が、裏切られた。13-9で堂々のVirginiaが勝利。昨年に続いてFinal Fourに駒を進めた。
試合開始はお互いグダグダ。そんな中Cornellが得意のスタートダッシュでポンポンッと先取。だが、そこからVirginiaが力でこじ開けるTime and Room 3連発。そこから順調にゲームを支配し勝利。
いくつか要因を挙げると、
- VirginiaのOFがムチャクチャ機能し出した。皮肉な事に、Bratton兄弟がいなくなった事で、逆に6人をフルに有機的に連動して協業するという歯車が廻り始めた。ダッジを分散させ、掛けた直後にボールを動かしてオフボールで1対0を作り、サクッと点を取るという6人での効率的なラクロスが出来ていた。Bratton兄弟がいた時は彼らのダッジの単発で終わっていたのと、彼ら自身があんましオフボールの動きをしていなかったのでこれが無かった。これだからラクロスは本当に解らない。チームのChemistryが如何に大事か。どんなに突出した選手がいても、独り相撲ではcohesion(融合)した全員攻撃には勝てないのか。
- #6 AT Steele Stanwickが怪我から復帰し、本来のスピードと輝きを取り戻して来た。それに合わせて他の5人が縦横無尽にオフボールで点を取りまくると。ちなみに、これまでも解説のQuint Kessenichが指摘していたし、ファンの中でも話題になっているが、このStanwick、今や完全に絶滅したTraditional pocketを使っている。女子ラクロスのポケットのように4本の革ひもに直接ストリングスを掛けて作るあれ。SyracuseのJeremy Thompsonも使っている。Curving/offset & pinched headの時代になってほとんど消えたが、Stanwickはコントロールの正確さ、感覚がより繊細になると言う事で使い続けている。(ちなみに僕自身も現役時代は3年生まで使っていた。4年生になって、メンテの時間が取れなくなり、また悪天候時等のvolatility(不安定さ)を嫌って、そしてPowell兄弟の影響でevolution & hard-meshに変えてしまったが。)今回のStanwickの活躍を受けて、また再流行するんじゃないかとQuintが指摘していた。見た目がカッコいいんすよね...ぶっちゃけ。ストリングが倍ぐらいバラッと出てて、ポケットがしなっとなって、クレードルするときも思いっきり上ポケットになって。シャープな感じに見えるっていう。
- また、VirginiaのZoneが予想以上にハマり、Cornellが「あれっ?」というくらいあっさりと点が取れなくなってしまった。確かに、CornellはこれまであまりZoneに遭遇して来なかった気がする。1 on 1でスライドを発生させて、そこからのオフボールで点を取るという、ある意味逆にVirginiaがやってたことをやりたかったが、Zoneによってなす術が無くなってしまった。Pannellの良さがほとんど出せないまま。MockもLauも、Man-to相手で見せるちょこまかとした崩しが効かず、効果的な攻めが出来なくなってしまっていた。
- あと、見ててちょっと思ったけど、恐らくCornellのGoalie Fiorreをスカウティングしまくって、high-to-highに異様に弱いということを理解して意識的に打ってる印象を受けた。この手の弱点があると、入念にスカウティングされるプレーオフではきつい。
Pannellは最後まで相当フラストレーションを抱えた感じだった。試合終了後も悔しさが漏れ伝わって来る。この人の負けず嫌いさは常人離れしている。来年、雪辱に掛けてくるだろう。夏から秋、冬に掛けて、信じられない程努力をして、一人で全てをこじ開けられる選手へと成長し、またチームのメンバー達も厳しく育ててくる筈。雑草軍団のCornellには共感するものがあり、応援する気持ちが強かったが、残念ながら今年はここで力尽きた。来年のCornellはほとんど主力が残る。間違い無くまたこの場所に戻って来るだろう。
来週は仕事的に都合が何とかなれば、BaltimoreのM&T Bank StadiumでFinal Fourを観戦予定。Face Off Classic以来の生でのVirginia。楽しみだ。
ESPN Highlight(リンク)
IL Highlight
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