2011年9月1日木曜日

MLL 2011 vol.23 Semi Final Denver Outlaws - Hamilton Nationals (8/27)

こちらは完全にハリケーンIrene直撃の中、大嵐の中のラクロスに。今まで人生で見て来たどのラクロスよりも過酷な天候の中での試合。横殴りにバケツの水を掛け続けるような状態。スティックも冠水、ユニフォームもびっちゃり体に密着。

そんな中で両チームとも素晴らしいプレーを見せる。特にHamilton Nationalsのスティックスキルは想像を絶している。特にオフェンス陣はこのコンディションの中、ほとんど凡ミスをしていない。恐るべし。

シーズン当初は優勝候補だったDenver、怪我でDFを総入れ替えし、後半苦戦。最後に少し持ち直した。今回の試合出も#2 Brendan Mundorf (UMBC 06), #14 Drew Westervelt (UMBC 07), #10 Billy Bitter (UNC 11)の3枚を軸に戦う。

が、ほぼルーキーながらもここに来て一気に噛み合い、勢いに乗って来ているHamiltonが爆発。特に、要所要所でシーズン最後に加入した伝説的プレーヤー、#7 MF Casey Powell (Syracuse 98)が、OFMFで入り、相手を掻き回し、落ち着かせるべき所で落ち着かせと、若手軍団をグッと締めている。

#1 MF Joe Waltersも相変わらず、憎い攻撃力とフィード力でOFを組み立てる。#27 Rookie MF David Earl (Notre Dame 11)も、明らかにNCAA時代以上に活躍している。水を得た魚の様に縦横無尽に駆け回り、点を取る。

この嵐の中、Hamiltonは自分たちのファンタスティックラクロスを全う。オフボールでダイナミックに人が動き、ボールもぐるんぐるんに回し、おおっ!というところでフリーを作って簡単に得点。裏にはOF CoodinatorのGary Gaitの頭脳が。

最後は無難に逃げ切り、何とHamilton Nationalsが勝利。感動を覚えた。

決勝ではBoston Cannonsと対決。

ルーキー主体なのに...恐ろしい。今後数年、相当手堅いチームになってくる筈。

ラクロスの持つ本来の哲学/価値観

ちなみに、試合の中で印象的だった解説者Quint Kessenich氏 (元Hopkins All American Goalie)のコメント。

Hurricane Irene直撃で暴風雨が吹き荒れる中、開催を疑問視する声も多く、スタンドはガラガラ。Annapolis市自体が市街地の封鎖を宣言していた。試合中もフィールド横のスポンサーの立て看板が風でガンガン飛ばされていた。

「ラクロスは、元々Native Americanの伝統として行われていた競技。根元にある考え方は、例えそれがどんな環境、気象状況であろうと、それが自然のものであれば、自然のものとして受け入れ、競技は行われる/行われなければいけない、という考え方」、「それは現代のスポーツとしてのラクロスでも同じ事。唯一の例外は雷が鳴っていて、安全性に問題がある場合。それ以外は例えどんなに雨や風が強かろうと試合は可能だし、行われる」と言う言葉。

なるほど、

①比較的近代になって純粋な競技として生まれた野球やゴルフ等と違い、ラクロスの持つ伝統/価値観として、雨の中での試合は想定内なんだな、と言う事と、

②雨や風の中で精神的に揺らいだり、環境をいい訳にしたり、天候に文句を言ったりしてもいいことは無いどころか自分のパフォーマンスを殺すだけ、コントロール出来ない事/環境にネガティブな思考を投げても自分のセルフイメージを小さくするだけ、従ってコントロール出来る事に集中し、周囲にアジャストしてポジティブな思考を投げ、楽しむ事が大事、というflowの心を思い出させられた。ま、ボトムラインは、相手も同じ環境の中でやってる訳で。

そして、それを見事に体現した2チームの魂と高いプロ意識に、心から感動と尊敬の念を感じた。

学生の頃、雨でぬかるんだコートに「これじゃ本来のダッジができないよ...」と揺らいでいた自分が思い出され、うーんもっと違う心のアプローチがあったなと思ったと共に、これって仕事/ビジネスの世界でも全く同じなので、改めて自分にリマインドしなきゃなと思わされた。

MLL Highlight


0 件のコメント:

コメントを投稿