2010年12月28日火曜日

Michiganは実際んとこどれだけ強いのか?

さて、冬休みに乗じて以前から書こう書こうと思っていたトピックをガッといくつか書いちゃいます。NCAA Div 1入りが近いと言われる、東大ラクロス部の長きに渡る盟友、我らがMichigan大学Wolverines

 
実際どれだけ強いのか、NCAAのDiv 1に入ったとしたら何位くらいの実力があるのか、という話。結構ラクロスのonline forumや、Michigan大学のコミュニティなどでも議論されているっぽい。また、Inside Lacrosse Podcastのラクロス関係者のインタビュー等でもときどき話題に上ってくることもある。

 
ちなみに現時点では、東大関係者の皆さんもご存知の通り、人間的にも尊敬出来、コーチとしてもリーダーとしても傑出した、本当に素晴らしい(しかもカッコいい)ヘッドコーチであるJPことJohn Paul氏の下、非NCAAとしては最大の大学リーグ、MCLAでほぼ敵無しの三連覇中。準決勝、決勝がFOX college sportsで放映されていたので見る機会があった。

 
それらを踏まえて、いろいろ出てるコメントを総合的に見て、また実際に試合の映像を見てみて、僕なりの超個人的な解釈/意見をまとめると、以下のような感じ。思い入れも応援したい気持ちも一度忘れ、感情のスイッチを一切オフにして冷徹に客観的に見たベース。

 
結論から短くバチッと言うと、
  • 現時点では間違い無くMCLA最強
  • 今すぐNCAAに入れば、丁度真ん中かちょい下の30〜40位の実力?下位校には今すぐ勝てるが、やはり上位校とは厳しい
  • そして、その上位校との差は、恐らく今「見た目」で感じられるよりも実際は大きいはず
  • 但し、加盟後4-5年でリクルーティングが追いついてくれば、以外と簡単にキャッチアップし、恐らく20位前後でプレーオフ争いに絡むレベルにはなってくるはず
  • それでも尚、長期的にトップ校と優勝を争えるようなレベルになるかは未知数
  • そして、NCAA入りに関しては、どちらかというと大学側がかなり慎重にならざるを得ない事情があるはず
という感じだろうか。

 
多分人によって結構意見は割れると思われるが、最大公約数としてはそんなに大きくズレてないかな?とも思う。

 
以下一歩突っ込んで。長いので、興味の無い方はがっつり読み飛ばしちゃって下さい。
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1. そもそもの話として、MCLAのレベルが結構「全う」になってきている

 
大前提としてのMCLA (Men's Collegiate Lacrosse Association)の紹介。要は、NCAA非加入大学リーグ。東海岸以外の中〜大規模大学中心。多くがサークル扱いで手弁当で参加しているはず。

 
●20年前、10年前は、「ラクロス僻地の草ラクロスリーグだろ?」という感覚。悲しいかな東海岸のラクロスコミュニティ、NCAAからはほぼ無視の扱い。Inside Lacrosse等のメディアでもとんと見かけない。今年のLacrosse Year Bookでも、今年初めて掲載された。でも200ページの冊子のうち2ページだけ。Junior College League(短大リーグ)以下の扱い...レベル的にも、それこそ日本の大学の強豪校の方が平均的なMCLAのチームよりも強かったくらいじゃないかと

 
●しかし、ここ10年で、ラクロスの裾野が広がり、高校レベルではほぼ全米にチームが出来つつあることもあり、東海岸以外の大学でも(レベルにばらつきがあるものの)経験者がちらほら集まることになり、一応形になりつつある。で有るが故に少しずつ注目を集め始め、無視出来ない存在になりつつあり、遂にYear Bookにも載るに至った

 

 
2. Michiganは、そんなMCLAの中では間違い無く一番強い

 
●準決勝のArizona State戦、決勝のChapman戦などを見ても解るが、一言で言うと、一番「体育会としてちゃんとしている」

 
●技術、戦術、フィジカル、規律や意識レベル。GBの寄りやクリースでの動き、Dの連携などの基本。特に西海岸の自由人集団Chapmanと比べると顕著

 
●個々人としては他校にも時々突然変異的に「あ、この選手NCAA Div 1でやれるな」というレベルの選手がひょこっといたりするが、全体としての完成度が落ちる。素人に近い選手もいたりする。そんな中Michiganは組織として圧倒的に出来上がっており、訓練されている印象を受ける。選手の実力のバラツキが小さく、穴が少なく、大ちょんぼをやらない。ある意味正に東大的な感じ

 
(●でもそれでも実は去年もシーズン中にColoradoに足下を掬われたりしており、それはそれでMCLAの競合校のレベルが追いついて来ていることを表している)

 

 
3. NCAAのDiv 1に今この瞬間に入ると、恐らく真ん中よりちょい下の30〜40位くらいの力はあるんじゃないか?

 
●そもそもの議論の前提として、NCAAのDiv 1には現時点で61校もの学校が登録されている。必ずしも実力でDiv 1, 2, 3が分けられている訳ではなく、Div 1内での実力の幅は極めて大きく、下位チームは実質的に2部、3部リーグ並みのところも多い。実際には上位30チームだけがプレーオフ争いをしており、優勝争いは実質的に7-8チームだけで行っている状況。なので、そもそも十把一絡げにしてバクッと「Div 1チームに勝てるか?」という議論自体にかなり無理がある。楽勝で勝てるチームもあるし、全く歯が立たないチームもある、ということになるので。従って、Div 1の中をもうちょい細かく分解して見る必要がある

 
●Michiganが今の実力でそのままDiv 1に入った場合、恐らく弱小チーム、下位3分の1くらいのチームには勝てそうな気がする。つまり、Hartford、Air Force、Manhattanとか、その辺の(大変失礼ながらぶっちゃけ)あんまし聴いた事無いようなチーム、40〜50位にいるようなチームには結構しっかり勝てるんじゃないかと

 
●一方で、Penn Stateとか、Dartmouthとか、Rutgersとか、30〜40位のチームとはいい勝負になり、勝ったり負けたりという感じじゃないだろうか

 
●また、20〜30位くらいになると、TowsonやらUMBCやらVillanovaやらといった、結構全うな経験者ばっかりで、本気でコミットしてやっているがっちりしたいいチームになってくる。年によるvolatilityがある中でちょくちょくplay offにも出てくるし、10年に一度くらい結構上位進出してくるようなチーム。要は、ラクロスが「本職」な連中になってくる。うーん、この辺は正直厳しいんじゃないかな?時々うまくハマればひょこっと勝っちゃう事も無くはないかも、くらい?

 

 
4. 「見た目」以上の実際の差

 
●この要素をどう読むかが結構難しいところ。実際NCAA Div 1の30位のチームの試合と、MichiganのMCLAでの試合を横に並べて見た時、正直Michiganの方が強く「見える」。であるが故にラクロスコミュニティでも「あいつらやるぞ!?」と話題になっている面もある。が、実はこの「見た目」がdeceptiveで、気をつけなくちゃいけないという話

 
●Michiganも強い強いと言われているが、やはりそれは周りが弱いMCLAでの話。(NCAA Div 1上位校と比べると相対的に)レベルの低い相手との試合で自由自在にプレーしてゲームを支配し、戦術も面白いようにハマり、物凄く強いチームに「見えている」面も大きい。普段NCAA Div 1のそこそこ拮抗した試合を見慣れているファンは、ここまで大きな実力差のある試合、派手に完封し続ける常勝チームを見る機会が余り無いこともあり、何かとてつもなく凄いチームに見えちゃっている部分もある。つまり、一歩引いて冷静に/客観的に眺めると、正直ちょっと評価がインフレしちゃってるな、バイアス掛かっちゃってるなという気もする

 
●一見同じ大学ラクロスの試合に見えるが、実際にフィールドで肌を合わせることでしか解らない、ちょっとしたスピード感、当りの強さ、技のキレや間合い、細かい騙しや裏をかく動きといった駆け引き、一つ一つのプレーの判断の質や正確さが一段違うはずで、その中に入るとMichiganも今程強くは見えなくなってしまう気がする。(例えば、関東学生リーグの2部で全試合爆勝で優勝してムチャクチャ強く見えるチームが、入れ替え戦で1部で無惨に粉砕された最下位チームと試合すると、全く別のチームのように見え、あっさり負けたりするイメージ)

 

 
5. そして、やはり上位10チームとの差は大きい

 
●じゃあ、例えば今の時点でDukeやVirginiaと同じ土俵で試合が出来るかと言われると、それは明確に、全然厳しい

 
●集まるタレントのレベル(サイズ、身体能力、技術)、及び入ってからのコミットメントのレベル等が数段違うので

 
●Inside Lacrosseに載っていたMichiganの選手の写真を見て、ある読者が「体の線がユニフォームの上から見ても細くて薄い。もしNCAAのDiv 1でやりたいならまずはジム行ってウェイトトレーニングして出直してこいや」という意地悪な書き込みをしていたが、まあ、あながち間違ってないなと思った。もちろんMichiganの選手たちも当然ジムでウェイトをやっているんだろうが、素材のサイズと、トレーニングの到達点とコミットメントが違うという意味で。やはりDiv 1強豪校になると、素材としてのサイズのスクリーニングを通った上、プロのトレーナーの下ボディコンタクトのあるスポーツとしての、プロ並み(場合によってはプロ以上)のトレーニングを積んだ上でフィールドに立ってくるので

 

 
6. 但し、もしNCAAに入ることになった場合、意外と速いスピードでキャッチアップしてくるはず(これはどっちかって言うと僕個人の見立て)

 
●やはり根源的に大事なのは、リクルーティングで高校レベルのトップクラスの選手(全米で学年上位100人みたいな)を取れるかどうか

 
●現時点での致命的なボトルネックは、まんま、単純に、NCAA Div 1じゃないこと。ただそれだけ。なぜなら多くのトップ高校生プレーヤー達が、最高峰/本場であり、スポットライトを浴びられるNCAA Div 1でプレーする事を望んでいるから。厳然たる「格」、「ブランド」、「ネームバリュー」がそこにあるから。逆に、Michiganが今いるMCLAでプレーする事はすなわちラクロス選手としては日陰を歩む事を意味するから

 
●逆に言うと、NCAA Div 1に入った瞬間、その足枷は無くなることになる。そして、大学そのものとしてのブランドの強さ(衰えたとは言え、Michiganは文武両面に於いて全米でもトップクラスの名門校の一つ)、施設や環境の良さ、及びコーチの実力と人格からしても、十分に魅力のあるオプションになるはず。そうすると、結構な数の優秀な選手が集まるはず。特に最近いい選手の土壌になりつつある中西部からの供給を確保出来るはず

 
●つまり、学校としてのポテンシャル自体は本来非常に高く、一度「NCAA Div 1チーム」ということになった瞬間そのポテンシャルが解放され、いい選手がガバッと集まると言う単純な現象が起こるはず

 
●そして、一度素材が集まりさえすれば、それ以外の部分は結構短期間でそれなりのレベルにまで持って行くんじゃないだろうか。結局そのチームがどこまで強くなるかは、どういう環境でどういうレベルの競合とcompeteしているかが決めるので。「環境がチームを作る」から。「何を当然と思ってやるか」/「何を達成したいか」という認知と思考によって行動も習慣も決まるから

 
●従って、アスリートとしての意識レベルも、プレーの質も、フィジカルの水準も、結果としてのチームとしての強さも、一度Div 1の中に入って戦い始めればあっと言うまにキャッチアップすると思われる(それこそ今の東大がNCAA Div 1に無理矢理入ったら、[無茶苦茶苦労しながらも]数年で格段に強くなり、日本にいたら30年掛けても到達しなかったレベルまで到達するはず)。なので、イメージプレーオフ争いに絡むレベルには多分リクルーティングが一巡する4-5年でなってくるんじゃないかと

 

 
7. 一方で、長期的にトップレベルに食い込んで行くにはチャレンジも多い

 
●ただ一方で、20位圏内に入り始めた段階で、さらにその先の、最後の最後で本当にCuseやDukeといったトップレベルのチームに並んで行けるか、競り勝って行けるか、本当のメインストリームになれるかどうかというのは、もう一段上の次元のチャレンジになってくる

 
●一つのconcernは、メインストリームでの経験と歴史の無さ

 
●JPももちろん素晴らしいコーチ。Michiganの大躍進を見ても、USA Westを率いている実績を見ても、hot bed(東海岸)以外のエリアに於いては間違い無く第一人者。が、やはり単純に彼自身もNCAAのDiv 1のトップレベルで経験を積んで来た訳ではない。言うなれば、常に傍流の中でのトップで有り続けた方。才能があり、賢く、絶えず努力も勉強もし続けている方で、間違い無くトップレベルのコーチとして認知されるようになると思う。が、その「メインストリームでの」実績/経験/ネットワーク/知名度の無さがトップレベルでの争いになった時にハンデになる可能性

 
●同じく中西部(Michigan湖を挟んで西側のChicago)のNorthwestern大学の女子ラクロス部は、似たような境遇(僻地からの新規参入)で、天才プレーヤー&コーチ、Kelly Amonte Hillerの下、創部5年で全米制覇、その後怒濤の5連覇という「アメリカ大学スポーツの奇跡」とも言われる快挙を達成しており、一見似たようなケースにも見える(以前別のブログで書いた紹介記事

 
●だが、彼女のケースとMichiganの決定的な違いは、彼女自身が東海岸のど本流出身だという点(ラクロスの源流NY州北部出身、常勝Maryland大学の不動のエース、US代表の中心選手)。最高峰のラクロスを身を以て知り、相手となるトップチームを知り尽くし、東海岸の本場から有望な選手の上澄みを最初から集められるだけの知名度が有った。名門校とも太いネットワークがあり、全てのコーチが彼女のことを知っており、一目置いていた。選手たちも「自分たちは世界最高の選手/コーチの下でやっている」という自信だけはday 1から持てたと想像するし、やっている練習も戦術も、本場の更に一歩先を行くものだった

 
●その点、JPは、最高峰の中での最も熾烈な戦いを経験していないし、もっとダイレクトには東海岸の高校生にとって、やはりネームバリューの点で数段落ちてしまう。コーチとしての実力に関しては恐らく現時点でも大きな問題は無いし、短期間でキャッチアップしてその辺のDiv 1のコーチを越えてしまう気がするが、後者のブランド/レジュメに関しては如何ともし難い

 
●それを考えると、やはりある程度時間を掛けながら、地道に実績で証明しながら、徐々に徐々にという長期戦にならざるを得ないだろうか。要は、既に一度MCLAでproveしたコーチとしての力量を、再度リセットし、ほぼゼロからNCAAで証明し直さなくてはいけないという。

 
(●そう考えるとゼロベースでいきなりビッグネームのヘッドコーチを連れて来れるMarquetteのようなfrom scratchモデルの強みはここにある。そしてこれは僕の想像でしかないが、もしMichigan大学の首脳陣として意思決定をする場合、このまま人望も実績もある功労者のJPに任せてorganic growthで地道に時間を掛けて登って行くのか、(残酷で生々しい話)思い切った判断として彼以外のDiv 1で成功した有名どころのコーチを一本釣りで引き抜いて短期間で駆け上がるモデルを狙うのか、というオプションの間で頭を悩ませていると想像する。これまで草の根で地道に積み上げて来た功労者、成功体験が有るが故の悩ましさでもある。そうは言っても恐らくMichiganはJP抜きなんて考えられないだろうし、既存の延長線でいく路線を取るだろうから、Marquetteとの対比で今後10年間でどうなっていくのかは組織論としての面白い比較実験でもある)

 
(●急成長したスタートアップ企業が上場して大企業と伍して行こうとする際の、株主としての判断に似ている面もある。カリスマ性と情熱があり、社員にもファンが多い、実績のある、(だが時として大きな組織の舵取りの経験が無い)創業経営者を維持するのか、大企業経営の舵取りに長けた経験者社長を連れて来てしまうのか)

 
●ちなみにちょこっとベンチマークすると、上記の選択肢のうち、外から名コーチをズゴッと引き抜いてきて据えるアプローチを取っている代表格はDenverのBill Tierney(元Princeton)だろう。去年一年での躍進を見るに、今のところそれは大成功している。結果はもちろん、早くもリクルーティングの勢力図が変わりつつ有る。また、チーム自体は新しくはないが、同じく本腰を入れてラクロス部を強化することになってから同じアプローチを取ったのがPenn StateのJeff Tambroni(元Cornell)。こちらも今後数年で確実にトップを狙ってくるはず

 

 
8. Michigan大学自体が抱えるチャレンジ

 
●Michigan大学自体、ここ数年落ち目にある。スポーツでは全米制覇経験もある名門アメフト部とバスケ部が今や完全に中堅校に成り下がってしまった。アメフトでは名門Big 10カンファレンスと言えばOhio StateとMichiganの二強だったのが、OSUは引き続き全米トップの地位を強化している一方、Michiganはもはや一中堅校に成り下がり、IowaやPenn-StateやWisconsinにまで後塵を拝し、バスケでも知将Tom Izzo率いる隣町のライバルMichigan Stateが完全にMichigan州を代表する強豪校のポジションを奪ってしまった。

 
●90年代まではプライドに溢れていたMichigan卒業生達が、ここ数年母校の話になると若干暗い顔になるという時期が続いている。大学スポーツ界では、もはやNotre Dameのアメフトと並んで、Michigan=「昔強かった幻想にすがって生きる痛い学校」/「ゲームのルールの変化にアジャスト出来ず滅び行く恐竜」なイメージが生まれつつある(在学中のハラケン、北見、ごめん。)

 
●その理由の一つとして、昔に比べて新興校の台頭と、スポーツへの特化/文武分担が進み、Michiganのように昔ならではの文武両道モデルでの成功が難しくなりつつあるという事情もある(成績無視で純粋にスポーツの才能のある選手を集めないと勝てなくなりつつある)

 
●また、体育会上層部/General managementに問題があるのか、どうも最高レベルのコーチを雇い、長期的に成功させていくというサイクルがここ数年上手く回っていない(中途半端なコーチを連れて来て、中途半端に短期間で結果が出せなくてクビの悪循環。consistensyとvisionが弱い?)

 
●従って、大学としても、体育会に投資出来る金があるなら、優先順位としてまずはアメフト/バスケをturn aroundしたいというのが本音じゃないだろうか(少なくともOBや出資者のマジョリティはそう思ってるはず)

 
●背景にはMichigan州にあり、Michigan大学OBも多く、資金源/就職先となっているアメリカ自動車産業の凋落も大きく影を落としていると思われる。今やDetroitは失業率が極めて高く、(エリアによっては)全米最悪の犯罪都市/ゴーストタウン化しており、街そのものに元気が無い(逆に言うと緊急警察24時的麻薬捜査官のドキュメンタリー/ドラマの舞台としては最高という皮肉も)。プロスポーツのPistons (NBA), Lions (NFL)も長く低迷し、ボロボロ...

 
●てな事情もあり、大学側もかなりrisk averse(慎重/臆病)になっている面もあると想像する。資金源も細っており、他のスポーツも梃入れする必要がある。やるからには大成功し、ブランド強化と集客(学生集め)/集金(寄付集め)に大きく貢献してもらう必要がある。もし出来なければ大学OB/支援者に説明が付かない...大学経営の舵取りとしてはそういう非常に難しい時期にあるはず。そういう意味では正直大学的には決してタイミングは良くない。(まあ、今後も大学的な「いいタイミング」なんて当分来ないどころか悪化する一方な気もするので、とっととやっちまった方がいいって見方も出来るが...)

 
●ちなみに、恐らく近い環境で上手くやってるのが同じく中西部、Big 10のOhio State大学。昔はMichiganと双璧をなしていたが、凋落したMichiganとは対照的に、アメフトもバスケも全米トップクラス。アメフトのHCは全米アメフト界でも最高のコーチと言う人も少なくない。ラクロス部も最近いい選手も増え、順調に強くなっている。正直OSUのことは詳しくないので、どういうメカニズムが裏に隠されているのか、何がMichiganとの違いなのかはよく理解していないが、個人的に物凄く興味がある

 
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てな感じだろうか。無理矢理まとめようとすると。

 
繰り返しになりますが、あくまで、完全に個人的な意見で、これが正解と申し上げる積もりはゼロです。応援したい「気持ち」や「想い」、こうなって欲しいという「希望」は抜きに、純粋な議論として。今PhDで在学してるハラケン、MBAで在学している北見あたりに現場の感覚を聴いてみたいところ。

 
個人的には、いずれにせよ新しい動きがあることは素晴らしいことだし、こうやってDiv 1とのチームの出入りが生じるのもラクロスにとっても間違い無くプラスになるし、何と言ってもunder dogとして逆境に挑むMichiganを心の底から応援したいと思う。否定的な見方も、凝り固まった東海岸の伝統や先入観も全部引っくり返しちゃって欲しい。そして、Michiganの関係者の皆さん、特にJPが僕たちに対してして与えて下さった支援と愛情には、どんなに感謝してもしきれない。本当に有り難う御座います。

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