2011年1月10日月曜日

NCAA 1996 Game Review Final Princeton-Virginia

先日の07年のHopkins-Dukeに続き、ESPN Classicからの過去のFinal名勝負のその2。

個人的には非常に想い出深い試合。大学に入学し、所属する部活としてラクロス部を考えていた僕は、新入生歓迎イベントで見たこの試合のビデオにより、文字通りラクロスに一目惚れし、即入部を決めた。スポーツそのものの持つスピード感や、見た目のかっこ良さや新しさ、何ともアメリカ的な雰囲気に一発でやられてしまったのを覚えている。

往年の名選手

この試合で活躍している選手は既に30代半ばなので、残念ながらもうほとんどMLLには残っていない。UVAのGoalie、Chris SandersonがTeam Canadaで2010年に素晴らしいプレーを見せてたくらい。10年前にラクロスをやっていた方なら懐かしい響きのPrincetonの強力AT陣、Jesse HubbardもJon Hessも数年前に引退してしまった。

PrincetonのBill Tierney(今はDenver)、UVAのDom Starsiaのコーチ二人がまだ若い。Starsiaはいつものmustache(口ヒゲ)を蓄え、完全にスーパーマリオ。

如実に感じられる進化

しかしまあ、こうやって15年前の試合を見ると、ラクロスも本当に進化したんだなと改めて実感させられる。

何と言ってもビジュアル。当時は画期的なデザインだったCascade helmetが導入された直後。とは言え、今のPro7なんかからすると、ドボッとしてて、ださい...Chinガードのプラスチックが真っすぐ...そして、ユニフォームのパンツ短っ!ついでに上のユニフォームの丈も短っ!下のシャツも短くて結構みんなお腹見せちゃってる。今見ると本格的にやばい感じだ...

やはり大きな違いを感じるのがヘッド。丁度1996年は、その後のラクロスに大きな大きな変化を与えることになる、Offset head (Brine Edgeに始まる、段差になったヘッド)とCurving head(Warrior Cobra/Revolutionに繋がる、カーブしたヘッド。下がpinchされている/絞られているのも特徴)が導入される前。見ると全員STX ExcaliberかSTX Viper(最近出たcurving headのViper 2じゃなく、初代)という、今は亡きstraight headを使っている。

また、今はほとんど見られないtraditional mesh(女子ラクロスで使われている革ひもをベースにstringで編まれたメッシュ。網の目が大きくなるためhold力が上がる一方、volatilityが高く安定したスティックを維持するのが難しかった)の選手がオフェンスを中心に多い。

プレースタイルも、ヘッドの性能の限界から、見ていると結構あれ?というパスミス(抜けたり引っかかったり)が起こったり、ほんのちょっとチェックされただけでボールが落ちたりしている。

その結果クレイドルも大きく、スティックをより垂直に立てており、パスやシュートのスピードも一段遅く見える。(当時は凄く速いと思っていたが、こうやって2010年のラクロスに見慣れた上で見直すと、やはり遅い)

一方で、その裏返しとして、トランジッションが多くなってより面白いのと、球離れがより早く、ball carrierの1 on 1に限界があるため、よりパスを中心にゲームを組み立てていて面白い。DFは逆にかなり積極的にチェックしてボールを落としに行っている。スライドも早くて積極的。

当時この試合を見た頃、更に4年前の1992年の決勝を見て、うわっ!ユニもださくて技術も違うわ!と衝撃を受けたが、今回(当時のその新しかった試合を見て)全く同じ感覚を受けた。やはりこのスポーツは本当に大きく大きく進化し続けているんだなと感じる。他のスポーツ(バスケやサッカーやアメフトや野球)に比べ、プレーのギアへの依存度が高く、道具の進化が根源的にプレーの性質を変えるため、よりドラスティックで速いゲームの進化に繋がっている。それもまたラクロスの持つ面白さだと思う。

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いたる@13期

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