2011年3月1日火曜日

NCAA 2011 Game Review vol.03 Siena @Johns Hopkins

の前にサクッと面白い動画の紹介。IL Videosで紹介されていた、各コーチにインタビューで訊いた、今年のTewaaraton(テワアラトン:Player of the year/MVP)予想の質問(リンク)。実際に対戦相手としてスカウティングしているコーチ達の視点から、誰が最も危険な相手なのかを知ることができ、非常に面白い。また、最後にちょっと印象に残った/スポーツ心理学的に参考になるコメントがあったので。


名前が出ている主なプレーヤーは以下。

Stony BrookのKevin Crowley (MF)
  • やはり多くの監督が名前を上げている。去年のPlayoff進出の原動力となり、Denverを圧倒し、Virginiaを後一歩まで追いつめたStony Brookの揺らがぬ大黒柱。10 Canada代表、MLL 1位指名。フィールドでの存在感が凄い。フライせずに出っぱなしでDもTransitionもOも全部やる。相手にとっては間違い無く最も恐ろしい相手だろう。

Joel White (LSM) at Syracuse

  • "Super player"、"Terrific player"だと。LSMでここまで各チームの監督から賞賛される選手なんてそうそういない。DF力、機動力、オフェンス力。
Bratton brothers (MF)、特にShamel Bratton at Virginia

Grant Catalino (AT) at Maryland
  • 先週のGeorgetown戦での5得点を見れば納得
Jack McBride (AT) at Princeton

Rob Pannell (AT) at Cornell
  • 得点として数字に現れているパフォーマンス以上に、そして一般のファンからの人気以上に、各チームのコーチ達からの評価が極めて高いのが解る。
  • 恐らくQB/ポイントガードとしてチームのオフェンスを構築/コントロールし、周りのメンバーの力を最大限に引き出す事の出来る能力はコーチからすると喉から手が出る程欲しいものなんだろう。
  • チームの総戦力に、足し算じゃなく、掛け算として貢献出来る選手。仮に他のメンバーが全く同じだったとしても、こういう選手が一人フィールドにいるかいないかで偉大なチームから平凡なチームまで変わり得るという例。
  • 大きい訳でも、身体能力が超人的な訳でもなく、シーズンハイライト等で常にフィーチャーされている訳では無いので最も目立っている訳では無いが、実は試合のDVDを見て最も学ぶ事の多い、且つ真似出来る素晴らしい選手。ラクロスIQの高い玄人好みの選手。
  • 先日の記事での彼の遅咲きデビューの話。

Brian Karalunas (LSM) at Villanova

  • Philadelphia近郊にあるVillanova大学のLSM Karalunas。MLLドラフトでも35位でLong Island Lizardsに指名されている。僕自身彼のプレーを映像で見た事は無いが、去年からずっと凄いらしいという話はちょくちょくILの記事やForumでも見かけて来た。サイズが無いが、どうやらかなりいい選手らしい。脚でしっかり付きながら、チェックの技術もあって相手のエースを確実に止める力があるとのこと。
  • ILのインタビューで、「DFで何を意識してるの?どうやったらそんなにチェックでボールを奪えるの?」という質問に対し、「チェックが目立つように見えるかも知れないけど、DFは脚が全て」と答えていた。

Billy Bitter (AT) at North Carolina

  • "Highlight reel(ハイライト映像集)"と形容されている。納得。
John Galloway (G) at Syracuse

だが、その中で最もインパクトがあったのは、最後のNotre Dame HC Kevin Corriganの空気読まな過ぎなコメント。「ああ、自分はそういう質問する相手としては一番向いてない奴だよ。だってどこのチームの誰が凄いかなんて全然知らないもん。名前とか全然解らないし。自分が知ってるのは自分のチームの奴だけ。#33 David Earlとか#28 Zach Brennemanとか、NDにはいい選手はいるよ?他は興味無いよ。自分のチームがやるべきことをやるだけでしょ。」と。

もちろん、相手チームの選手の名前を本当に知らないということなんて有り得ないだろうから、これは意思を込めてわざと言っているコメントなんだろうか。いや、もしかしたら、「Dukeの22番」とスカウティングでも番号で呼んでるだけで、本当に名前をよく知らないのかも知れない。

いずれにせよ、相手が誰であろうと、自分たちは自分たちのやるべき事をやるべき。という揺らがぬ信念と自信、そして、自分のチームの選手たちへの信頼/Acknowledge力の高さを感じられて感銘を受けた。環境や相手や結果/未来じゃなく、唯一コントロール可能な自分、今だけを見る、というスポーツ心理学的には最も強いマインドセット。イチローが「相手の○○投手は今乗りに乗ってる超強力な選手ですが、対戦するに当たって不安はありますか?」と記者に訊かれて、「別に。相手が誰であろうといつも通り自分がやれること/準備をするだけですから。」と素っ気なく答える姿(でもある意味記者泣かせ)に似ている。やはりNDはただ者じゃない。

現に、去年は思いっきり空気読まずに決勝まで行って、更にDukeを食って優勝する一歩手前まで行った訳で。

昨日もCornellから赴任したJeff Tambroni率いるPenn Stateを6-2というロースコアで封殺していた。2失点て...サッカーか。(ILのスコアボード) 参考になる。この信念。揺らがなさ。自分には何が出来て何が出来ないのかを十分に理解し、他人は他人、自分は自分と割り切れるSelf awareness。

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Siena @Johns Hopkins

土曜に放映されたもう一試合。ILのスコアボード。16-6でJHUが手堅く勝利。これで3勝0敗。来週のPrinceton戦が一つ目の正念場。再来週はFace off classicで会場にてUMBC戦を観戦予定。しかとその勇姿を瞼に焼き付けたい。

ちなみに、先日のIL Gear Zoneに乗っていたHopkinsのギア。やっぱりギア全ての色がビタッと合ってるとカッコいい。クリーツまで含めて。メットのJaysのカッティングがでかくてカッコいいのと、個人的にはSTX Assaultsのグラブが渋カッコ良くて好き。Nike Vapor Elitesも相当スピード感あってカッコいい。

ちと相手が弱いので測りきれない部分があるが、JHUが確実に良くなって来ているのが解る。去年から確実に改善し、シーズン初戦のTowson戦からも全体的に細かい修正点を修正してきているのが判る。去年最高のリクルーティングクラスと言われた2年生達が、ようやく大学レベルにアジャストし始め、堂々とプレーし始めている。

印象に残った点を箇条書き

全体的にJohns Hopkinsはセットオフェンスでは非常に教科書のようないいラクロスをしている。去年やりたかったのはこういうことなのねと。

Chris Bolandによる2点目。クリース前でトップから貰ったフィードの貰い際にDFを交わすmovement。

2Q 2年生MF軍団がその真価を発揮しつつある。昨年のNo. 1リクルートとしてPaul Rabilから栄光の#9を継いだJohn Greeley、#31 John Ranaganの2枚看板が持ち前のダッジ力とシュート力を発揮。加えて、二人と一生に1st stringを組む1年生の#27 Rob Guitaも非常にいい活躍を見せつつある。(メットの後ろからがっつりこぼれるblondのflowが超カッコいい。一年生でそういうことやってもシメられないチームなんだろう。ま、上手いから誰も文句言わないか…)

Hopkins 7点目のFast breakのSr #43 Wharton to So #45 Zach Palmerへのlow to lowのAT 2 on 2の動き。シュートのモーションの本気度と、そこから軽くスナップでパスを投げられるstick skill。Palmarのインドア仕込みの裏を取ってクリース際を潜って来る動き。

DFも全体的に手堅くしっかりしてきた。去年よりは確実に1年分強くなっているイメージ。

まあ、でも、Sienaは恐らく全体で35-40位くらいにランクする弱小校(失礼)なので、ちょいディスカウントする必要ありかな。個々の素材のレベルが一段落ちちゃってたのと、DFがちゃんとしてないのと、Gが弱い印象を受けたので。

ESPNのハイライト(リンク

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