2010年7月4日日曜日

NCAA 2010 Game Review vol. 37 Face-Off Classic 1 Maryland-Duke

時間軸が前後しちゃうが、3月10日に行われた今シーズンの開幕直後の試合。Konica Minolta Face-off Classic。Maryland-Duke。シーズンのしょっぱなに録画し忘れた試合。ちょうど今日再放送してたので録画しときました。後ほど梅ちゃんに送っときます。今シーズンのDukeやMarylandの試合全部見ちゃってまだまだ見たいって選手には朗報。

シーズン初期なので多少連携が未完成な部分もあるが、一方で怪我や疲労も無く皆元気なため個々人のプレーとしてはより正確で丁寧な傾向。Over timeの接戦。試合としても非常にExciting。

いくつか個人的に見所/学び所と感じたシーンを紹介。

1点目、Duke MVP (Tewaaraton Trophy)の#22 AT Ned Crottyが1点目で早速Dを背負いながら、Long stickを肘に当てられながらのRunning shootが上手い。この人のVersatility(何でも出来る度)は半端無い。Shootも上手けりゃDodgeも速い。視野も広くてパスも正確。元々MFで出てたので走れるし最悪Dも出来る。学生で唯一US代表に入り、MLLでChicago Machineから全体1位指名されるだけある。

Long stickの皆には是非注目して欲しいなと感じたのが、Dukeの最強Long stick #35 McKee(シーズン終了後はLong Island Lizardsに入団、Team USの控えにも抜擢)。引き続きDにそして得意のGround ballにと大活躍。この人のGBは確かにパッと見強いと判る。”GB Vacuum(グランドボール掃除機)”の異名を取るだけある。何が違うんだろ?腰がしっかり落ちてて歩幅が大きく、下半身がどっしり安定した状態で、スティックを持つ両手の幅を広くしてがっしり安定させた上で、エンドの位置を低くしてスティックが極力地面に平行な状態で掬ってる感じ。点じゃなく線、もっと言うと幅広のヘッドの先端がビタッと地面に着いて掬っていくので、線じゃなく面(というか20cm幅の帯)で掬っていくイメージ?(まあ、そもそも身長が高い(188cm)上肩幅広くて手が長いという骨格上のAdvantageがあるから出来てるって面も大きいけど…)

MD AT #1のGrant Catalinoの1点目、ゴール右前でDを外に交わして尚Goalieの内側に捻じ込む技術。その後の3点目の得意の右手のMid-rangeのシュートでのキャッチからリリースまでの異様な速さと正確さ。シュート練習する時は誰かにパスまたは手でトスして貰って、「貰って秒殺で打つ」を何度も繰り返した成果か。ガキの頃から家の庭にゴールとボール100個が常備されており延々とシュートを打ち続けた経験が生きているとの彼の言葉にも頷ける。5点目も同じ。9点目も完全に同じ。針の穴を通す恐ろしい正確さ。6割か7割のパワーで最大限の正確さと打つまでの早さを取りに行くシュート。

貰ったその場でほっとんどステップを入れずに打つので、自分の前にスペースが無くても打てる(&往々にしてDがスクリーンになる)。その分しっかりヒップターン、体幹のコイルが使われている。下半身と体軸の安定が凄い。Weight trainingと反復練習の成せる技か。(クソ余談だが、このラクロスのヒップ/肩のラインを完全に回転させる癖が後々の人生でゴルフにてswing formを作る際に結構メンドクサイことになる…ピンと来るOBの方もいらっしゃるかと…)

ちなみに9点目はCatalinoにパスを出した#27のReedのパスの展開の異様な早さにも注目。ボールを貰う前に逆サイドでCatalinoが空いてることが完全に頭の中にイメージ出来てることと、体の反転/パスの早さ。

Duke 4点目のHowellの得点を生んだ#22 Crottyのシュートのモーションからのskip passの上手さと視野。

Duke 5点目の近い形での完全なシュートモーションからアリウープで再びHowellの得点。これはDは止めるの相当難しい?

MD 6点目のHidden ball trick(隠し球、ボール交換フェイク)が完全に決まり、Duke 1年生 GoalieのDan Wigrizerが完全に真逆を向いた状態でシュートを打ち、得点。ここまで気持ち良く決まるケースは久々に見た。今シーズンだけでもNCAAで複数回見た。しかも結構決まっている。もしかしてこれはもはやTrickyなプレーでも何でもなくて、一流のチームが超常套手段として使うプレーと認識して、胸を張ってオフェンスレパートリーに入れるようなプレーになりつつあるのかも。見ているとポイントは2点。①トップではなくXでやること(完全にDから離れた状態な上、ベンチも観客も逆コートの選手も見えない)、②ボール交換フェイクの直後に直接本人がシュートに行くのではなく、1本2本パス/フィードして別の場所の別の選手がシュートを打つということ。(ボールポジションが大きく動くことでDの混乱が広がる。)

見てると全員が全員騙されるわけじゃないし、Gが見失うケースも半分以下、ただ、確実に何人かのDはボールを見失い反応が遅れるので、チームO全体としては確実にどこかががら空きになる。東大も(まだやってなかったら)これガチでやってみたら?普通に効果的な気がするのと、単純に盛り上がるのと、決まったら物凄い楽しいと思うので。やりたい主力のOffence選手3人くらいで居残り練習1日10分 × 2週間くらいやったら試合で点取れるレベルになる気が。

4Q Duke 8点目、3枚目のAT HowellのXから表に抜いての右のJumpting shotで、表に抜いてSlideが無ければそのままかなり表まで出て行って角度を稼いで打つ動きと、反転しながら肩の回転を使って速いシュートを打つ体の使い方。特にAT 2枚が強くてSlideが遅くなり勝ちなAT 3枚目の選手には非常に多く訪れる局面じゃないかと。是非完コピ目指してみて!

Duke 9点目のFast breakの教科書中の教科書とも言える"Tick-tack-toe"。MFの全力疾走が生んだ4 on 3。

いたる@13期

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