2016年6月2日木曜日

UNCの優勝

あれから二日経つが、未だにあの熱狂から完全に醒めていない。

本当に、今までラクロスを見てきた中で、最高の試合、最も感動した試合だった。それを、期せずして、文字どおり目の前で、生で見られた事は、本当に幸運だった。

少しずつ、いろんな事を振り返って書いてみようかなと思う。

今回のUNCの優勝が、いかに特別なものだったか。いろんな面で記録づくめの決勝、優勝だった。そして、強く記憶に残る物だった。ILの記事や、インタビューのコメント、ESPNでの解説の中で拾った中で幾つか挙げてみようかと思う。
  • UNCの優勝は、1991年以来、25年ぶり。そして、奇しくも、たまたまハーフタイムに25年前の優勝校を25周年記念で祝うイベントで、正にその1991年のチームの元選手たちが表彰されたという偶然。
  • 男女揃っての優勝。NCAAのスポーツ全体でも極めて珍しく、ラクロスでは1994年のPrinceton以来。男女揃って同じ決勝カード(UNC vs Maryland)は初。
  • UNCはレギュラーシーズン6敗もしており、ノーシードからの優勝。共にNCAA Men's Lacrosse Division 1では史上初。いかに格下からの成り上がり/下克上優勝だったかが解る。ここ10年で、昔ほど圧倒的強豪校がいなくなり、上位校のどこが優勝してもおかしくないという、「Parity(戦力均衡)の時代」ならではの結果。
  • 決勝での得点は、14-13で合計27得点。これも、2004年以来12年ぶりの最多得点。特に2000年以降はスティックの進化、戦術の進化により、ポゼッション重視で試合のペースが落ち、得点数が減ってしまった上、お互い慎重になって更にロースコアな展開になりがちだった中、これだけ大量得点の殴り合いの決勝は、珍しい。もちろん、ショットクロックの導入というルール改正の影響も大きい。
  • 2年生Canadian AT #45 Chris Cloutierの大活躍と、怒涛のゴール。トーナメント合計19得点、Semi Final 9得点、Semi Final/Final合計14得点は、全てNCAA Men's Lacrosse Division 1史上最高得点数。

本当に、今年のUNCのトーナメント準々決勝以降の3試合は、何か突然変異が起きたかの様に全てが噛み合って一気に強豪チームへと変貌した。インタビューで、#2 MF Pat Kelly (Sr./4年)が、「4年間掛けて学んだ事は、シーズン中、4月にピーキングしちゃったらダメで、明確に5月にピーキングしなくちゃいけないという事」と言っていた。完全にそれを体現したチームだった。

決勝当日の裏舞台の映像。Coach Breschiの2008年の就任以来の苦労、今シーズン当初からの苦労を思い出すと、そら感情移入しちゃうよね?

しかし、これ見ると、本当に試合前なんてかなり緊張せずにいい感じでリラックスして臨めてるなーと思う。Head CoachのJoe Breschi氏も、「ぶっちゃけ注目されてなかったからNo Pressureだよね」と明言していた。これは優勝候補筆頭として注目され続けてきたMarylandとは真逆。この辺は間違いなく勝因の一つだったはず。



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