2017年3月6日月曜日

NCAA 2017 #04 Yale @Maryland

Week 4の時点で全体1位のMarylandと8位Yaleの対決。

Marylandは去年優勝候補筆頭と目されながら、最後の最後でOver Timeに奇跡的な逆転によりUNCに優勝をさらわれ涙を飲んだ。上級生、特にATの4年生 3枚が丸々残り、「今年ことは絶対」の勝負の年。一方で、MFの1st/2ndの大部分がごっそり卒業で入れ替わってしまっており、そこがどう作用するか。

Yaleも学問の名門Ivy Leagueの一角だが、ここ数年、若き名将Andy Shayコーチの下急激に強豪校の一角に食い込んできている。20年前はPrinceton (当時のHC Bill Tierney氏は現Denver)、10年前はCornell (当時のHC Jeff Tambroni氏は現Penn State)がIvy League代表の強豪校だったが、時代は変わるもので、ここ数年はYaleとBrownが頭一つ抜けている。エースで去年のTewaaraton (MVP) FinalistのAT #2 Ben Reeves (Jr./3年)がハムストリングの怪我で欠場。見るのを楽しみにしていたので残念。

試合は素晴らしい接戦で、互いに譲らぬ一進一退の攻防。一時Marylandがリードするが、Yaleが食い下がり、最後は一点差でギリギリMarylandが逃げ切り12-11でMarylandが辛勝

引き続き、シーズン前半からハイレベルな素晴らしいラクロスが展開されている。

印象に残ったのは、何と言ってもMarylandのAT陣のレベルの高さ
  • 解説者のQuint Kessenich氏も、「今年のNCAA Division 1で最強のAT Unit」と評している。
  • 3人が4年生で、過去3年間、Final 4、準優勝、準優勝と、優勝まであと一歩と迫りながら涙を飲んできた。
  • 一つ一つの状況判断、シュートの判断と選択、Off Ballの動き、DFの引き出しと崩し、OF全体のコントロールなど、圧倒的な経験値の高さを感じさせる。
  • #1 AT Matt Rambo、#2 Colin Heacock、#25 Dylan Maltzの3枚。これまで3人で4試合58ポイント(Goal & Assist)と驚異の生産性を誇る。まあこのメンツ見たら相手DFはゾッとするよね…嫌だわーこの3人守るの。
  • 3人が3人とも極めて完成度が高い。全員抜けるし、シュートもクソ上手いし、フィードもやばい。ATだけの2-on-2、3-on-3でLong Stick相手にガンガン点取れる。恐るべし。
  • ATの選手はシーズンを通して見て参考にしたいAT Unit。

一方で、Marylandが悲願の優勝を目指す上でいくつか不安を感じさせられるのは、
  • MFのOF力、特にダッジでの突破力がやはりちょっと不安か。去年の主力が抜けてしまった穴が埋め切れていない印象。
  • チームDFが、悪くは無いんだけど、ちょっとまだ点取られすぎかなー。スライド行くのが遅いケースがいくつかあるような。去年も結局準決勝決勝でここが理由で失点している。
  • あと、やっぱりちょっとGが最強クラスじゃないよねと。
  • この辺の、「弱み」とまでは言えないが、「最強レベルじゃない」ポイントを、明らかに突き抜けた強さのATとFOでぐいぐい引っ張ってる感じですかね。

Yaleは、常にIvy Leagueのチームに共通するが、Recruitingの推薦で一定レベルの成績が求められるという足かせがあり、どうしても集まるタレントのレベルでハンデを負う事になる。一方で、賢くてロジカルでDiscipineに溢れたラクロスをしており、東大を始めとした「非体育推薦校」としては、「個の素材(サイズ/身体能力)で上回る相手に、チームとしてどう賢く勝つか」というチーム戦術やチーム作りに於いて学べる点が多い。この試合でも、必ずしもFlashyな華々しい個人技での得点ではないが、効率的でロジカルな点の取り方をいくつも見せている。

Highlight


Game



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