2011年4月26日火曜日

NCAA 2011 Game Review vol.25 Virginia @Duke

4月18日に行われたACCのレギュラーシーズン、リーグ戦最終戦。

去年同様、シーズン当初のスローペースな立ち上がりから順調にプレーオフに向けて成長/ピーキングしてきているDukeが、ここに来てギクシャクし始めたVirginiaに13-11で勝利。

全体の感想

うーん、全体的に、Virginiaが引き続きグダグダ…どうした、マジで、Virginia…DFはLovejoyが怪我でいなくなってまたしてもZone。やはり大黒柱が抜けると一気にman-toの統制/連携が弱くなるということか。止むを得ずZoneという感じで、決して鉄壁ではない。

OFはQuarter Back(司令塔) ATの#6 Steele Stanwickが怪我で欠場し、全体的に気持ち悪い感じになっており、効率よく攻められていない。変にスペースの無い所で単発でダッジし、いまいちなシュートを打たされている。

Shamel/Rhamel Brattonは…シーズン後半に入ってどうも良くない。二人とも1試合に1-2点「うおっ!」というシュートを決めている。が、明らかにそれを帳消しにして余りある凡ミスや安いシュートでのターンオーバーを犯しまくっている…チームオフェンスのシステムや流れを自ら壊している感じを受ける。大変失礼だが、あまりチームプレーヤーではないのか?チームの駒になりきれていない…1 on 1を越えた所でのチームオフェンスのLacrosse IQがあんまり高くないのか?オフボールの動きとかスペースを作って上げる動き等をあんまし感じない...それをあまり意識せずにこれまでやって来た、ちやほやされて来たので、そういうところが鍛えられぬままここまで来てしまったのか?Shamelはシーズン当初Tewaaraton (MVP)候補筆頭とも言われていたのに、今や名前も挙らなくなってしまった...才能のある選手たちであるが故に今後に向けて変化して欲しいと感じる…

一方のDukeは落ち着いてZoneに対してPatientに効果的に責められている。シーズン当初のインタビューでCoach Danowskiが、今年のDukeは”The most athletic team I’ve ever had(今まで見てきたどのチームより身体能力が高い)”と言っていたが、その強みがここに来て一気に実を結び始めている。単純に、真っ向勝負で競り負けていない。GBやライドやクリアやトランジッションが極めて手堅く、OFもDFも個の強さを生かしながらも全体的にコンセプト/セオリーを理解して効率的に実行出来ている。地に脚の着いた非常にいいチームになってきている。彼のコーチ力/人間力/Social Skill/People Skillの高さの為せる業なんだろう。

個別のプレーでの見所

2Q Duke 7点目、怪我から復帰した#12 MF Justin Turriの相変わらずの縦振りの体重の乗ったbounce shot。

全体的にVirginia #34 MF Briggsが相変わらずエース級の活躍。もうBratton兄弟を差し置いてUVAの一枚目のMFになって来ている。技術的に非常にバランスが取れており、手堅い。派手さは無いが、ダッジもシュートも両手で確実にこなせる。非常にいい選手だ。フィジカルが、というか体幹が特に強い事が解る。Bratton brothersほどぶっちぎった爆発力を見せるわけじゃないが、鋭く切れの効いた動きで確実に効果的に崩し、得点している。シュートも、Shamelが場外ホームランか三振か、なら、Briggsはシングルヒットの3割打者。エリアシューティングを心がけ、枠内に確実にいいシュートを打てている。東大の現役選手が見て参考になるのはむしろこちらか。

試合中に解説で話されていた、DukeのHC Danowskiが、FOの勝敗を敢えてそのままカウントせずに、ATまでボールを運べた数をカウントしているという話が印象的。そもそもFO直後のポゼッションをしても、ATにまでボールが運べなければ意味が無い、という考え方の徹底。常識に捕われず、本当に大事な数字をチームで定義し、Key Performance Index (KPI: パフォーマンス管理指標)としてきちんとトラックすることで更にチームの中での意識付けを図るという賢さ、コーチ力の高さ。コーチとして学べる事が多過ぎる。この人は。

Duke 8点目、9点目を連続で決めた #26 MF Rotanzがひっそりと得点を積み重ねる。今日4点の大活躍。この辺の、去年は分厚い上級生の影に隠れて見えていなかった、実は身体能力も技術も高い連中が確実に存在していた事が解る。Time-and-room(日本で言う所のスタンディングシュート)でも、7割の力でoff-hip(ゴーリーの腰の横)のヤラしい所に正確に打って来ている。この辺の技術の高さ。非常に参考になる。

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