2010年8月21日土曜日

MLL 2010 準決勝、決勝 Preview

現役の皆さん初戦勝利おめでとう!引き続きがっつり楽しんじゃって下さい!こっちも引き続きNever graduate精神で楽しく応援してまっす。(先日OBMLでも紹介した、アホで熱いOBファンの例...ESPNのCMより。プレーヤーに会いつつ最前列で応援したいあまり...)

さて、あと数時間で今年のUS Lacrosseシーズンの集大成、MLLのChampionship Weekendが始まる。先駆けて、いくつか今シーズンのリーグ戦のレビューと、Inside Lacrosse PodcastでのQuintによるPreviewの紹介(リンク)。ESPN2では準決勝一試合と決勝が放送されるっぽいので、DVD録画して梅ちゃんに送っときます。

1. リーグ戦振り返り

●WLCイヤーの今年はいろんな動きがあった。2連覇を成し遂げたToronto Nationalsが、NLLの疲れを回復しきれず、チームとしてのバランスを失いシーズン当初から大コケ。ボロボロのシーズンに(3勝9敗)

●多くの主力選手が残り、ドラフトでのピンポイント補強もハマったBoston CannonsとDenver Outlawsがシーズンを通して手堅く勝ち(それぞれ8勝4敗)、1位、2位でプレーオフ進出

●シーズン当初にスタートダッシュを見せ、ドラフト補強も巧く行き、初のプレーオフ進出を決めるかに見えたChicago Machineが終盤失速...(元地元ファンとしては残念)

●比較的豊作だったNCAAからのルーキー組が、早速活躍(Duke-ChicagoのAT Ned Crotty, Duke-BostonのAT Max Quinzaniを筆頭に、JHU-ChesapeakeのMF Kimmel, Notre Dame-TorontoのG Scott Rodgersなど、期待通りの活躍を見せた)

●無名選手だったUMBC-Boston練習要員-ChesapeakeのMF Peet Poillonが大ブレーク(41ポイント)

●Virginia 06-BostonのMatt Poskayがクリースの魔術師として大活躍。45得点で得点王+MVPに

●シーズン後半、Team USA/Canada組が不在&疲れて失速する中、選考から漏れた燃えるAT Long Island LizardsのMatt Danowski (Dino)がMVP級の活躍でチームのプレーオフ進出に貢献

●TorontoのBrodie Merrillが引き続き世界最高DFの名に恥じぬプレーを見せ、5年連続のDefensive Player of the Year受賞

2. 準決勝、決勝プレビュー

準決勝はBoston Canons vs Chesapeake Bayhawks、Denver Outlaws vs Long Island Lizards
いくつか、QuintのPodcastで面白いと思った/印象に残っているコメントを紹介

例年、準決勝の方が決勝よりいい試合が多い

過去3年間の準決勝6試合全てが1点差の名勝負。練習時間が短くほぼ毎回ぶっつけ本番で望むリーグ戦と違い、2週間のコンディショニング+準備期間を掛けて、特定の相手に向けて十分に対策を練って臨む試合。準決勝の次の日にこれまたほぼぶっつけで挑む決勝と比べても非常にレベルの高い試合になる傾向。

(この点、やはり双方のチームがきちんと準備をして、本来の実力を出し切ってがっぷり四つに組み合った場合、やはりどのチームも実力的には伯仲しているということ。「混戦と接戦、試合の最後まで、シーズンの最後まで勝敗が分からないことこそが最高のexcitementを生む」という哲学に基づき、ドラフトで下位チームから指名権を与え、リーグ全体での戦力均衡を目指すという典型的アメリカのプロスポーツのアプローチが成功しているとも言える。まあ、その分決勝が粗くなっちゃってるのが改善の必要な点とも言えるけど...)

Boston-Chesapeakeの見所

●Boston AT Matt Poskayが凄い。元々Virginia時代はMFだったが、クリースでの才能を開花させ、ATの得点源として大爆発。昨シーズンは癌と戦い、克服しての復帰。右しか使わないが、カットの上手さと早さ、リバウンドの反応の異様な上手さにより得点を重ねる。またの名を"King of garbage" (Garbage goal、すなわちゴール前のリバウンドやルーズボールをひょこっと押し込むゴールの王様。ゴミゴールの王。一点はどんな形であれ同じ一点なので、名前とは裏腹に最高に価値のある称号。)

●Bostonの看板は何と言ってもPaul Rabil。彼が確実に4-5ポイント取れると大体勝てる。左に抜いて点を取れるかが鍵になってくる

●ChesapeakeはKyle Dixon, Peet Poillon, RookieのKimmelを要するMFは厚くて強い。若干影の薄いATがどこまで頑張れるか

Denver-Long Islandの見所

●Long Island シーズン後半5試合でのDino (Danowski)の凄さ。ブレーク状態での得点力は、ロングシュートも含めて間違いなくリーグ最強

●Long IslandのAT 2毎看板、Dino-Zack GreerのDuke 08コンビが凄い。Dinoの超アグレッシブなフィードはturn overに繋がる可能性のあるhigh-risk high-returnなプレー。ところが、CanadianのZack Greerが冗談抜きで全部キャッチしちゃうのでワークしている

●Denverは、エースBrendan MundorfがWLC以降明らかに疲れて失速している。どこまで持ち直せるか

●DenverはMFの柱、Max Seibaldが活躍するためにも、他のMFがどれだけやれるかが鍵になってくる。Syracuse 09優勝の立役者で元ATのDan Hardy、34歳のベテランで高校教師のBrian Langtry当りがどこまで活躍出来るか

●Long IslandのDFはScuderi, Plancoを要し、強いATを封じるという意味では最強。DenverのAT 2枚看板、Team USAのMundorfとWesterveltを封じる可能性がある

●一方で、LIのDの弱みは、そのアグレッシブさ故のファウルの多さ。諸刃の剣。特にDenverはMLL最高のEMO成功率を誇るため、危険

その他

●ジュニアレベルの試合から、NCAA、MLLとなっても変わらないのは、得点機会が多く、ポゼッションが極めて大事なラクロスというスポーツに於いて、勝負を分けるのは結局Face offとGround ballという点

●金曜の夜は練習が一般公開される。ジュニアの皆は出来れば試合だけじゃなくてこっちも見に行くべし。選手たちとよりオープンに話したりサインを貰ったり出来る上、練習を見る事が非常に勉強になる。時として、試合よりも練習を見る方が勉強になる

いたる@13期

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