2012年5月20日日曜日

NCAA Tournament 2012 1st Rd Maryland @Lehigh

もう一つの一回戦。強く印象に残った試合。毎年8試合中数試合ある、激戦、そして心を打つドラマ。今回のMaryland vs Lehighは正にそういう試合だった。

Lehighは以前UNCへの勝利でも触れた通り、新進気鋭の元US代表選手(2006, 2010)&監督Kevin Cassese氏(Duke 03, 元MLL)に率いられ、一気にランキングを駆け上がった昇り龍。これまではただの中堅チームだったのが、ここ数年で強い選手を集め、トップ校としての実力とプライドを植え付けられ、急成長を見せている。

試合前のロッカールームでのCasseseコーチの言葉が印象に残る。「いいかお前ら。今年のシーズンのここまで、全てのラクロス関係者は俺たちの事を強豪として見て来なかった。それでも俺らはそれをはね除けて、上位に残った。でも、未だに俺たちの事を認めてないやつらがいっぱいいる。ここまで来ると、それはもう俺に取ってはPersonal(俺個人への侮辱)だ。今日、ここでMarylandぶっ倒して、世界中に俺たちが正しかった、俺たちの事を認めてなかった奴らは間違ってたって事を証明してやろうや!!!」。アチい...この人の下でプレー出来たら楽しいだろう。このチームは今後絶対に強くなると確信させられた。

試合が始まって再確認させられたのが、Lehighのレベルの高さ。サイズと身体能力と基礎技術という個々の素材の面で、ぶっちゃけMarylandに引けを取っていない。ACCクラスの人材を十分に集められていると言う事。

AT/MFの突破力、シュート力共に完全に上位校のそれ。特にKyle Stiefelのロングレンジのシュートは鼻血出そうになる。明らかに国内トップクラス。(UNCの時にも彼に何度もやられた。)

GoalieのMatt Poillonが相当レベル高い。明らかに巧い。UNC戦でもバンバン止められた。今回も16セーブ。

3Qまでで8-6とLehighがリード。

が、最後にMarylandが意地を見せた。4Qは4-1で完全に支配。最後に残り6秒で頼れる4年生エース#19 AT Joe Cummings (Sr)が気合いで捩じ込み、逆転サヨナラ勝利。何とか2回戦進出を決めた。

Marylandは相変わらずチームの雰囲気が素晴らしい。間違い無くその点に於いてはNCAA No. 1。ベンチの盛り上がりっぷりが祭り以外の何者でもない。このチームでプレー出来たら絶対に楽しいし、こういう競った局面でのチーム全体としてのメンタルの強さが発揮されて来る。それによって一人一人が本来の実力以上の輝きを放つという現象が起こっている。トーナメントではそういうチームが強い。2回戦ではHopkinsとの再戦。前回は勝っている。下馬評ではHopkinsが上だが、今回の後半のパフォーマンスを発揮出来れば今回も勝つシナリオは充分に有り得る。

一方のLehighは本当に残念。Kevin Cassese氏も最後の最後に逆転された事で呆然。ショックを隠しきれない。が、心配する必要全く無しだ。来年以降一気にトップ争いに参戦してくる事は間違い無い。今年の活躍とCassese氏の情熱と実力にやられた優秀な高校生選手たちが今後Lehighを目指すことになるはず(Lehighは学問的にも結構レベル高いので集客力はある)。今後がただただ楽しみなチーム。MarylandのJohn Tillmanコーチと共に今後のNCAAラクロスを20年間引っ張って行くコーチの一人だろう。

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