2010年5月18日火曜日

NCAA 2010 Game Review vol. 26 Tournament 1st round⑤: Syracuse-Army

試合を見終わった後、正直暫くショックで呆然としてしまった…毎年一回戦8試合のうち1試合で起こるUpset(番狂わせ)。今年はなんと3年連続優勝を目指すSyracuseがその犠牲に。”Biggest upset in NCAA lacrosse history ever”とも。4年生は恐らく何が起こったのかまだ理解できてないんじゃないか。Syracuse史上24年ぶり2度目の1回戦負け。今年のNCAAラクロス界は何かがおかしい。個人的にはSyracuseが今年からBig East Conferenceに所属したことで、強いチームとほとんど当たらないまま高い順位でTournamentに望むことになってしまったことが大きな原因な気もする。負けや接戦といった修羅場をほとんど経験せず、大事な部分が鍛えられず、本人たちも現在位置や目標が見えにくいままちやほやされて、緩ーい感じでプレーオフに突入しちゃったんじゃないだろうか。

東大の皆にとっての見所としては、強いチームが足元を掬われる時ってどういう時なのか、Upsetする側としてもされる側としても追体験/間接学習できる点が多いと思うので是非チェックしてみて。例えば東大がFalconsと試合するとき、どうすれば勝機が生まれるのか、逆に格下チームに負ける時ってどういうパターンなのか。シュートが枠に行かな過ぎ(得点源Danielloのメッシュがおかしいか?)、Turn over多すぎ、GBとClearでSense of urgencyが足りない、Dも気持ちが全然入らず1 on 1で抜かれた上Slideも行けない、無駄なファウル、上手く行かない中でFrustratedになりMentalに揺らぎ過ぎ…最後までエンジンが掛からぬまま、良さを出せずに時間切れ…

Syracuseファンとしては悲しいが、一方で、激しい学業と両立しながらタレントの不足を努力とDisciplineとメンタルの強さでひっくり返した雑草軍団Armyには、ただただ素直に尊敬の念と共感を禁じえない。王者相手に、自分たちを信じて、コツコツと淡々とやるべきことを積み重ねる。人生の教科書。

Syracuseの試合は残念ながら今年はこれが最後なので、Syracuse絡みでいくつか。(今回はいいとこ無しだが…)#11 LSMのJoel Whiteは5人のMVP (Tewaaraton trophy)最終候補者の1人。高校までShort stick MFだったのが大学でLong stickに。高い身体能力とOffenseでのStick skillで派手に躍動する。ESPNU Podcastのインタビューでの言葉。「何でそんなにDF硬いの?相手のエースMFを抑えるコツは?」に対し、「自分はLong歴が短いので、正直スティックでチェックを放るのが上手くない。ただ基本に忠実に一生懸命脚を動かしてポジショニングを守ることに集中してるだけ」。また、同じくMVP候補の最後の10人に残り、史上初のG出身MVP受賞者かとも言われたGallowayはセーブ後のパスの早さ、速さ、正確さが売りのBest break pass goalie。彼に関して「Short stickを含めた全チームメートの中で最もパスが上手い」と評する。「70メートル先のATのボックスに、あたかもコーヒー缶にボールをズゴーン!とぶち込むかのようにビシッとパスを出してくる」と。

プレーに関しては…Syracuse1点目、JamiesonのXからの1 on 1、走りながら速度を緩めずにInside rollの技術はパクりたい。2点目同じくJamiesonのStanding shootのステップが独特(左脚でのSkipが入ってない)ためGoalieがタイミングずらされてる。Army1点目、Slideが来た後にStep upしてSlideが戻った後にさらにRe-dodgeが応用が効く技。3点目のMillerのSplit dodgeの切れ味がやばい。肩のラインの使い方とキックの強さ。5点目、#23 Millerのシュート後のガッツポーズ、カッコいいね…胸→キス→空。やりてえ…2Q終了直前の6点目、SyracuseのFast breakでのMFの飛び出し、ATのポジショニング、Keoghのシュートは完璧な教科書。7点目は左下のJamiesonで同じく。Armyの4Q最後のZone Dが鬼ハマり。

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試合後インタビュー

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