2011年10月12日水曜日

IL Podcast: Mikey Powell Interview

ここの所、土日はDukeの近所のPublicコースかUNC (North Carolina)のコースの練習場で早朝練習した後、近所の安いPublicコースで練習ラウンド、という地味で地道なゴルフルーティーンな日々を送っている。(でも実力は未だ低空飛行を継続中...)

練習中は黙ってやっててもつまらないので、Podcastを延々聴きながらやっている。定番はUFCで解説者をやっているコメディアン(日本で言う所のお笑い芸人)のJoe Rogan氏のJoe Rogan Experience Podcast。1年半くらい前の開始時から聴き続けているが、クソ面白過ぎる...むちゃくちゃIntellectualで、UFCを始めとしたMMA (総合格闘技)の裏話、最近アメリカで熱いAncient Alien Theoryの話など、むちゃくちゃ広い分野に渡って深くて笑える話をたくさん提供してくれている。加えて、最近は頻度が落ちているが、IL Podcastがアップされたらそれも欠かさず聴いている。

今週フィーチャーされていたSyracuse 04で元Boston Cannons & US代表 06、Powell兄弟の三男、Mikey Powell氏のインタビューが結構面白かったので、クイックに紹介。(リンク

Powell 3兄弟の中でも最もKidsに人気があったMikey。体は小さいが、そのぶっちぎったスピードとアジリティ、そして何よりも常識を越えた発想と自由さで、多くのファンを魅了してきた。

印象に残るMikeyのプレー。180°真逆に切り返すこのcross overの動きは正にsignature movement。あれ?どっかで最近...と思ったらUNC-DenverのBilly Bitter。恐らくBitterもMikeyの動きを繰り返し見てパクった口だろう。


いくつか印象に残ったコメント。彼のラクロスに対する愛、生き方、兄への尊敬など、非常にlaid-backな(肩の力抜けまくりの)声とは裏腹に深い印象を残した。

近況
  • 08年のMLL引退以来、ラクロスの第一線からは遠ざかって来たMikey。趣味の音楽を突き詰めて、アコギ片手にコンサートを開いたり、という事をしていた。NCAAの集客試合やFinal 4ではESPNUのケイジでちびっ子相手にラクロスの新しい遊び方を披露したり。
  • 最近どうしてるの?という質問に対して。
  • 「まー、相変わらずぶらぶらとやりたい様にやってるよ。基本的に。最近カメラに凝ってるかな。それが俺の生き方でありスタイル。あと、今週末のLXM PROで久しぶりにプロとして復帰する予定。でも今後は白紙。」

人生としてのラクロス
  • 夏に行われたイベント、Upstate NYで行われたLake Placidトーナメントに参加。Syracuse OBチームとして面白おかしく過ごしたとのこと。
  • 子供の頃から参加していたイベントで、思い入れがある。このように、大学で出会った選手たちと、それぞれ散り散りバラバラになり、各々の趣味やキャリアに従って別の方向に進んだチームメート達がこうやってラクロスという共通の趣味を軸に時々集まり、楽しい時間を過ごすというのは掛け替えの無い素晴らしい体験だ、とのこと。

自由なプレーに対するこだわり
  • 自分がSyracuseでプレーしてた時は、もちろん、勝つためにやってたけど、ボール持ったらとにかくびっくりするようなこと、何か創造的で新しい事をやってやろうといつも狙っていた。あんまし教科書通りにやっても面白くないし。自分は人生を通してとにかくそういう、Authorityとか、Establishmentとか、何か形や枠組みに捕われたり押し込まれたりするのが本当に嫌いだった。
  • 「Freedom」とか「Autonomy」とか、如何に自分の自由な発想を解き放てるか、枠組みに捕われるなく面白い事が出来るか、それが自分にとってのラクロス。

最近のNCAAのプレーに対する感想
  • 最近NCAAの試合がどんどんHCによる戦術合戦になり、ペースが遅くなり、ポゼッション重視、Zone DF Heavyになってきているが、それについての感想は?と問われ
  • まあ、俺が正しいとは思わないし、あくまで一つの意見だけど、と注釈した上で...
  • 自分がやってた頃(7-8年前)と今のルールはほとんど同じ。でも、俺らの頃は、とにかく相手より一点でも点を多く取ってやろう、バンバンシュート打って、点取って、それで勝ってやろうとしか思ってなかったし、それが最高に楽しかった。
  • 今みたいに選手たちが「おっと、ここでミスしないように制御しなきゃ」と保守的になって、ボールを保持してるのを見ると、ちょっと残念な気持ちになる、と。
→これは、まあ、彼の気持ちは非常に理解出来る。一方で、別に弁護するわけじゃないが、HCも選手たちもそりゃあ気持ちとしては一緒なんじゃないかな、とも。現行のルール/枠組みの中で(一番好きか嫌いかは別として)勝つために最もベストな事をやるのが彼らのミッションであり、結果勝てる事で一番ハッピーになれる訳で(仮にスタイルとして最も好きな事やっても、それで負けたら絶対どこかでフラストレーションと不完全燃焼感は残るはずで)。コンペティションを突き詰めて行けば、必ずその与えられたルールの中での最適解に向けて収斂し、成熟していくだろうし。それを考えると、まあ、彼らの責任と言うよりもやっぱりルールに問題があるって事なんだろうな、やはりラクロスのルールとしての限界/飽和点に近づいて来てるんだろうな、と個人的には思った。


今年2年ぶりにMLLに復帰した兄のCaseyのプレーへの感想
  • 今年、レギュラーシーズンの最後に、請われて、Playoffを控えた若手中心のチームであるHamilton Nationalsに復帰したCasey。準決勝、決勝で、リーダーシップを発揮し、獅子奮迅の活躍を見せ、同様する若いメンバーを奮い立たせていた。
  • その彼を見てどう感じた?というコメントに対して。
  • 「Caseyは兄でありながらも、自分が子供の頃から本当のヒーローとして憧れて来た存在。34歳の今、ラクロス選手として必要なものは全て手にし、これ以上もう何もproveする必要なんかないはず。そんな彼がフィールドの上で必死の形相で誰よりも頑張って勝ちに向かって努力していた。その姿を見て、兄弟として誇らしく想い、true heroだなと感じ、尊敬を新たにした。今度また会って話すのが楽しみだ。」
と、なんともヒッピー感満載の、ザ・自由人なキャラクターが全面に出たインタビューだった。それにしても、以前四男の記事でも紹介したが、本当に息子たちの自由な発想や生き方を尊重した育て方/両親だったんだろうなとつくづく感じる。

最後に、先週末のLXM PRO 610。Phillyでのプレー。全部BTB (Behind the Back)なんてQuarterを作ったっぽい。

5 件のコメント:

  1. syracuse時代の映像の1分35秒くらいのビハインドは初めて見たとき痺れて三年くらいのとき遊びでよく練習してましたw

    mikeyやっぱかっこいいっすね。

    shot ciockをはじめとしてルール変更がされればいずれ日本でもありそうですね。どんな影響が出るのか予想もつかないですがスローペースを志向するチームはきついかもしれません。

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  2. だな。このスライド来た奴を一瞬減速して手前にズラして抜くステップとか、始めて見た時超目から鱗だったよ。Billy Bitterとかやりまくってるよね。スライド来たらはたく、が基本だと思ってたら、いや、来たら更に抜いて完全フリーを作るんだよって言う発想ね。プレーオフ盛り上がっちゃって!

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  3. 誤字ったので再送。

    あ、あと、ルール変更はそだね。

    ま、ただ、変更があるとしても少なくとも数年は先の話だって事と、仮にshot clock導入されたとしても、ゆっても広くスポーツ全体の座標軸を見れば、同じラクロスっていうスポーツの「点」の範囲内での微妙な動きに過ぎなくて、最初の数年は各選手/コーチ/チームが試行錯誤して若干volatileになると思うけど、数年したらどこもアジャストして、勘所掴んで(今スローペース最適で強いチームも結局より早く速いトランジッション最適の戦術/チーム/選手作りになって)、一世代経ったら結局同じような顔ぶれのチームが同じ様に強いってオチになるんじゃないかってのが個人的な仮説だな...

    ある程度成熟しちゃった日本の学生ラクロスの今の強弱の構図が根源的に変わる/破壊され得るゲームのルールの変化は、ジュニア世代で爆発的に普及して、高校から私立大学へのラクロス体育推薦が始まった時でしょ。そうなった場合は今の大学バスケや六大学野球の強弱の構図にかなり近くなるんじゃないかね。

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  4. 今年の夏のLake Placidで久しぶりに生mikey見ました。06W杯、07ハワイに続いて3回目でした。

    数年やってなかったっていうのはどこが??って位に爆発的な速さと技術でした。本当に常になんかやってやろうっていう感じでしたね。

    ショットクロックは日本人の技術レベルでやってみてどうなるのか、お試しでやってみたい気はしますね。

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  5. おーLake Placid行ってたのか。こば。夏場は凄い奇麗ですごし易いとこらしいね。

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