ってる)
  • 敢えて、プロ経験10年+も含めた超ベテランと、若手を程よくミックスしている。組織文化継承、若手育成への布石だろう。
  • 従って、必ずしも現アメリカのベストメンバーという感じではない。イメージ、2.5軍という感じだろうか。
  • そうは言っても、何人か確実に2014年に星条旗を背負って来るであろうメンバーも。加えて、CP(Casey Powell)など、おなじみのスーパースターの名前もあり、結構面白い布陣。

No. Pos. Name Current Team College

AT

ATには正直これと言って新しい顔ぶれが入っていない...つまらんな...まあ、今のMLL 1-2年目の連中が経験積んで2年後に食い込んでくるか、って感じか。

19 A Kevin Leveille UMassters LC Massachusetts '03
  • 去年は結婚でMLLを欠席していたが、今年はRochesterで復帰のLeveille兄弟の兄Kevin
22 A Casey Powell Hamilton Nationals Syracuse '98
  • 超ベテラン①。去年の準決勝決勝に於けるHamiltonでの活躍で見事復帰。地元Floridaでコーチをしていると言うのもあってか
25 A Chazz Woodson LXM Pro Tour Brown '05
  • ファンタジスタ。しかしこの人LXMだけで、MLLでやってない。どうやってトップレベルのパフォーマンスを維持してるんだ?
91 A Mike Leveille New York Athletic Club Syracuse '08
  • 大手会計事務所Ernst & Young(Deloitteだっけ?)のNYオフィスでで普通にプロフェッショナルとして働くMike。去年から仕事の決算期の山場と重なるからなる理由でMLLは欠場続き。直感的に2014年は残らないな。
99 A Dan Glading Chesapeake Bayhawks Virginia '09
  • 地味ウマ代表格。鬼手堅いが、何故か華無し...(失礼)


MF

9 M Matt Striebel Rochester Rattlers Princeton '01
  • 大ベテランその②。US代表の魂。4度目のWLCなるか?
13 M (OFMF) Stephen Berger Charlotte Hounds Washington '04
  • おおっ!遅咲きのUS代表。OFMFを入れるって方針か?
20 M Stephen Peyser Long Island Lizards Johns Hopkins '08
  • 文句無し。またRabilとJHUコンビ復活か。
24 M (FOGO) Chris Eck Boston Cannons Colgate '08
  • Alex Smithから遂にFOGOも世代交代?14年の代表FOになってる可能性は高い
26 M Doug Shanahan Ft. Lauderdale Flamingos Hofstra '01
  • 大ベテラン③。去年に続いて。地元Floridaで高校のコーチをしてるってのもあってだろう。
42 M Max Seibald Long Island Lizards Cornell '09
  • そらそうだ。彼は入れるべき。攻守にトランジッションに安定感が。
44 M Steven Brooks Chesapeake Bayhawks Syracuse '08
  • 間違い無いっしょ
56 M Peet Poillon Chesapeake Bayhawks UMBC '09
  • おーやはり。14年残って欲しい。ザ・シンデレラストーリー。彼も14年に入って来ておかしくない。

DF

10 D (LSMF) Matt Bocklet Denver Outlaws Johns Hopkins '08
27 D Steven Waldeck Toronto Nationals Stony Brook '10
29 D Lee Zink Denver Outlaws Maryland '04
  • ベテランの大黒柱。10年に続いて。
33 D Michael Evans Chesapeake Bayhawks Johns Hopkins '09
41 D (LSMF) Brian Farrell Boston Cannons Maryland '11
  • 若い力がここにも。
43 D Greg Bice Ohio Machine Ohio State '04


G

6 G Scott Rodgers Hamilton Nationals Notre Dame '10
  • 恐らくDocの後を継ぐUS代表の守護神後継者として、完全にRodgersが既定路線になりつつあると言う事だろう。10年ND準優勝の立役者。(日本にも国際親善で来ましたよね?)あのリーダーシップ、統率力、セーブ力(と威圧感)を考えれば当然か。
14 G Drew Adams Long Island Lizards Penn State '09

試合を見ての感想

深夜からの放送だったが、無駄に直前のバスケの試合がOver Timeになったおかげで一時間近く押してスタート。おかげで録画が途中で終わって4Q見られず...とほほ。

それでも、3Qまでで十分に楽しめる素晴らしい試合だった。

以下、バッと見て感じた/記憶に残った点を紹介。
  • Denverかなりいい...昨年のBest 4のメンバーがオフェンスはほとんど残っている。16-15で一点差で敗北するも、US代表相手に堂々の試合。
  • 特に、#22 AT Mark Matthews (MLL Draft 4位でDenver Outlawsへ)が感動を覚える程の驚愕のプレーを連発。有り得んダッジ、フェイスダッジで相手DFを完全にスカ抜き、Gary Gait以来の非利き手片手弾丸シュート、NLLばりのフェイク、全てに華がある。「むあじかっ!?」とか「なにーーーっ!!」の叫び声を引き出した数は彼がダントツ。
  • Denverのオフェンスがチーム戦術として非常に参考になる。スペースを非常に大きく取り、左右のサイドの切り替え、上から落としてクリース、等の教科書的なスペース使いを非常に上手く使っている。極めて効率的。特に今回のUS代表のように、個人技があっても即席で連携が取れていないDF相手には思うように高確率シュートを量産出来る。
  • US代表の何人かのシュートはやはりプロ。特に#22 CPの3点目の貰い際に一歩交わしてDFをスクリーンに使ってlow to high、Chazz Woodsonのダッジのステップの鋭さと大きさ&ダイブ、Kevin Leveilleのゴール周りの職人技、Stephen Bergerの薄い角度からでも空いたらスパッと決めて来る技術、個人技として学べる点が多い。

Denverは、DFのメンツがLS/SS双方相当入れ替えになっているため現時点では経験不足感が否めないが、Coach Tierneyの事なので恐らくシーズン後半には規律ある手堅いDFを作り上げて来ると思われる。加えてGの#16 Jamie Fausも今年2年生で更に素晴らしいセーブ力を見せつつある。去年レギュラーシーズンからプレーオフに掛けて素晴らしいプレーを見せながらも、準決勝のVirginia戦で緊張からか、慣れない熱さからか、本来の実力を発揮しきれなかった感が有ったが、今年はそこから学んで更に一回り大きくなってくるはず。Denverはひょっとしたら今年こそ優勝を狙える位置に来ているのかも知れない。

2012年2月2日木曜日

Steele Stanwick (Virginia) vs Rob Pannell (Cornell) vol.01

開幕を数週間後に控えた今年のNCAA Men's Lacrosse Division 1。一つ例年と明確に違う様相を呈しているのが、MVP争い。もちろんいい選手は沢山いるが、top of topとなると、明確に二人の突出したプレーヤーによる一騎打ち。

UVA #6 AT Steele Stanwick (スティール=スンウィック)(4年)とCornell #3 AT Rob Pannell (ロブ=パル[ネにストレス])(4年)の二人。

今月号のILの表紙&特集記事も二人のインタビューを何ページにも渡って。

既にMLLドラフトで1-2位指名されており、昨年のMVPも、TewaaratonはSteele(Tewaaratonは毎年プレーオフで勝ち残ったチームの選手が選ばれがち)、NCAA Best Player賞はPannellが選ばれており、ファンの間でもどっちがベストかよく議論されている。ちなみにMLLドラフトではPannellがLong Islandに1位指名、Steeleは新チームOhio Machineに2位指名。

チーム力としてはVirginiaの方が上と見られているが、Cornellもトップクラスで、場合によってはFinal 4で両者が相見えるというシナリオも考え得る。一発目の対戦は3月10日のFace Off Classic。

そんな二人に対する各チームのコーチからのコメントが非常に印象に残ったので紹介。

やはりどのコーチもべた褒め。特に実際に対戦して来たIvy LeagueのチームのコーチのPannellへの絶賛が凄い。共通して褒めているのは、
  • 二人ともパス、シュートの双方に優れている点。
  • 特に、オフェンスを組み立てる力、周りにいる選手の力を何倍にも引き出す力が双方高いという点。
  • 加えて、Pannellは一年生の頃からチームのオフェンスを統制して来た成熟度/老練さ
  • Stanwickは、プレッシャーの掛かる中、重圧を方に背負いながらも結果を出し、チームを優勝へと導いたそのメンタル/リーダーシップの強さ
個人的に見ていて感じるのは、二人とも一年生の頃から突出した選手であったにも関わらず、特に去年一年間で大きく変化/成長している点。

特にPannellは最後の負けた一試合を除けば、文句無く「神」の言葉を使っていいレベルのパフォーマンスと完成度。コーチの一人、Colgateの新Head Coach Mike Murphyが形容している「Magic Johnsonのパス力とMichael Jordanの得点力を兼ね備えている」と言う言葉が正に当てはまっていると感じる。

全体的なトーンとして、やはりRob Pannellが大学最高の選手、という意見が多いか。

 Ivy Leagueで過去3年間散々スカウティングした上何度もやられてきたYaleのHC Andy Shayの、「3年間散々対戦して来たけど、ダブってもダメ、Zoneしてもダメ、何しても止めらんねえから頭痛いよ」という言葉が生々しい。対戦相手の監督、マッチアップする事になるDFとしては恐怖だろう。

あの安定したボディバランス、振り向き様の鋭いシュート、相手をよーく見てのフィード、全ての動き、技術に於いて溜め息の出るレベルの完成度を見せている。明らかにラクロスIQも高く、よーくラクロスを研究/理解し、極めて効率的なプレーを反復練習して作り込んで来ている。(見ていて、「え?そんなに簡単に点取れるの!?」という意表を突く1-on-1、フィード、シュートが多い。)

去年優勝してTewaaratonに選ばれ、ある意味NCAAで手に入れられる物は3年生にして全て手に入れてしまったSteele。

に対し、Pannellは明らかに昨年の結果(2回戦/準々決勝敗退)には満足出来ておらず、特に最後の試合での負け方には相当自分自身に対してフラストレーションを感じていた様に見えた。結局Tewaaratonも最後まで最有力と言われながら、優勝したSteeleに攫われている。そして何と言っても忘れられないのは当時の4年生キャプテンのMax Seibald (現Long Island & US代表)と共に戦った末、最後の数秒で同点、延長逆転で優勝を逃した09年の決勝戦でのSyracnse戦。「やり残したミッション」感は満載だろう。と言う事はまた寒い冬のIthakaで黙々と、虎視眈々と優勝を成し遂げるために地道な努力を積み上げて来ている筈。

直感的に、Pannellは今年更に一歩上のレベルに到達した姿を見せてくれるんじゃないかと感じる。既に去年の段階で「Mikey Powell並み」「NCAA史上最高クラスのAT」と形容されていたPannell。今年はもしかしたら「文句無くNCAA史上最高のAT」というレベルに到達するのかも知れない。

いずれにせよ、現役のATの選手が見てプレーを学ぶという意味ではこれ以上の教材は無いと言い切れるAT二人。二人とも決してデカい訳でもなく、Mikey PowellやChazz Woodsonの様に、明らかに常人離れしたバネ/身体能力を持っている訳では無く、Kevin Leveilleの様に条件反射でその場の思いつきでとんでもなくクリエイティブなマジカルプレーを繰り出している訳でもない(彼らは見ていて「うおーーー!!」とはなるが、一方で、時として「つか、こりゃ真似できねえわ」となってしまう。)。全てトレーニングと練習/研究によって成長/習得可能な技と工夫でここまで来ている。ATで上手くなりたい選手は、彼らの動きを繋いだ動画を作って一日100回反復して見て、頭と身体でトレースすれば、相当プレーの幅が広がるはず。是非今年も注目して行きたい。

2012年2月1日水曜日

Warrior Denver Gear 2012

ILに載ってた今年のDenverのWarriorによるユニフォームとギア。(リンク

パッと見て頭に浮かんだのは、「Warriorの本気」という言葉...

全てWarriorで統一。まず、ゴールドとカーマインという色の組み合わせがカッコいい。で、3つ目のユニフォームとクリーツのコロラドのロッキー山脈の稜線。最近NCAAではこの手のバックグラウンド系の柄遣いが増えて来ている。(バスケの背中の透かし模様、アメフトのカモ柄/モノグラム使い等。)

Warriorは長らくPrincetonをFlagship Teamとして使って来たが、去年辺りから明らかにDenverにウェイトを移し始めている。Princetonはトーナメント出場出来ず、一方のDenverは市場として急成長している上、Bill Tierneyの移籍後着々と強豪の仲間入りを果たして去年はFinal 4。なぜか会場でもunderdogだからか、異様に人気がある。#22 AT Mark Matthewsなど華のあるスターもいる。この辺のビジネスとしての勢力図の変化も面白い。