2011年5月11日水曜日

NCAA 2011 Game Review vol.32 ECAC Final Fairfield @Denver

Division 1 内のECAC (Eastern Collage Athletic Conference)のプレーオフ決勝戦。ECACは、6つのリーグが対象になっている、「Automatic Qualification」と言う、優勝校が自動的にNCAA Tournament 16チームの枠を与えられる権利を持っている。

Denverはこの時点でランキング3-5位圏内にいるので、仮にこの試合に負けてもNCAAトーナメントには出場出来るが、勝てば上位シード確実になり、1試合目をホームコートで出来ることになる。

試合は11-9でDenver。が、終了間際にちょっと緩んでポンポンッと入れられたので、実際には内容的にはDenverの完勝。

今年Denverの試合をTVで見たのは実は今回が初めて。PrincetonからNCAA最高のHC Bill Tierneyが赴任して2年目。名門を捨てて、ラクロス僻地のDenverへの電撃移籍はラクロス界に衝撃を与えたが、去年1年目にしてPlay off進出を果たし、2年目の今年は何と4-5位圏内まで上昇。既に強豪Dukeを敗っている。(チームの裏側や日常を紹介しているESPN All Accessの紹介記事。)

実際に試合を見て納得。ガチで、強い。Real dealだわ。このチーム。普通にDiv 1の強豪のラクロスをしている。GやATのキーの選手等、相当レベル高い。やっているラクロスの質が高い。(あと、見ていて、プレー一つ一つ、そして点を取った後のガッツポーズや、点を取られた後の切り替え/フィードバックから洩れ伝わってくるメンタルの強さとしなやかさ、自信が明らかに強豪チームのそれ。Bill Tierneyが来て以来明らかに自信を深め、セルフイメージが大きくなっている。それが何気にPlay-offでは大きく効いて来る。)

特に、#22 AT Mark Matthews (Jr.)、#33 AT Alex Demopoulos(パラスと発音してる) (Jr.)の3年生Canadian ATコンビが超強力。オフボールでの得点を生みまくってる。特に#22 Matthewsのクリースの動きはNCAAでも頭抜けてトップクラス。見ててムチャクチャ参考になると思った。AT/MFの選手は是非見て欲しい。クリースでのポジション取り、カットのタイミング、カットの大きさ、走るべきスペース選択のセンス、込んだ中でのキャッチ力、取った後に超落ち着いて決めるメンタル、インドア仕込みのスティックスキル。

先日のESPN All AccessでBill Tierneyを始めとしたDenverの面々や施設、練習を見て非常にインプレスされたが、やはりこういう強いチームが出来て来ると言う事か。主力の多くが3年生以下である事を考えると、そして来年以降Tierneyがリクルートした/Tierneyの下でプレーしたくて自ら集まって来た新入生達がデビューする事を考えると、対年も間違い無く強いはず。早速NCAAの勢力図に大きな大きなインパクトを与え始めている。すげえ。Bill Tierney。

弱小だったPrincetonを最強ラクロス王国に育て上げて一時代を築き、その後リクルーティングのボトルネックで伸び悩み、スパッと切り替えてDenverに。多くの関係者が「何しとんねん!?」と首を傾げたが、結局たったの2年でPrinceton越え。

本人もここまで早くトップレベルの争いに絡めると思ってたかどうかは解らんが、この辺の大局を見る目というか、潮目というかパラダイムの変化を見る眼は凄いなと。

と、同時に、CornellからPenn Stateに行ったJeff Tambroniも数年後に同じような感じになってくるんじゃないかって気がする…Denver、Penn State、Ohio State、Michigan。この辺の新興校が5年後上位争いに絡んでくるとすると、NCAAラクロスも全く違った世界観に突入してくることになる。

IL Highlight

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