2016年3月13日日曜日

NCAA 2016 #01 Denver @UNC

今年1試合目の観戦。地元North Carolina州Chapel Hillにて、Denver対University of North Carolina (UNC)。

家から車で5分なので会場にて観戦。
















まあ今年もやはり地元UNCをadopted alimniとして応援ですかね。

YouTubeに動画がアップロードされていたので、転載。

1. Background (紹介)

Denverは去年の優勝校。90-00年代にPrincetonで6度のNCAA優勝を果たした世界最高のコーチ、Bill Tierneyを2009年にHead Coachに迎え、ラクロス不毛地帯から一気に躍進し、6年で全米制覇へ。

今年もPreseason RankingではNotre Dameに次ぐ2位に着けている。

対する地元UNCは去年Offenseの主力がゴソッと抜け、新しい布陣。Preseasonでは5位。80年代、90年代に4度優勝しているが、ここ25年は優勝から遠ざかっていた。UNCで選手として優勝を経験しているJoe Breschi氏が09年にHeadcoachに就任し、リクルーティングを梃入れする事により、再び強豪校として磐石な地位を築きつつある。

シーズン序盤の強豪校同士の大事な試合。

2. Recap (試合の見どころ)

見どころありすぎて全部書いてたらキリないので、敢えて大胆に絞ってポイントだけ。

試合としては点の取り合いで、最後まで取って取られて、手に汗握るハラハラの展開。UNCを応援する身としては最後まで心臓バクバク言いっぱなし。恐らく今シーズンが終了して6月に振り返っても、名試合の一つに数えられるんじゃないだろうか。最後の最後に大どんでん返しからのOT (Over TIme)、そしてSudden Deathでの劇的な幕切れ。ファンとしてNCAA Lacrosseを楽しみたいなら、正にこういう試合から入る事をお勧めしたい。

3. Skill (技術的に参考になる点)

こちらも、学ぶべき点が多すぎるので、毎試合敢えて鬼の絞り込みにより、3点に限定して注目ポイントを紹介。
  • 現時点での全米最高Faceofferの呼び声も高いDenver #9 Face-off SpecialistのTrevor Baptise (Sophomore/2年)のFace-offが鬼過ぎる。ほぼ全部取ってるねこれ。反応えぐい。Physical強すぎ。クランプ、体の入れ方、搔き出し、全てに於いて超一流。フェイスオファーの選手は擦り切れるほど見直してして参考にしたい。クランプ同士で拮抗した状態で、ボトムハンドをグリグリ動かしてStick headを捻じ込む技術等も素晴らしい。
  • 今年のMVP候補筆頭、Denver #40 AT Connor Cannizzaro (Junior/3年)のオフェンスの個人技全般。アタックの選手は参考にしたい点が満載。特にXでのChange of pace, stop and go, change of direction, 所謂「ジグザグの動き」による相手DFの翻弄。GLE (Goal Line Extended)際での振り向きざまのシュートの技術。Quickness/agilityが素晴らしい。一人で確実に1対0を作り、スライドを発生させられるので、圧倒的にオフェンスの起点として効果的。
  • 全体を通して鮮烈な印象を残したのが、Denver #33 OFMF Zach Millerの群を抜いたStick skill。NY州北部のNative Americanの部族出身。典型的なNative AmericanのStick skill。左手メインだが、インドア/Box lacrosse仕込みのキャッチング、スローイング、シュートの正確さと速さ。特に狭いスペースで、相手のプレッシャーを受けながらのシュートの鋭さには驚愕。Native Americanの象徴の後ろ髪の三つ編み二つをなびかせての飄々したステップからの鋭いシュート。クソかっけえ。
4. Strategy (戦術的に参考になる点)
  • 全体的に、やはりDenverのオフェンスの効率の高さが印象に残る。徹底してTheory通りに、辛抱強くポゼッションし、1 on 1で崩して、スライドを発生させ、確率の高い位置でのフリーのシュートを確実に作り出して得点している。Offense Coach Matt Brown氏の手腕。
  • また、試合そのものの戦術ではないが、4年ぶりに見るDenverの層の厚さと多様性には驚かせられる。数少ない西部のDivision 1チームという事で、東海岸北部の伝統的ラクロス地域以外、特に、California, Colorado, Canadaの"3C"の地域出身の選手が多い。Bill Tierney氏のブランドをレバレッジし、競合の少ないラクロス新興エリアでポテンシャルの高い選手を確実に集めるというリクルーティング戦略が5-6年経って確実に競合優位性を築きつつある。10年前にこの状況を想像できた人はUSラクロスのCommunityにどれだけいただろうか?Tierney氏の先見の明には唸らせられる。



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