2011年11月18日金曜日

NCAA Basketball 2012 UNC vol.02 vs Ashville

先週末のMSU戦勝利に続き、UNC (University of North Carolina)の公式戦第二試合。

アウェーで同じNorth Carolina州にある姉妹校のUNC Ashville校との開幕戦。手堅く勝利。引き続き全米ランキング1位を維持。

今年は初めてテレビでUNCを見るが、やはり噂に違わず才能溢れる選手が分厚く控えている。NBA 1-2順目指名の選手が6-7枚いる感じ。タレントの分厚さで見れば恐らくKentuckyと並んで国内最強クラス。

特に、去年敢えてNBAドラフトにアプライせず、残留する事を選んだ二人の2年生、#5 司令塔GのKendall Marshall、#40 FのHarrison Barnesの2枚が強力にチームを引っ張る。

特に#5のMarshallのオフェンス統制力は凄い。彼が入る事で全員がその得点力を全開に発揮出来ている。本人は点を取らないが、周りを有機的に生かす事で爆発的に点を取らせるというパターン。いくつかのパスは往年のMagic JohnsonやJohn Stocktonを連想させるようなクリエイティビティ。「頭の後ろに目ぇついてんのか!?」系。

"Phenomenal"の言葉が相応しい。下半身が異様に安定しており、常に頭が起きており、視野がムチャクチャ取れている。上半身が柔軟で、どんな方向にもぐるんぐるんにパスを出せる。際立ってbasketball IQが高く、試合の波/流れをよーく分かった上で、5秒後、10秒後の二手先三手先を読みながら、4人の味方全員、そして相手5人をコントロールしてしまっている。

彼がいるのといないのとで、周りにいるNBA級の選手たちがどれだけ伸び伸びプレー出来るかが大きく変わっている。今後トーナメントに向けてどうチームを変化させていててくれるんだろうか。そのリーダーシップに引き続き期待。

Kendall Marshallのハイライト




ただ、チーム全体の現時点での出来を見ると、やはり全体的に若い印象を受ける。二日前にSan Diegoで行われた船上の試合から帰って休み無しで試合のため疲れているのか?まだまだミス、特にturn-overが多く、シュートの確率が低い。オフェンスも個人技か、Marshallのパスからの単発フィニッシュが多い。現時点では、確かに才能では全米1位の評価も頷けるが、正直このチームがこのまま3月のMarch Madness (NCAA Tournament)を制するようには見えない。精神的にも戦術的にもまだまだ成熟して行く必要を感じる。(例えば09年のUNCや10年のDukeの様に、優勝チームに共通する強力な4年生リーダー達がいない。)

現時点でのNCAA-NBAルールでは、1年間大学でプレーした時点でNBAに行く事が出来、強いチームほど全米トップクラスの選手を集め、結局彼らが全員一年でいなくなるので、実はそんなに戦力が安定しないという構造的な課題を抱えている。故に、逆に中堅校でNBAで活躍出来る程ではない選手が10人近く残り、3-4年生まで残って固まった場合、逆に強豪校よりも強くなるという不思議な力学が働いている。

裏を返せばUNCも今後の戦いを通して大きく成長して行けると言う事でもある。引き続き変化し、優勝を目指して行って欲しい。来週はホームコートでの開幕戦なので、会場でじっくり見てみようと思う。

ESPNハイライト

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