2011年1月24日月曜日

NLL 2011 Game Review vol.02 Philadelphia Wings-Buffalo Bandits

(NLLのリーグ、チーム、歴史やルール等の基本情報はこちら。)

地元Philadelphia Wingsの第二戦。Buffalo Bandits。今回はホームスタジアムのWells Fargo Centerで観戦。DVD既に梅村亭に送付済みなので、部室/家で、皆で/一人で、気楽に楽しみながら見ちゃって下さいな。


背景

1試合目でBoston Blazersに負け、特にオフェンスの連携での修正を強いられるWings。Mundorf, Westervelt, Boyle, Seibald, Sweeneyが揃う'10 US代表軍団。前回の試合では2シーズンぶりに怪我から復帰した'08 MVP Athan Iannucciはまだ本領発揮出来ていなかった。どこまで感覚を取り戻せるか。複数回優勝を成し遂げた黄金時代を選手として支えたJohn TuckerがHCに就任。苦しむチームをどこまで立て直せるかも注目される。

対するBuffalo Bandits(山賊の意味)は20年目のシーズン。NY州北部、カナダとの国境近くにあるCanadian主体のチーム。共に最古参のWingsとは長年のライバル。エースで大ベテラン、All Time Scoring Leaderの#11 John Tavaresは何と42歳、20年目のシーズン。中学の数学の先生。同じくベテラン、10シーズン目の#9 Mark Steenhuisも老獪なプレーを見せる。(これだけベテランが存在しているということからも、フィジカルはもちろんのことながら、やはりスキルや判断/ラクロスIQ、経験値といった要素が重要な競技であることが解る。)


会場で見てみての感想

僕自身、NLLの試合を会場で見るのは2008年の(今は亡き)Chicago Shamrocksの試合以来。ラクロス新興地域のChicagoと違い、Wingsは25周年の古株チームだけあって筋金入りのダイハードファンが多い。楽しみにしていた。会場はNBAの76ers、NHLのFlyersが使っているWells Fargo Center。スタジアムが大きいこともあり、客先には空席もある。が、会場は熱気に包まれており大盛り上がり。一部の超ラクロス好きなハードコアファンの集いというイメージ。シカゴはラクロス新興地域だったこともあり、Kidsの比率が高かったが、こちらは中年男性のファンが多い。若いカップルや家族連れも。

今回はWingsのベンチの真裏、シーズンチケットホルダーの熱いファンの中に混じって観戦。野次や声援が凄い。これぞアメリカのライブスポーツ観戦文化。ビールを飲みながらホットドッグを頬張り、思いっきり楽しませて頂きました。

試合の見所

Buffaloは長年プレーして来たメンバーによる効率的なBox Lacrosseのオフェンスを出来ているように見える。Righty 2枚、Lefty 2枚を配置して、ピックとスクリーンを上手く使いながらポジショニングを変えながら、フリーで高い確率のシュートを打てている。特にオフボールでのフリーの作り方が上手い。しかも、決定率が極めて高い。

Wingsは...うーん、引き続きオフェンスが機能してない...不要なturn overが多いのと、fast break等での1 on 0のシュートを外し過ぎなのと、ちょっと単発のロングシュートが多過ぎる気がする。特に後半に入っていいシュートが打てず、30秒ギリギリで無理なシュートを打たされるケースが多い。BoyleやMundorfのフィールドラクロスQB型のアプローチだと、ボールを持って見る時間が長過ぎるような気がする。30回くらい溜め息出てしまった...あとは無駄なペナルティがクビを締めた。Dが時々ちょんぼをやりながらもそこそこ手堅く守ったのと、ベテラン守護神Goalie Millerが素晴らしいセーブを連発したため大差は免れたが、勝てる感じがしない...


個別の選手/プレーの注目点

Wings 1点目、#2 Mundorf to #26 WesterveltのUMBC/Team USA/Denver Outlawsで培われたホットラインの得点。Westerveltのダイブショット。ファーサイドに思いっきり飛びながらニアに瞬間的にスルッと入れる。ATの選手は砂場や芝生やマットを使って練習して確実に身に付けたい。Westervelt 2点目もフィールドでそのまま使える技術。リバウンド後、ゴールから離れながら小さいモーションでクイックにスクリーンを使って正確なシュート。ゴールが小さく、ゴーリーが大きいNLLではこういった騙し/ずらしの技術が洗練されており、本当に参考になる。

2Q Bandits 4点目、fastbreakでの#11 Tavaresのリバウンドへの寄りと反応。20年NLLで生き残るだけのことはある。こういうgarbage goalのチャンスを確実に作って行く。

3Q残り1分のMax Seibaldによる殺人ボディチェック。相手が壁に激突して失神KO。ファウルになっちゃったが、ファウルじゃない気がする。パワーがヤバ過ぎる...軽自動車に当たられた衝撃。ぶっちゃけこの日会場で最も盛り上がったプレー。

4Q残り7分のBandits 2 on 2でのフリーの作り方と、ダイブショットのニアサイドへのダブルフェイク。
あと、一点印象的だったのが、怪我による2年間のブランクから復帰したAthan Iannucciに関するコメント。正直08年にMVPを取った時の水準からすると、本調子からは程遠い。もう少し時間が掛かるだろうとのこと。ただ、そこで言及されていた、復帰に向け「少しでも早く同じ水準に戻れるよう、リハビリ中は文字通り一日中wall ballをやり続けていた」という点。ここでも登場。トッププレーヤーがwall ballを超重視している事例。
  
結果
 
悲しいかな、Wingsはホームゲームで致命的な2連敗…しかも2試合で12点て…Brian Shanahanのweekly rankingでも最下位の10位が定位置に…切なすぐる…
 
ハイライト


いたる@13期

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