2016年4月18日月曜日

NCAA 2016 #05 Virginia @North Carolina

週末にちょっとずつDVRに撮り溜めした過去の試合を消化。今回は4月9日の試合。ACC (Atlantic Coast Conference)のConference内での試合。20位のVirginiaを11位のNorth Carolina (UNC)が迎え撃つ。

1. Background

ACCは現代のNCAA Lacrosseの中では明らかに最高峰のリーグになっている。Notre Dame, Duke, Syracuse, Virginia, UNCと競合がゴロゴロ。

が、今年は各チーム前半に格下にポロポロ負けてしまっており、現時点で順位が低くなってしまっている。

特に5度の優勝を誇る伝統強豪校のVirginiaがここまで苦戦しているのは時代の移り変わりを感じる。2011年のAT #6 Steele Stanwickを擁しての優勝以来、明らかに低迷してしまっている。開幕前は今年こそは復活の年かと言われていたが、残念ながらそうはなっていない。

2010年に、男子ラクロス選手が元交際相手の女子ラクロス選手を殺害するという痛ましい事件があり、全米でニュースになった事もあり、明らかにそれ以降リクルーティングでも苦しんでいるように見える。

このままだともしかしてトーナメント出場すらキツイか?昔から多くのラクロス選手が憧れて来た学校。Virginiaが強くないとやはり盛り上がらない。応援したいところ。

2. Recap

地元Chapel HillのUNCにとっては毎年恒例のDukeと並ぶライバル対決。バスケ、フットボールと並び、ラクロスでのVirginiaとの対決は毎年ヒートアップした激戦になる。僕が前回Chapel Hillにいた2012年には負けており、今回は勝って欲しいところ。そうは言っても相手はVirginia、接戦になるのは間違いないと思っていた。

が、蓋を開けてみるとまさかの展開。UNCのオフェンスが爆発し、Virginiaを粉砕。前半から一気に突き放し、そのままゴール祭りとなって試合終了。16-8の圧勝であっけなく終わってしまった。

3. 見所

が、いくつか今年のNCAAラクロスを見る上で非常に示唆のある試合ではあった。

UNCのオフェンスがハマると強力

なるほど、UNCのOF Coach、David Metzbower氏はこれがやりたかったのね!と思わず納得。「ザ・全員オフェンス」が炸裂。ゴリゴリとダッジでスライドを発生させ、フリーの選手を作り、そこから確実にいいシュートを打って決める。スライドが来なければそのまま直接シュート。

得点者が10人で16得点。AT、MF、しかもMFの2nd Stringが結構点を取っている。これは相手DFからすると、スカウティングで的を絞れない上、LSMF以外のところから結構失点するリスクがあり、結構嫌な相手のはず。

UNCのゴーリーの#30 Brian Balkam (Sophomore/2年)がかなり来てた

14セーブの活躍。結構大事な場面でバシッとセーブしてた。今回の試合は素晴らしい。

UNCのFace Offer #24 Stephen Kelly (Jr./3年)がFOを圧倒的に支配

25分の17で7割。ここまでFOを支配できると明確にPossessionの時間に差を生める。Virginiaは相当きつかったはず。特にDFは休む時間を与えられなかったので、相当泣きそうだったはず。

最強クラスのFace Offerを擁したDenverの試合ではかなり苦戦しており、やはり、「無敵」ではない感じか。それでも格下の試合を落とせないNCAA Tournamentの1-2回戦ではかなり重要な役割を演じる事になるはず。

Virginia大丈夫か?

ちょっと、明らかに昔のVirginiaに比べて格が下がっているのが明確に感じられる。前回見たHopkins戦と比べても、明らかにダメな部分が露呈してしまった。

Goalieが心もとない。明らかにカモられてる。セーブすべきシュートをセーブ出来ていない。

DFも連携が取れておらず、スライドに行けてなかったり、スライドのスライドがガラ空きだったりという状況が散見される。

名門のATも、元CornellでMVPだった現MLLのRob Pannellの弟、#32 James Pannell (Sr./4年)がエースという事になっているが、兄程のカリスマやインパクトは感じられず、膝の怪我に苦しんで動きも良くなく、シュートも枠に行っておらず、明らかに本調子ではない。

スティックスキルで勝負するSyracuseを始めとした「北のラクロス」に対して、身体能力、サイズ、走力、Gound Ballで勝負する、「南のラクロス」を体現するチームだったはず。伝統のでかくて走れてエグいシュート打ってくる容赦ないイメージのあったMF陣も、今のチームは数段落ちる感じだし、優勝時代は常に攻撃の起点になっていた伝統の怒涛のGround Ballの強さも感じられない。寄りで負けているし、フィジカルの強さが感じられない。

ぶっちゃけ、明らかに集まっている選手の素材の質が落ちていると感じる…正直リクルーティングでTop of topの高校生選手を集められてない感じか…

この試合の敗戦によりVirginiaはとうとうRanking圏外(25位未満)にまで降格。このままだとNCAA Tournament出場は本当に厳しくなってしまう。

このVirginiaの低迷はファンとしてはなんとも悲しい。Head coachのDom Starsia氏はラクロス界を代表する素晴らしいコーチ。なんとか引退前にもう一花咲かせて頂きたいと個人的には感じてしまう。

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