2012年5月29日火曜日

Stick Dr. vol.04 合法的にスティックを短くする裏技

2010年12月19日

ここに来てILがえらくStick Drづいて来ている。当時職人(否、オタク)モード全開でスティックやポケットへの投下時間/労力量が半端無かった僕からするとこれ以上無いくらいオモロい読み物。

これまた、ほえー!なるほど!と思った技。ATで現役だった時代に、stick workを限界まで上げるための手段として、stickを短く出来ないかとよく考えた。規定ギリギリまでシャフトを切ってしまい、新しいヘッドに変えたら数ミリ規定オーバーでシャフトが使用不能に、なんてことも。90年代に流行った伸縮可能な特殊警棒みたいに、プレー中に「シャキシャキシャキーン!」と自在に長さを変えられないかなんて妄想してみたり。

こちらのテク、これまたコロンブスの卵な話だが、ボトムキャップ(butt end)を無視して、テープを巻き、エンドから数センチ上の部分に1センチ程の太さのテープをドーナッツ状に厚く巻き、ボトムの手前に「仮想エンド」を作っちゃうという技。実際にはこのテープで出来たハンドル部分をエンド的に引っ掛けて使うことになるので、実際の感覚としては数センチ短くなるという技。

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厳密に言うとシャフトそのものは短くなってないし、ボトムへのLong stickによるチェックの回避率は別に上がらないが、まあ、そんなにピンポイントでボトムにチェックが入る事もそうそう無いし(リフトもスティックのボトムというよりもボトムハンドへの攻撃)、単純に扱うスティックが短くなることになるので、扱い易くなるはず。「キャッチ出来る範囲が若干狭まるじゃないか」なんて声も聞こえそうだが、いやいや、そんな片手でエンドを持って取れるか取れないかのパスを取るシチュエーションなんてシーズンに何回かあるか無いかだろうし、得られるリターンから比べればnegligibleじゃないかと。

ロングシュートというよりも、クリースやGLE/Xでの細かい動きと正確なスティックスキルを売りにしてるようなATの選手にとっては相当有効な技なんじゃないだろうか?

コメントで、「でもうちの地区ではエンドにキャップ(butt end)を付けないとイリーガルになっちゃう」という発言も。確か日本のリーグ戦もエンドキャップは無いとだめっすよね?とは言え、結局薄いエンドキャップを付けて、上からテープを巻いて、数センチ上に仮想ボトムハンドルを作っちゃえばリーガルな上、効果としては結局同じのはず。どうでしょね。試してみては。写真なんかなかなか上手く巻けてる。そこそこの幅で結構固く巻かないとズレちゃうと思うので注意が必要か。

実際にやってる選手

と、ここまで書いて、ふと思っていろいろ写真を見て気づいたが、よくよく見ると結構NCAAの有名な選手たちもやってるっぽいってことに気づいた。

●CornellのエースAT Rob Pannellもソフトにやってる。
●UNCのBilly Bitterも、あからさまじゃないがちょこっとやっている。
●おりょっ。DukeのNed Crottyもやってたんだ。気づかなかった。
●相方のQuinzaniもやってますな。これまたそんなに派手にはやってないが。

ってことは...ほぼ全員やってるじゃねえか!!ってことですな。逆にちらっと見た感じ、UVAのSteele Stanwick、去年のSyracuseのCody Jamieson、Stony BrookのKevin Crowley辺りはやってなかった。インドア出身の選手たちはがっつりエンドとスロートを持つスタイルなのであんまりやらないのかな?まあ、要は好みってことか。

さらにもう一歩いろいろ考えてみると...

アメリカ人の平均的な骨格(身長、wing span[リーチ])は日本人よりも一回り大きく、加えてNCAAのDiv 1クラスで活躍する選手になると、コンタクトスポーツで子供の頃から実績を残して淘汰されて来たエリート選手の集まりなので、アメリカ人の中でも更に一段大きい選手が多い(恐らくATの平均は180-185cmくらいじゃないだろうか。MLLだと185-190くらい?ちなみに小柄で細く見えるNed Crottyは188。Billy bitterでも183。USのDrew WesterveltやMike Leveilleに至っては193。)。

また、アメリカで球技をしたり、アメフト/総合格闘技を見ていると如実に感じられるが、日本人を始めとしたアジア人の骨格と比べると、一般的に彼らのwing spanは、身長に比して長い(要は手足が長い)。

従って、そもそも同じ標準の40 inchのスティックを持っても、日本人の感覚からすると1割くらい小さいスティックを扱っている状況。

それに加えて更に数%分スティックを短くしているということ。実質的には日本の平均的な選手とスティックの比率から単純比較すると、極端な話8掛けくらいの長さ「感」になってるということじゃないだろうか。ある意味おもちゃみたいなミニスティックを扱っているようなもの。圧倒的にプロテクションも持ち替えもキャッチもスローもやり易いはず。より「神経の通った自分の手」に近い感覚じゃないだろうか。

もし、今自分が使ってるスティックが10%分短くなったら...と想像してみると。結構プレーそのものが大きく変わってくるんじゃないだろうか。

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