2016年4月27日水曜日

NCAA 2016 #08 Notre Dame @North Carolina

レギュラーシーズン、ACC (Atlantic Coast Conference)の最後の1試合、Notre Dame (1位)対North Carolina (13位)。地元North Carolina州Chapel HillのKenan Stadiumにて。

全米1位のNotre Dameとの大事な一戦という事で、気合を入れて会場で観戦。


1. Background

UNCは、4年生にとって最後のhome game。所謂、「Senior Day(4年生の送り出しDay)」。会場にも家族や生徒を含め、多くの地元ファンが詰め掛けていた。

生でNotre Dameを見るのは今年は初めて。2012年に前回アメリカを離れる前に何度か見て以来。現時点で9勝1敗の堂々の1位。かなり強いらしいという話は聞いていたので、非常に楽しみにしていた。

2. Recap

試合は、クッソ熱い展開に。前半はお互い一歩も譲らず手堅く得点を重ね、8対8の同点で折り返し。

Q3で、チームとして、そして個人としての差が露呈し、Q3にNotre Dameが14-9と突き放す。

この時点で、「あー、やっぱNotre Dame明らか格上だわー、無理ーつええよー」と観客が思い始めた矢先、Q4にNorth Carolinaが今年何度か見せてきた、異様なハートの強さを見せ、ぐいぐい追い上げ。Notre Dameのシュートが何本かパイプに当たる等の運にも恵まれ、気合いでまさかの同点、そして逆転、更に2点差へと突き放しての勝利。

いやー、まさか勝つとは思わなかった。これでUNCはACCで3勝1敗で1位。4チームで行われる今週末のACCトーナメントに1位シードで臨む事に。一回戦は先週負けているSyracuseと。勝って欲しい。

いずれにせよ、UNCは今年は昨年主力がごっそり抜けた事により、今年の成績は不安視されていた。シーズン前半こそ格下に負けて苦しんだが、後半はACCチーム3チーム(Virginia, Duke, Notre Dame)に接戦も含めて勝ちきり、いい感じで上り調子にある。いろいろ弱点はあるし、実力以上に気合と根性とメンタルで勝ち切ってる感じも正直あるが、それも含めて実力っちゃ実力なので、素直に嬉しいし、応援し続けたい。

16チームが参加するNCAAトーナメントでは、1回戦は明らかな格下と当たれば確実にBest 8までは進める見込みが高く、組み合わせ次第ではもう一つ勝ってFinal Fourに行く可能性もある。既にFinal FourのチケットとPhilly行きのFlightも抑え、応援する気満々なので、是非Final Four行きを決めて欲しい。

3. 見所

正直言って、敵チームながら、明らかに、客観的に見て、Notre Dameの方が強かった。

恐らくUNCの選手たちも、会場にいたファンもそれは感じたはず。

優勝候補筆頭として名前が上がるのも非常に納得の内容だった。いくつか記憶に残っているのは、

  • エース#50 AT Matt Kavanagh (Sr./4年)が突出して凄かった。ATとして今年のNCAAではトップクラス。怪我でシーズン当初出遅れたが、明らかに本来の実力を取り戻しつつある。スティックスキルも素晴らしく、視野もあって、むちゃくちゃ効果的なフィードを出してくる。フィジカルも強く、強力な下半身でグイッと抜く力もあり、シュートも特にLeftyで長距離で決められるため1-on-1も脅威。ボールを持つだけで流れを変えられる選手。
  • そのKavanaghとコンビを組む#24 AT Mikey Wynne (Sophomore/2年)のクリースの仕事人っぷりも凄い。むちゃくちゃ自分の役割を心得た、超Productiveな役回り。
  • あとは#16 MF Sergio Porkovic (Jr./3年)のサイズ、身体能力、突破力、シュート力はトップクラス。ゴリっと抜いて、背負ったまま強引に、安定した形で危険なシュートを打てる。まだ3年なので、来年のMLLドラフトで間違いなく最上位で指名されるはず。個人的には、DukeのMyles Jonesよりもこっちのが本格派/正統派大型MFって感じかと。Notre Dame伝統の、でかくてフィジカル強い屈強なMF軍団を継ぐ選手。
  • 全体を通して、OFがものすごくDisciplined(規律に満ちていて)、手堅い。1-on-1でATからも、MFからも、しかも2nd/3rd stringでも抜けて、スライドを発生させられて、プレッシャーのある中安定したパス回しで、かなり高い確率でフリーで危険なエリアからのシュートに繋げられている。現時点でここまで完成度の高いオフェンスを遂行しているのは、恐らくNotre DameとDenverの2チームだけじゃないかと。やっぱり優勝するチームってこういう感じだよね、という印象を受けた。
  • 伝統の強力な、そして保守的でよーく訓練された、Disciplined DFは健在。ゴール前にぎゅーっと凝集してクリース前をパック。危険なシュートを極力打たせない。派手だがリスキーなチェックは絶対にしない。脚で着いて行く。スライド正確。スライドのフェイクも状況判断で繰り出して相手を混乱させている。コミュニケーションも物凄くしっかり取れてる。スティックアップや首振りなどの基本も出来ており、パスカットでのTurnoverを結構な頻度で発生させている。
  • 2008-2012年に見ていた頃は、Notre Dameと言えば、①超優秀なGoalie、②でかくて動けてものすごく訓練されてて手堅いDF陣、③でかくて走れて強力なシュート打てるMF陣、という3点セットが毎年の定番だったイメージ。どうやらここ数年のチームには、それに加えて当時は弱点と言われていた、④NYやMaryland出身の、スティックスキルの高いエリートAT陣が揃っちゃってる。明らかにDenverと比べても総合力が上に見える。
  • 強いて言うなら、毎年NCAAを代表する守護神Goalieを輩出してきた伝統のポジションであったはずのGoalieが今年はちょっと弱いか?特にQ4での6失点は、「ん?Goalie止められないか?」と思ったシュートも何本かあった。これがトーナメントでどう出るか。
  • まあでも、それも引っくるめて、やはり現時点ではNCAA内では一番Championっぽい感じかなと。







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