2012年4月18日水曜日

NCAA 2012 Game Review vol.21 Maryland @Johns Hopkins

いやーもうどんだけ予想を覆してくれるNCAA Lacrosse。またしても予想していた勝敗が引っくり返された。

ラクロスの歴史的聖地、Lacrosse Hotbed(盛んな地域)代表格でもあるMaryland州Baltimore。そこにあるJohns Hopkinsと、同じくMaryland州にあるMaryland。その2校による伝統の、そして因縁のライバル対決。Baltimore州内でも最も注目されるスポーツイベントの一つ。

ここまで9勝1敗で3位のHopkins。ここまで明確な安定感と強さを発揮し、優勝候補の一角として君臨してきている。先日のBig City ClassicでのUNCからの負けは、まあ、ちょっと気持ちが入ってなかった/中だるみしていたため、まあ、已む無しで。そこから切り替えて再び全勝街道を走ると目されていた。

一方のMarylandは22人の4-5年生を失い、若返りの年。この試合を落とすとトーナメント出場が苦しくなる可能性があった。

結果は9-6でMarylandが勝ちきる。(スコアボード

3Q まで6-6の極めて締まった接戦。4QにMarylandが3点取って0点に抑え、堂々の勝利。今年のレギュラーシーズンの中でもトップクラスにいい試合。

注目点
  • 双方のユニフォーム。JHUは80-90年代のレプリカモデルのギアとユニフォーム(ILの写真)。ヘルメットが「バカラック(cascade以前)」の頃のデザインで、紐の模様付き。ユニフォームの懐かしのブロック体&袖ライン。つまり、懐かしの東大の90年代のユニフォームのデザイン(当時のHopkinsのユニフォームを「カバー」してたので)。カッコイイという訳じゃないが、単純に懐かしい&面白い。Maylandもブラックに赤白黄色の柄の入った渋カッコイイユニ。(写真
  • Marylandの#13 AT Owen Blye (Jr)が4得点の大爆発。今シーズンここまで静かだったが、HopkinsのDFが3枚目を付けたことで明確なミスマッチが生まれ、サイズとパワーを生かしてゴリゴリに1-on-1で得点。でかいが意外と走れる。厄介。
  • MarylandのDF、特に4Qがクソ堅い。特にLong poleの#36 LSM Jesse Bernhardt (Jr)がすげえカッコイイ。相手エースの#31 MF John Ranagan, #16 MF Lee Coppersmithらを相手に脚で超気合いで着いていって細かいチェックをスパパパパンッと決めて落とす/攻めさせない。去年のSyracuse #11 Joel White, Villanova #25 Brian Karalunasばりのスター性を秘めたLSM。LSMの選手は見てイメージ高めたい。
  • Marylandの試合を通しての気持ちの入り方がすげえ。チームとして非常に参考になる。今回の試合、チーム力としては正直同じかHopkinsの方が上だったと思われる。明確に違ったのは「気合い」。絶対に負けられない、絶対にトーナメントに出たい、ライバル校同士の一戦を絶対に譲りたくないという「Chip on the shoulder(負けねえぞという気持ち)」が明確ににじみ出ていた。プレー一つ一つの「際」での集中力、全身全霊を掛けた最後の一歩、一振り、切り替えのダッシュ。ベンチの異様な盛り上がり。試合を見終わって、「ああ、いいチームだな!」「こんなチームでプレー出来たら最高に楽しいだろうな!」というさわやかな気持ちが残った。Marylandはなぜか毎年そういう特別なチームの魂が備わっている。チーム全員で意識的にFlow状態を造り出し、再生産しに行っている。本当にチームとしてのメンタルを学ぶ上ではこれ以上無いいいチームだ。是非映像でチェックしてみたい。
  • Hopkinsは、大きな弱点がある訳では無いが、やはり若干ATから攻められないのが痛い感じがあるか。MF OFが封じされた際にダッジでオフェンスを作れるATがいない。トーナメントでもし負けるとしたらこういうパターンかな、という感じ。
  • ここに来て、これまでの優勝候補だったHopkins, Virginia, Cornellに加え、プレシーズン1位だったDukeが一気に調子を上げて来ており、加えて経験不足だったMarylandが急速に力を発揮しつつある。いまだぐずつくSyracuseを除けば、面白い事に、結局5月に近づくに連れ、優勝に照準を合わせて来ているのは「いつもの顔ぶれ」という感じになって来ている。
Highlight

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