2011年3月24日木曜日

NLL 2011 Game Review vol.06 Toronto Rock @Philadelphia Wings

2月26日のNLLの放映6試合目。今回も会場で観戦。今回は最前列のガラス(正確には透明な強化プラスチック)越し。至近距離で選手たちを見られ、臨場感抜群。

(目の前でバトル)

Wingsはシーズン中盤から再び失速。試合中盤までそこそこ接戦を演じるが、最後に突き放されるパターンが多い。だんだん理解してきたが、Toronto Rock, Rochester Knighthawks, Boston Blazers, Buffalo Banditsと構成するEastern DivisionはそもそもWesternに比べて明らかにレベルが高く、対戦相手が強豪チームばっかりでそもそも厳しい環境に置かれている。西にはColoradoやEdmontonなど明らかにPhillyよりも上手く行っていないチームもあるが、悲しいかなプレーオフはDivisionごとに上位4チームなので、残念ながら今年は厳しいのかも知れない。

(ファウルを取られてペナルティボックスでムスッとする#18 Max Seibald)


今回は敢えていくつか、試合そのものではなく、会場の雰囲気を紹介

そもそもWingsは25年の歴史を持つ、NLL最古のチーム。リーグ制覇複数回の全盛期を知る長年の熱狂的な地元ファンも多い。また、東海岸独特のやんちゃなというか、ある意味軽くガラの悪いファンも多く、盛り上がりも凄いが、同時に野次も強烈。

試合中にも、大声で、「つかオフェンス戦略はどこいったんだよ!?(HCの)Tucker辞めちゃえよ!」とか「(DFの)Dawson!ばか!ボール持つな!お前持ったらターンオーバーするから!おとなしくForwardに渡せ!」とか。「Do----yle (相手のCollin Doyle)!」「Sucks!(『終わってる』とか『うぜえ』に近い悪口)」「Do----yle!」「Sucks!」(リピート)と合唱が起こったり。でも点を取ると隣の席の見ず知らずのオッサンとHigh five(ハイタッチ)、みたいな。

あと、初めて来た観客が皆びっくりするのが、最初の選手紹介。まずはWingsの選手紹介。そもそもこの時点で偉く騒々しい。今シーズンはGのMillerでは皆拍手喝采、IanutchやWesterveltには容赦なくブーイング。が、極めつけはその後のアウェイチームの紹介。最初に、アナウンサーが「それでは皆さん、相手のColorado MammothにPhiladelphia名物のWelcomeの挨拶をしてやりましょう!」と言った後、「#22 Ned Crotty」と超ローテンションで一人紹介するごとに会場全員で「Sucks!!!」の一言。それを全選手に対してやっていく。初めて来たお客さんは大爆笑。小さい子供を連れてるお母さんは顔がピクッピクッと引きつっている。

あとは、Time Out終了後のかけ声。コートの両側に陣取った熱血ファン代表の3人が、それぞれ交互にスタンドのファンを煽り、1---2---3!!のかけ声で、W-I-N-G-S-Wings!!と六拍で拳を交互に掲げて大合唱。

Bench sideの相手側で三拍子を取る「Morpheus」氏。(MatrixのMorpheusをコピッたキャラ)

最悪試合に負けてもこの辺の雰囲気と盛り上がりで、なんとなくエンターテインメントとして十分に楽しめた気分になれるから不思議だ。

もう一人の応援団長。毎回Captainの格好をしてらっしゃる。制帽のロゴはWings。


試合で印象に残った点

何と言っても、Toronto Rockの強さと巧さ。今回初めてRockを生で見たが、ああ、強いNLLチームってこういうことを言うのね、と思わされた。DFが固い。個でもしっかり守り切り、組織の連携も非常にいい。ルースボールやトランジッションといった基本を誰よりもきちんとやりきり、速攻やtransitionで確実に点を取って来る。また、セットオフェンスでも#13 Garrett Billings#7 Collin Doyle、#17 Stephan Leblancなど、カナダを代表するオフェンスの名手達が2 on 2、3 on 3の基本に則った正当なカナディアンボックスラクロスで効率的に点を取って来る。動きの中で全体が連携して、パンパンパン!と3本パスを繋いで得点、みたいな美しい攻めを何度も見せて来た(Phillyと対照的に...)。

あとは、Phillyも、負けはしたものの#2 Brendan Mundorf、#24 Drew WesterveltのUMBC-Denver Outlaw-'10 US代表コンビがこの試合では比較的活躍していた。Mundorfのスピードを生かした2人かわしてのバックハンドダイブショットなどはシーズンハイライトもの。

あと、4QのWings 13点目だったかな?「そういう手があるんかい!!」と思ったのが、Alex Turnerのゴール横でのquick tap shot。超角度の無い所、というかほぼゴールの裏で上からのフィードを受けてシュートしているのだが、スティックがゴールの表側まで届かないので、何とゴールではなくゴーリーの背中にシュートを打っている。で、ゴーリーが慌てて振り返る際に背中側にポコッと当たり、跳ね返ってコロッと転がってゴール。間違い無くこれ狙ってやっている。なるほど、それが一つの定型スキルとして存在してる訳ですな。インドアには。試合でこれ決められたら超カッコいい&気持ちいいだろなと感じた。ゴーリーによっては一日立ち直れないくらい凹みそうだ。

Livestreamでの試合のリプレー
Watch live streaming video from torontorock at livestream.com



0 件のコメント:

コメントを投稿