2012年1月3日火曜日

NCAA Basketball 2012 UNC vol.14 Elon

再び地元Chapel Hillのホームコート、Dean Smith Centerにて、同じNorth Carolina州内のElon大学と。

1900年代の前半にはよく試合をしていた二校だが、1950年代以降約60年振りの対決(と書きながら、アメリカのバスケットボールの歴史が如何に深いかを思い知らされる...)。

文字通り、"Steamroll"(ロードローラーでぺしゃんこにぶっつぶす/粉砕する)。100-62。後半は2軍、3軍(walk-on軍団=体育推薦ではなく、トライアウトを経由しての入部組)も出場して大盛り上がり。

Junior Versity

一瞬余談だが、ちなみにUNCは80年代までのNCAAルール、「1年生は試合に出られない」という制度の下ほとんど全ての大学にあった「Junior Versity=JV(ジュニア=ヴァーシティ、つまり、1年生による育成チーム/二軍)。(東大ラクロス部で言う所のTokyo Juniorと同じ制度)」を、未だに維持している唯一の大学。伝説的HC Dean Smith、そして今のHC Roy Williamsの意向によりそれを未だに維持している。

UNCでは、毎年JVチームでは非奨学金/非体育推薦の一般学生を対象に15名程をトライアウトで選抜し、クラブチームや大学院チームを相手に試合を行い、その中から優秀な2-3人を実際に一軍に上げている。つまり、体育推薦でUNCバスケ部に入れなかったバスケ少年達にとって、夢の舞台に立つ事が出来る可能性を与えてくれている奇跡の制度。

実際に試合に出るのは20点差以上付いた最後の2−3分で、残り時間消化要員だが、一方でコーチ陣も試合の最後まで彼らを全力で指導し、ベンチにいるレギュラー軍団も全力で彼らを応援し、スタジアムの観客も勝利が決まった後も残り、JV出身のwalk-onメンバーのプレーを全力で応援している。それによりボロ勝ち試合の最後まで全員が一丸となって盛り上がるという素晴らしい空気、強力なポジティブvibrationを生み出している。この暖かさ、家族の様な応援や情熱の気持ちがUNCのNCAA強豪校の中でも更に一歩突き抜けた強さの秘密かも知れないとも感じる。

(更に、JVチームではアシスタントコーチがチームの運営、HCを勤めることになっており、次世代のHC育成の仕組みとしても機能しており、文字通り一石二鳥。)

なかなかこの辺の話は日本ではもとより、アメリカでも地元に来てより深いレベルでUNCをフォローするようになるまで知る機会が無かったが、いろいろ分かって来ると非常に面白い。

Harrison Barnes

この二試合、それまで若干おとなしかったエースの#40 F Harrison Barnes(2年)が一気に本気を出して来ている。DFも固いフットワークとハンドワークで手堅く守り、オフェンスではスリー、ペネトレーションからのダンク、コンタクトしてファウルを貰いながら捩じ込み、速攻ではVince Carterばりのトマホークダンクと、NBA級のプレーを連発。アグレッシブさ/killer instinctを見せ始めている。このペースでプレーし続ければ、前評判通りNBAトップクラスのドラフト指名を受ける事になるはず。「憧れの選手はJordanとKobe」と明言している。身長は6-8(203cm)なので、Joranより5センチほど大きく、LeBronのサイズ。分厚さはまだ無いが、去年から一年で一気に筋肥大し、コンタクトの強さとボディバランスに更に磨きを掛けている。

加えて、HCのRoy Williams曰く、09年優勝メンバーのTyler Hansbroughに次いでUNCの歴代2番目に「練習の鬼」とのこと。毎試合闘志を表にむき出しにするタイプではないが、大事な試合では一歩上の集中力とパフォーマンスを見せており、「試合を決める」タイプの勝負強さを持っているのかも知れない。もしかしたら、何年か掛けて(NBAの歴史に名を刻む程の)物凄い選手に化けるかも知れないと感じなくも無い。

ハイライト

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