2012年5月8日火曜日

NCAA 2012 Game Review vol.29 Notre Dame vs St John's

うおおおおお......もう、なんつうか、訳わかんねえ。もはや。今年のNCAA Division 1。Chaosだ。

ぐっちゃぐちゃになって来た。もう何が何だか。「木曜夜の狂乱」。

今年から始まったBig East ConferenceのTournament。NCAA Tournament一回戦開始の一週間前。上位校常連は、当然Syracuse, Notre Dame, Georgetown, Villanova辺り。4チームで優勝を争う。

優勝すればAutomatic Qualifier制度により、仮にDivision 1全体の順位で厳しくても自動的にNCAA Tournament 16校の枠が確保出来る。従って、現時点で確実にNCAA Tに出られる事が確定しているNotre Dame以外のチームに取っては引退を掛けた最後のチャンス。

準決勝一発目はNotre Dame vs St John's(セイント=ジョンズ)。(ちなみに二発目はSyracuse vs Villanova。)

Notre DameはここまでNCAA全体で堂々の3位。鉄壁の守り。穴の無いチームDF systemとG Jon Kempによるリーグ最低失点を貫いて来た。

一方のSt John'sは、正直、よく知らん...そもそも一度も試合がTV放映された事ないし、ランキングでも20位に入るか入らないか。

が、今週のESPNU Lacrosse Podcastで元Syracuse MFの解説者Paul Carcaterraが、
  • 決して侮れない
  • 特に、お膝元Lacrosseが盛んな地元Long Island出身の優秀なAT達がかなりキテる
との事。

なんぼのもんじゃいと思って見ていたら、「おりょ?」の連発。あれよあれよという間にND DFを攻略し、8-7で勝利。まさかのUpset(番狂わせ)。ND陣営顔面蒼白。St John'sはお祭り騒ぎ。

これで二日後のBig East Tournament決勝でCuse-Novaの勝者に勝てば、St John'sがNCAA Tournament進出と言う事になる。全く読めない展開になって来た。

なぜNDに勝てたのか?
  • NDの鉄壁DF System攻略法の「虎の巻」を見た気がした。ND DFの特徴は、全体が完璧に統制された連携。クリース前をタイトにパックし、決して無茶なチェックやプレッシャーを掛けず、ひたすら脚でしっかり着いて行き、角度と高さで守る。早めのスライドとそれに対するカバー、更なるカバーのカバー、の完璧な連携で、絶対に隣を空かせない。
  • それに対してSt John'sが今回明らかに意思を込めてやっていたのは、一瞬崩した後の、早いパス回しと、ズバリSkip pass/Diagonal pass(対角線パス)の超多用。これによりゴール前や中距離でのどフリーによるシュートをバンバン決められたと言うカラクリ。「なるほどー!こうやって攻略すりゃ良かったのか!」と目から鱗が落ちた。NDのスティックアップが疎かになってたのか?恐らくOFリーダーの選手、コーチにとっては学ぶ事の多い試合のはず。
  • 加えて、噂に聞いていたAT軍団が、極めて手元の技術がしっかりしており、上手い。侮れん。
  • NDはコーチKevin Corrigan氏はチームの不甲斐無さに完全に激怒。NCAAトーナメント前に気合いを入れ直すためのいい薬になったという所だろうか。間違い無く引き続き優勝候補の一角である事に変わりは無い。トーナメントでの活躍に期待。

Highlight

2012年5月7日月曜日

Kyle Harrisonのシューターに対する詰め方

2011年4月15日

これも「ど基礎」から一歩中に入った話。自分がDFをしていて、マークマンのTime and room(日本のラクロス用語で言う所の「スタンディングシュート」)に対して詰める/寄る際の技術。

こういう、何となく経験則で各選手がいろんな考え方を持ってたりする技術に関し、「理屈で考えるとこれが正解」「実際にトップレベルでもそうやっている」とバチッと正解を提示してくれるのは有り難い。余計な議論の時間と労力を省ける。

リンク


  • 自分がDFをしていて、シューターに向かうとき、スティックに向かってシュートを喰らうのか、シュートの軌道を避けるのか。
  • 人によっては(特に古い世代は)シュートをよけろと言う人もいる。
  • が、それはHopkinsのCoach Petroが教えるやり方じゃないし、今のMLLの選手たちがやっている事でもない。
  • 正しくは、相手がシュートを打つ時に、相手の身体ではなく、スティックに向かって走って行く。シュートコースに思いっきり入りながら詰めていく。
  • そうすれば、相手は自分越しにシュートを打たなくてはいけない。上手く行けば自分にボールがぶつかり、跳ね返され、失点のリスクを確実に防げる。
  • もし相手がそれを察知してフェイスダッジ/スプリットダッジで左に抜いても、Great。それこそ自分のやりたい事。ライン際に流して行く。Help(スライド)が来るサイドなので。
  • やってはいけないのは、直接相手の身体に向かってぶつかりに行く事。シュートフェイク/Hitchで自分をFreezeさせ(ビクッ!と固まらせて)、(スライドのいない)表にstep aroundして抜かれるリスクがあるし、自分をスクリーンに使って(シューターの身体を隠して)簡単にいいシュートを打ててしまうので。
  • Again、シュートコース、スティックに向かって行く。相手の身体にぶつかりにいかない。そうすれば、①自分に当たらないように打とうとして軌道が外にずれたり、②自分にシュートが当たって跳ね返ったり、③フェイスダッジ/スプリットしてライン際に流れてくれるので。

てな感じ。身体に当たりに行っちゃダメなのねと。で、その裏にはきちんとロジックで説明可能な合理的な理由があるのねと。

もし恐怖心があるなら、最初はテニスボールを使って相手に遠慮なく打ってもらい、自らシュートにぶつかりに行く/シュートコースを潰しに行く、というドリルを毎日繰り返すと慣れてくるかも知れない。まあ、Goalieなんて別に毎日ボールを身体に当ててセーブしてる訳だし。逆にこの練習をすればシューターも、DFが来ても遠慮なくコースを狙って打つ練習、スクリーンとして相手を利用して正確に打つ練習にもなるし。

そして、恒例のflip side of the coin。OFの立場から見ると何が言えるか?DFが詰めて来る位置/角度によって取るべき選択肢を変えるべし、それを延髄反射で本能的に出来る所まで高めるべし、ということだろう。この映像で言えば、
  • 身体に向かって左側から当たって来たら、①そのままスクリーンに使って打つか、②ヒッチしてスライドのいない表に思いっきり抜いて行く
  • もし右側のシュート軌道で詰めて来たら、①フェイスダッジでライン際に抜く(でもSlideがいるので次の動き/判断が必要)、②もし打ち分ける技術があるなら、肩越し/腰横/足元の隙間から打つ、③諦めてステップバック/ロールバックして仕切り直し(再び間合いを取ってdodgeかパス)
で、上記の練習に組み合わせて、相手に詰める角度/位置を毎回ランダムに変えて貰い、ゴールとの位置関係で本能的に次の動きを身体が勝手に選ぶレベルまで反復すると。

2012年5月6日日曜日

Billy Bitterの故郷Manhasset, NY

先日紹介したMaverik LacrosseのFuture is HereのCMの延長企画で、広告塔でもある元UNC #4、現Charlotte Hounds AT Billy Bitterの故郷、NY州NY Cityの東側にある、Long IslandのManhassetの紹介動画が載っていた。

Maverikがしっかり作り込んでて、曲や絵や構成がしっかりしていて作品として完成度が高く、アメリカの東海岸北部の、特に第二のHot Bed(温床/苗床、インキュベーター)と言われるLong Islandの雰囲気が解って面白い。

なるほど、こういう所からBitter兄弟や、PannellやBratton兄弟や、Nicky Galassoが生まれてくるのねと。

先日Chapel HillのUNC-Virginia戦にお父さんが来ていたが、父親は地元の少年チームのコーチをやっていたらしい。家の庭にゴールがあって近所の窓ガラス割りまくりだったとの事。もちろん壁で壁うちしまくり。父親が同じスポットに当て続けてレンガにボッコリ穴が空いている。

アメリカのラクロスの裾野の広さと歴史の深さを感じさせる。