2011年8月26日金曜日

NCAA 2012 Top Recruiting Classes

ILの今月号は毎年恒例の、9月に入学して来る新一年生の戦力分析。

IL Onlineの方にも記事が載っていたので紹介。今回は学校別のランキング。(記事のリンク

ざっと見ると...

1. Maryland
  • 今年入って来るのはまだ10年に解任されたHead Coach Dave Cottleがリクルーティングした年のはず。
  • 昨年Harvardからの移籍で就任したHead Coach John Tillman。Harvard時代からリクルーティング力に定評があったが、入っていきなり準優勝、そして次の年には最強リクルーティング学年が入学...相対的にHCとしては若い上、既にMarylandとは長期契約を結んでおり、長期的には盤石。
2. North Carolina
  • 去年1位だったNorth Carolina。数年前に就任したHC Joe Breschi & AC Pat Myersのコンビによる強力リクルーティング力が奏功し始めている。恐らく人間力をフルに発揮して、個々の選手の自主性や個性を尊重するアプローチが今どきのKidsに刺さっていると思われる。
  • 僕自身地元Chapel Hillに住んでみてよーく解って来たが、街、学校、天候と言った環境要因がラクロス名門校の中では群を抜いて魅力的。学校としても学問的にも十分。特にラクロスとフィットの高いundergrad(学士)のbusiness schoolは全米最強クラス。今年2位のJimmy Bitter(去年卒業した#4 AT現Denver OutlawsのBilly Bitterの弟)含め多くの選手が「キャンパスを訪れて、一発で恋に落ち、入学を即決した」と言うのも頷ける。
3. Harvard
  • やはり学校そのももの強さ。学問/キャリア的にも最強クラス。ちなみにこのクラスはMarylandに行ってしまったJohn Tillmanによるリクルーティングのはずなので、選手の中には「はしご外された」感のある選手も多いだろう。
  • やはり注目したいのは、2000年代前半等との比較で、Princetonと完全に順位が入れ替わってしまった点。PrincetonはBill TierneyがDenverに移籍して依頼、没落の一途。
4. Virginia
5. Johns Hopkins
6. Syracuse
  • おりょ?ちょっと低いな。どうした?でもまあ、傾向としてSyracuseはCanadianやUpstate NYなど、インドア中心だったり、アウトドアのスッポトライとを浴びていない選手も入っているので、ちょっと評価が不当に低い可能性も。あと、どうせ後から何人かTransfer(転校)で入って来て補充されるし。
7. Duke
  • お。意外と低い。去年強かったけど。
8. Notre Dame
  • NDはもう完全にラクロス名門化してきている。場所が切ない(中西部で寒い)が、学校はいい。特にこちらもundergrad(学士)のbusiness schoolは全米最高クラス。
9. Cornell
10. UMass
11. Penn
12. Princeton
13. Navy
14. Army
15. Towson
16. Hofstra
17. Villanova
18. Albany
19. Georgetown
20. Denver
  • Bill Tierney就任前の最後のリクルーティング年。来年以降一気にトップクラスに躍り出て来るはず。
しかしリクルーティングは本当にコーチとしての極めて需要な資質の一つになりつつある。入ってどう育てるかも大事だが、入り口の時点で最高レベルの素材を取らないと、そもそも土俵に乗れない/バッターボックスに立てない。

どういう要素が大事になって来るか一瞬想像。

コントローラブルな変数として:
  • そもそものチームの強さ/ブランド
  • コーチ自身の実力/人間力
  • チームの設備(コート、トレーニング施設、ビデオルーム、寮、等)
  • 選手選びのクライテリア(選択基準)。身体能力、技術、メンタル、チームワークや規律、その他をどう組み合わせるか。
  • 情報収集力
  • 分析力/目利きの力(本人や関係者と話して、ビデオゴリゴリ見てどこまで深い部分を読み切るか)
  • 高校ラクロス関係者とのパイプ/ネットワーク
  • チームのカルチャーや方針
  • チーム内でのポジションの空き具合/競合の激しさ(これはチームの強さとトレードオフ)
  • 誠意/コミットメント。実際に家に行って、時間使って、家族と話して、学校に連れて来てもてなして。
  • 奨学金のパッケージの魅力度
  • それら全部をひっくるめて、全体を効率的且つ戦略的にプロセスとして組織的に上手く回すコーディネーション力。多分UNCのJoe BreschiやMarylandのJohn Tillman辺りの若手コーチ達はこの辺が上手いはず。「漫画家とは如何に組織的/システマティックにアシスタントチームをプロジェクトとして回せるかである」的な江川達也氏のコメントを思い出す。
  • (ちなみに、特にプロになると億単位で金が動くfootballやbasketballでは、更にここにプロのエージェントを通じての裏金のやり取りが絡んで来ており、scandal/問題になっている...ラクロスでそれが起こってるとは考えにくいが。)
アンコントローラブルな要素:
  • 学校そのもののブランド/魅力度
  • 立地
  • 気候

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