遂に先週日曜日でレギュラーシーズンの全日程が終了し、直後にSelection Committee(選考委員会)による全16チームのトーナメント出場校の選出が行われ、Bracket(ブラケット=トーナメント表の事)が発表された。(ILの記事とトーナメント表のPDF)
上記のPDFをダウンロードして机の前にでも貼って今後3週間眺めつつ、結果に応じて×や○を付けて行けば盛り上がる事間違い無し。当然我が家はスタンバイ完了。
今週末に一回戦8試合、来週に準々決勝4試合、そして再来週のMemorial Day Weekendの三連休の土曜、月曜にFinal 4(準決勝)と決勝。今後3週間でNCAA Division 1の頂点に立つチームが決まる事になる。つまり、ここから4回勝てば優勝。
組み合わせ
具体的な組み合わせは以下。
先週末の各Conferenceのトーナメントの結果、上位校が破れていくつか中位校が優勝し出場権を獲得したため、最後の最後になって席が予想以上に埋まってしまい、「行けるっしょ」と思っていたチームが漏れるという現象が起こった。
右上
1 Loyola (Sat. 5 p.m., ESPNU; Navy Quarterfinal bracket)
Canisius
8 North Carolina (Saturday, 7:30, ESPNU; Navy Quarterfinal bracket)
Denver
右下
4 Notre Dame (Sunday, 5:15, ESPNU; PPL Park Quarterfinal bracket)
Yale
5 Virginia (Sunday, 1, ESPN; PPL Park Quarterfinal bracket)
Princeton
左上
2 Johns Hopkins (Sunday, 3, ESPNU; Navy Quarterfinal bracket
Stony Brook
7 Lehigh (Sunday, 7:30, ESPNU; Navy Quarterfinal bracket)
Maryland
左下
3 Duke (Saturday, noon, ESPN; PPL Park Quarterfinal bracket)
Syracuse
6 UMass (Saturday, 2:30, ESPNU; PPL Park Quarterfinal bracket)
Colgate
以下、パッと見ての感想
右上
まず、やはり注目は全体第一シードのLoyola。開幕前では何と20位圏外。それがここまで勝ち続け、Hopkinsとの1点差での負けを除き全勝。先日TVで試合をちょこっと見た感じ、非常に締まったいいチームだ。上級生が多く、DFが非常にいい。例年のLoyolaに比べて明らかにフィジカル(サイズと身体能力)がある。Final 4に行く可能性は充分にある。
2回戦はUNCかDenverの勝者。この試合はまた一回戦からクソあちい。Point blank(至近距離)での殴り合い、点の取り合いになる事間違い無し。シーズン開幕前の連取試合をChapel Hillで見た限り、ほぼ互角。その後UNCが苦しんだ後進化を果たし、Denverも最後の最後にDukeを倒して崖っぷちのTorney出場を果たした。去年Final 4に出ているDenverに経験値で分が有り、ホームでの試合、観客の応援によるSelf image拡大という味方がUNCにはある。
地元ファンとしてシーズンを通して応援しているUNCは、全体8位の評価。山のバランスとしてはこれ以上無いぐらいベストだろう。Denverに勝てば相手はLoyola。恐らく最もFinal 4に進出し得る組み合わせになったと言える。よしっ...!頼むぜマジで。
右下
Notre Dameが堂々の全体4位シード。最後にBig West Tourneyの準決勝でSt. John'sに負けたのはまあ愛嬌って事で。YaleはIvy Leagueを制した試合では非常に巧い攻めを見せた。NDのDFを攻略出来るか?ぶっちゃけ、組み合わせ的には結構可能性を感じなくも無い。もしハマればここでUpsetが有り得る。
逆サイはVirginia-Princeton。ま、こらVirginiaっしょ。いや、待て待て。Princetonも間違い無く良くなっている。でもまあVirginiaのMFを止められんな。まあVirginiaだろ。
左上
Hopkinsが全体2位シード。Coach Petroも自分でビックリの高評価。結構負けたが、SOS (Strength of Schedule = リーグ戦での対戦相手の強さ)が群を抜いて高いのが効いたか。一回戦のStony Brookは粉砕するとして。
2回戦はLehigh-Marylandか...これぶっちゃけキナ臭いぜ...元US代表選手&監督のKevin Cassese氏の下奇跡の飛躍を遂げつつあるLehigh。アプセット臭漂うな。
MD/Lehighどっちが勝ってもHopkinsを食う可能性は充分にある。特にHopkinsは1st string MFの黄金コンビJohn Ranagan & John Greeleyのコンビの片割れ、Greeleyが膝の靭帯の怪我が悪化し、シーズン最後に脱落したのがボディブローの様に効いてくる筈。この山も結構怖い感じはあるな...
左下
ほふっ。いきなり一回戦からDuke-Syracuse。Dukeは全体3位シード。納得。Cuseは今年は苦しみに苦しんだ。Big East Tournamentで優勝してギリッギリの滑り込み出場。今年のCuseは明らかに例年と違う。恐らくDuke圧勝。
2回戦はここまで全勝のUMass, Colgate。いい試合になりそう。でも2回戦でDukeとやったら格の差/地力の差が露呈してボコられそう。
逆に、ギリギリで出られなかったのは?
Cornellが最大の誤算だろう。開幕前は2-3位。2試合目で大学最高の選手AT Rob Pannellが怪我した時点で一気に暗雲が立ちこめた。せっかく勝ったSyracuseも今年は低順位のため白星の価値が下落。ほかに強豪に勝てておらず、最後にIvy TournamentでYaleにやられたのも響いたか。案の定Tournamentすら出られず...Pannell来年どうする?戻って来るか?MLLに行くか?
Penn Stateも全体16位だったのでギリギリ。Jeff Tambroni氏の下一気に強くなって来ている。来年以降は間違い無くTournamentに絡んで来るはず。
Ohio Stateも惜しかった...勿体ない。
こうやってみると、やはり大体ランク外からConferenceトーナメント優勝によるAQ (Automatic Qualification = 自動出場)枠で1-2チームが下から入って来るイメージなので、大体全体の順位で12-14位に入ってないとTournamentには出られないという毎年のイメージの通りか。
Final Fourは?
ってのを全部踏まえると、過去2年間ズタボロに外れた予想を懲りずに掲げると...
- 右上→UNC(か、一回戦でDenverが勝ったらDenver。いずれにせよLoyolaよりは地力あるっしょ。)
- 右下→Virginie-NDでVirginia(NDにVirginiaが負ける絵が浮かばん。Steele Stanwickの「絶対に負けさせない力」を舐めちゃいかん。)
- 左上→Hopkins(か、じゃなかったらMaryland。正直ここが一番読めない。)
- 左下→Duke(一番鉄板。ほぼ間違い無いでしょ。ここがUMassかColgateになって来ると一気に歴史的Chaosの予感...)
優勝は?
こんなん解りっこねえ。マジで。無理っす。当てるのなんて。と、保険掛けまくって、敢えて、無理矢理絞り出すと...
準決勝は、一つ目はUNC-VirginiaでVirginiaが勝利。二つ目はHopkins-DukeでズバリDuke。HopkinsはGreeleyがいないのと、ATから点を取れないのが響くはず。
で、決勝はDuke-Virginiaで、Dukeの2年振り2度目の優勝。なんつったってCoach Danowski氏の実力を考えましょうやと。DenverのBill Tierneyコーチ曰く、「(Tierney氏やVirginiaのStarsia氏と違い)Coach Dは21世紀のコーチ」。一昨年は前半ボロボロから優勝、去年も出直しとか言われて最初苦しみながらも結局なんだかんだでFinal 4行ってますからな。今年も当初のグラグラ感と今のタイト感を比べると全く別のチーム。加えて最後の1ヶ月での伸びのファクターが入って来る。特に、一気にスターダムを駆け上りつつあるAT Dionneの底が全く見えない。飄々とOTの決勝ゴールを決めるのはこういう選手。
てな感じ。
ま、そうは言っても毎年Upsetが起きてファンの予想を見事に裏切ってくれるのがNCAA Tournament(2010年のNotre Dame、2011年のDenver等、完全ノーマークから決勝やFinal 4まで必ず誰かが勝ち残ってシンデレラストーリーを体現してくる)。今年もUMassとLoyolaとLehighとYaleのいずれかがFinal 4にコロッと残って来ても正直そこまで驚愕ではない。
今年のTournamentは恐らく過去のNCAAの歴史の中でも最も上位10チームの実力が拮抗しており、どのチームがFinal 4に出ても、もっと言うと優勝してもおかしくない年ではある。その分恐らく最も接戦の多いエキサイティングな年になるはず。
さて、どうなる事やら。5月下旬のBostonでのFinal 4が今から楽しみ過ぎ。一年間の全世界のラクロスを通じて最も盛り上がる3週間。がっつり盛り上がって行きたい。
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